放課後児童支援員のなす術なし。
誰も知恵をくれない、助けてくれない、共に考えてもくれない。
そこには
運動機能や判断力、物事を予想する力の未熟さから、自ら怪我を防げない子ども達。
粗雑な行動で相手を傷つける子ども達。
肉体的な安全だけではありません。精神的な安全も脅かされています。
注意が耳に入らず、危ないことを危ないと認識しづらい、反抗して聞き入れない子ども達。
暴言という刃も全然無くせない。
毎日飛び交う大声。
「お前」「てめえ」
「~しろっつってんだろ」
「あいつが悪い」
「あっち行け」
傷つき泣く子ども達。
相手の気持ちを伝えても、優しい言葉を選んでと伝えても、伝わらない。
「自分の家族が自分にそういう言葉使うから…」と目に涙を浮かべた子どもを見たら、もう何て言ってあげたらよいのか…
そこは子ども達にとって、保護者にとっての安心がありません。
例え子ども同士であっても、暴言や暴れる様を目にして耳にするのは、両親の喧嘩を目の前で見る、子どもが心理的虐待を受けるのと同じです。
感覚過敏のある子どもにとっては尚更、毎日がストレスに晒される地獄の場所です。
気持ちも安定せず、身体的不調を訴える子どももいます。
しかし、暴言や暴れる子どもを大人しくさせることは不可能です。その場の物理的心理的介入だけでなく、本当なら医療機関につながって治療を必要とする子どももいますから。
トラブルを起こす方だって、起こしたくて起こしているわけではなかったり、保護者も困っている場合もあります。もちろん全く困ってない場合もあるんですけど…
どちらにせよ、自分の子どもが学童保育所や放課後児童クラブで嫌な思い、悲しい思い、苦しい思いをしていて平気な親はほとんどいません。
子どもを預ける保護者にとっても、安心して預けられる場所ではなくなるのです。
そして子ども同士のトラブルが増えれば、保護者の不満や不安が増強します。
「あの子と距離をおきたいから放課後児童クラブを休みます、やめます」
何のための学童保育なのか、居場所になれない学童保育とは一体何なのだろうか。
相談してくれれば、親身に相談にのることができるのですが、なぜか支援員に八つ当たりする保護者もいます。
クレーマーやモンスターペアレントになる場合もあります。
本来家庭、親子関係の問題であるはずなのに、放課後児童クラブや放課後児童支援員のせいにする親もいます。
そうなれば、寄り添うことはやはり難しくなります。
クレーマーにはクレーム対応を、モンスターペアレントは要注意人物になります。
支援員の心の健康も確実に壊し、もはや誰のためにもなりません。
安全も安心もない、誰のためにもなっていない学童保育など、一体何のためにあるのでしょうか。