先日、糖尿病治療薬であるメトホルミンによってダイエットができる、というブログを書きました。
その中で、メトホルミンは不妊治療で使われる話もしたのですが、その関係を調べる中で、「メラトニン」が不妊治療に効果的、というデータが出てきたので、見ていきたいと思います。
この論文では、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の方が体外受精をする際にメトホルミンを使う効果について調べています。
対象
PCOSと診断されている320人を二つのグループに分け、一方は「メラトニン3mgとメトホルミン500mgを1日3回内服する群」、もう一方を「メトホルミンのみ内服する群」に分けて検証しました。
結果
未成熟卵から成熟卵に達する割合
・メラトニン併用群: 69.6%
・ メトホルミンのみ: 57.9%
グレードAと言われる受精後の良好胚が得られる確率
・メラトニン併用群: 40.3%
・メトホルミンのみ: 29.9%
このように、メラトニン併用によって体外受精の良好な経過が得られる可能性があり、妊娠率もメラトニン併用によって1.8倍になっていました。
以上のように、PCOSの方が体外受精をする場合には、メラトニンのサプリを内服することで、より妊娠しやすくなる可能性があると言えそうです。
メラトニンのサプリそのものはそれほど高価なものでもないので、試してみる価値はあるのではないでしょうか。