【選挙特番】宗教の組織票、世襲などタブーなしの「池上彰」 が1位
過去最多となる1500名が立候補し、12の政党が各地で混戦を繰り広げた今回の衆議院選挙。自公圧勝で3..........≪続きを読む≫
今回の衆院選は大激戦でしたが、選挙特番も視聴率面では大激戦だったのではないでしょうか。
視聴率はいつも通りNHKがトップでしたが、テレビ東京がわかりやすい解説でおなじみの池上彰さんを起用し、民放トップはテレ東系(TXN)となりました。内容は後述にするとして、今回は各局の選挙特番について振り返ります。

・NHK総合 衆院選2012開票速報 19:55~28:30(翌4:30)
NHKはストレートに結果を伝え、そこからこれからの国会を展望していく形です。キャスターは2010年の参院選と同じく、平日のNHKニュース7の武田アナと守本アナが27時まで、それ以降を土日祝日のニュース7の小郷アナが担当しました。開票情報などは例年通りで、BS1でもU字型にして表示していました。
内容としてはNHKらしいという感じでしたね。
関西ではニューステラス関西の横尾アナ、京都はニュース610京いちにちの網アナの担当でした。深夜には関西では2府4県の各放送局を結び、リレーで開票結果を伝えていたりと、NHKだからこそできる事もありました。

・日本テレビ(NNN) ZERO×選挙2012 地上波 21:39~28:00(翌4:00)(中断24:35~24:55 Going! Sports&News) BS日テレ・日テレNEWS24(CS) 19:59~21:00(冒頭は地上波と同時)
日テレはFIFAクラブワールドカップの中継があったため、8時頃に出口調査の結果を伝え、地上波の放送開始までの結果はBSとCSで伝えるという形でした。放送時間が遅かったのは仕方ないとしても、終了が朝4時と言うのはいくらなんでも遅いのではと思いました。
キャスターはZEROの村尾さんと鈴江アナ、開票速報はeveryの藤井アナと小熊アナが担当で、第2部ナビゲーターは嵐の櫻井くん、コメンテーターに橋本五郎さんや粕谷解説委員長に加え、桐谷美玲さんや板谷由夏さん、他に若旦那さんや乙武さんがいて、前回よりもZEROのカラーが強かったです。他にも、BS・CSのみの時間帯では日テレNEWS24の舟橋キャスターと小栗政治部解説委員が中心となって、大きな展開が無い限りはこの2人で伝えていました(21時以降もCS(一部時間はBSも)の選挙特番も引き続き担当)。内容も地上波とBS・CSでは大きく違い、逆に後者の方がストレートで見やすかったと思います。
特に、櫻井くんはこの日は東京ドームで行なわれた嵐のライブで疲れているはずなのに、その後に朝まである選挙特番に起用するというのは、何か意味でもあったのでしょうか。
今回は出口調査の時間帯にサッカー中継を行なっているという事もあってか、毎回やっている汐留の日テレタワーを全面に利用した出口調査結果の発表がなく、L字画面にして画面下に出す形で、画面の端でZEROのスタジオという形でした。いつもの出口調査が見れず残念でした。
ytv読売テレビでは22時ごろから途中Going!を挟んで、27時ごろまで殆どをローカルに差し替えていて、東京発の内容が全くと言っていいほど見れませんでした。新聞のテレビ欄には「桜井翔が合流」と書いてあったにも関わらず、彼を殆ど見る事が出来ませんでした。その為、ネット上では、櫻井くんを見たかった関西の嵐ファンがytvに対しての怒りの声をあらわにしていました。今回のytvの差し替えは、嵐ファンではない自分でも酷かったと思います。そこまでローカルに差し替える意味ってあったのでしょうか。

・TBS系(JNN) 乱!総選挙2012 19:57~26:30(中断25:00~25:15 S☆1)
TBSは前回に引き続き、Nスタの堀尾さんがメインとなりましたが、前回は深夜に出ていたNEWS23Xの膳場さんも堀尾さんと共演という形になりました。他にもくりぃむしちゅーの上田さんが堀尾さんが出ている時間帯にコメンテーター的な役割で出演し、堀尾さんが退席してからは堀尾さんのポジションに、その後日テレのGoing!に通常通り出演する為、24:15頃に退席しました。25時15分以降は杉尾解説委員と久保田アナが担当しました。
上田さんは恐らく2010年のビートたけしさん的な役割だと思われますが、「上田が政界にツッコむ」というようなコンセプトにしたかったのではないかと思われます。
MBS毎日放送は毎回の如く25時までの半分以上をローカルに差し替え、「ちちんぷいぷい」と「VOICE」をベースにして、アンカーに2009年のJNNの選挙特番のキャスターだった後藤謙次氏を迎え、MCをぷいぷいの西靖アナとVOICEの高井美紀アナが務めました。しかし、今年は22時台にもTBS発の部分があり、普段よりは東京発の部分が多かったと思います。
関西ローカルでは、コメンテーターにピーコさんや村井美樹さん、吉本新喜劇の小籔千豊さん(2010年も出演)を迎えていました。
ぷいぷいとVOICEの共同選挙特番は2009年以来(2010年はVOICE単独ベース)でしたが、いつものぷいぷいのような☆印みたいな演出がなく、若干VOICE寄りだったのではないかと思います。
この番組の後は、一部の地域で5時まで「乱!総選挙2012 ニッポンのよあけ」がありましたが、MBSでは翌朝に通販を放送する為かネットせず、TBSニュースバードの選挙特番(伊藤隆太アナがメイン)をネットしていました。TBSは普段だと地上波の特番終了後はNB発の選挙特番を放送しますが、今回はNB発の選挙特番をネットしないというのも珍しかったです。

・フジテレビ系(FNN) FNN総選挙2012・ニッポンの決意 19:58~26:00(中断24:00~24:15 すぽると!)
フジ系はスーパーニュースの安藤さんとめざましテレビの三宅アナに加え、Mr.サンデーから宮根さんを中心となって伝えました。24時15分以降は新報道2001をベースにした討論形式となり、キャスターも新報道2001のキャスターとスーパーニュースの石原良純さんが務めました。
今年は映画「踊る大捜査線 THE FINAL」が公開されたので、「FNN踊る大選挙戦」になるかと思ったので、意外でした。
今回もフジテレビらしい演出はあったとしても、少し硬い目だったと思います。
KTV関西テレビは24時までの大半を差し替え、東京のスーパーニュースよりもスタンスが好評な「スーパーニュースアンカー」をベースにしていました。東京にも自局のアナウンサーを行かせて中継させるほど、他局よりも気を入れていたと思います。そこがアンカーらしいですね。

・テレビ朝日系(ANN) 選挙ステーション2012 19:56~27:30
テレ朝系は第1部は報ステベース、深夜の第2部ではこちらもおなじみとなった「朝まで生テレビ!」をベースにした選挙特番でした。
キャスターは第1部は報ステの古館さんと小川アナ、第2部は朝生の渡辺アナと村上アナが進行し、討論の司会を田原総一朗さんが務めました。
番組では被災地からの中継もあったりと、震災報道に力を入れているテレ朝らしいと思いました。
ABC朝日放送はキャストをベースにして、キャスターを伊藤史隆アナが務めたり、キャストのコメンテーターが出たりしていましたが、全体的には他局よりも東京発の割合が多かったです。
ABCは選ステ終了後は、「選挙ステーションABC」として引き続き近畿・徳島の開票速報を放送しているのですが、今回はラグビー中継の為、テレ朝と27時半で終了となりました。

・テレビ東京系(TXN) 池上彰の総選挙ライブ 地上波 19:54~24:30 BSジャパン 20:00~23:00
テレ東系は「家族で見る選挙特番」をコンセプトに、「宗教と政治」や団体などの組織票、世襲などのタブーにまで踏み込み、他局とは全く違った内容でした。
池上さん効果もあってか、視聴率はトップで、ネット上では「池上無双」や「池上波」とも言われるほどの人気でした。
2007年までのテレ東は日曜ビッグバラエティを通常放送し、その後から選挙特番でしたが、2009年からは選挙が注目されている事もあり、他局と同じ時間帯からの開始になっています。
TVOテレビ大阪はローカルパートは「池上彰の総選挙ライブin大阪」としていましたが、シンプルな内容だったそうです。
ちなみに24時30分からは「乃木坂ってどこ?」(TVA制作・この日はL字画面を出すためテレ東送出)を挟んで、25時からは30分間「TXN総選挙ライブ」がありましたが、TVOはネットせずに、「一票の心理学~モヤモヤ総選挙」と称したローカル選挙特番を1時間放送していました。タイトルの字体は「モヤモヤさまぁ~ず」と同じで、タイトルだけ見ればテレ東の特番みたいです。内容は「選挙と心理」をテーマにして、こちらも他局とは違った感じにしていました。

今回の選挙特番は、どこの局もオリジナリティーあふれるものだったと思いますが、皆さんはどう思われたでしょうか?