感染スピードが非常い速いオミクロン株の流行が止まりませんが、今回は妊娠中にオミクロン株に感染した場合のリスクについて、インドからデータが出てきたので、ご紹介したいと思います。
インドでは、今年の1月にオミクロン株が大流行し、それが第三波となっています。
一番最初に流行したアルファ株が第一波、重症化リスクが高かったデルタ株が第二波となるのですが、この論文では第三波であるオミクロン株に妊娠中・産後に感染した2058人が対象です。
妊娠中・産後に有症状のコロナ感染と診断された人数は、第一波と比較して、第三波では約4.6倍になっていました。
一方で、中等症や重症と診断された割合は、第一波では2.4%、第二波では14.4%だったのに対し、第三波であるオミクロン株では0.6%でした。
ICUなど集中治療室に入院する割合は、第一波では2.4%、第二波では14.7%だったのに対し、第三波であるオミクロン株では2.5%でした。
以上のことから、妊娠中にオミクロン株に感染した場合のリスクは、第一波や第二波に比較すれば、ある程度は軽く済むだろう、という結論で論文が締めくくられています。
デルタ株の重症化リスクに比較すれば、オミクロン株はかなりマシになった、という部分があるのはたしかではあります。
ただし、妊娠していない人と比べた場合、やはり妊娠そのものがハイリスクの要因になり得る、というのは変わらない状況です。
オミクロン株の感染がますます拡大していく中、引き続き妊婦さんや同居しているご家族の方は、いま一度感染対策にしっかり取り組まれますよう、よろしくお願いします。
