無翼の天使101 | 恋愛小説 くもりのちはれ

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『真菜、昨日みたいな事はお嫁に行くまでは二度と駄目よ。


パパを見送った後ママは、朝食のトーストにバターを塗りながら話し出す。


『きっとパパは全て解ってるのね。


ママのフォローじゃ、やっぱり限界があるのよ。


真菜の不在に気付いてたのね、きっと。なのに平静を装ってたんだわ。


あの程度で、終わらせるなんてパパらしくないけど・・・それってやっぱり真菜を


信じてるから・・・我慢したのね。


はぁ・・・ママ、パパの気持ちが凄くわかる。慶人君の事、反対じゃないけど・・・


でもね、色々大変なことがある相手だと思うの。だから、きちんと付き合って欲しい。


お願いだから2度と外泊なんて事しないでね。厳しいかもしれないけど・・・


でも言わなくても解るでしょ?


ほら・・・パパは、だってあの度会歩だから・・・普通じゃないもの・・・


怒ったら手がつけられないから、今回はあの程度で済んでホント良かった。


また同じようなことがあったら、今度は容赦ないと思うの。


きっと真菜じゃなくて慶人君の命の保障ができないわ。


自分の夫を、まるで冷酷な犯罪者のように話すママ。


だけど、全くその通り。心配かけたのは、ホントだから・・・ちゃんとしなきゃ。


「うん。ママ、心配かけてゴメンね。ちゃんとする。ちゃんと慶人と付き合う。」


そう私が大きく頷いて宣言したと同時に、リビングのドアが開き


『へぇー・・・慶人は、確実に欲求不満で浮気すっかもな。』


パパと同じ遺伝子をそっくりそのまま受け継いだ我が家のもう一人の美男登場。


パパが先ほどまで座っていた中央のソファに座り、嫌味な含み笑いを私に向ける。


『親の承諾を得てやらなきゃなんねぇなんて・・・俺なら無理っ!!我慢できねぇ!!


慶人も災難っつうか・・・はっ?何だよ、その目は?』


調子良く話し始めたお兄ちゃんが、ママと私の哀れむ様な視線に気が付く。


「そんな事言ってて良いの?お兄ちゃんも一緒じゃん!」


だって・・・だってね。そうでしょ?お兄ちゃんも同じだと思うよ・・・イヤ、もっと・・・


『はっ?一緒・・・あぁ??えっ?どういうことだよ?


何となく察したお兄ちゃん。そんなお兄ちゃんに一撃の事実が告げられる。


『成君は、パパの上を行ってるとママは思うけど・・・瑠奈ちゃんが外泊なんてしたら


尚斗・・・きっと・・・何回、殺されるか・・・ホント解んないわよ!』


ママ、それは言いすぎっ!命は1つだけだよ・・・けど、大袈裟とも言えないかな?


ママがあっさりと口にした言葉に、お兄ちゃんは、らしからぬ表情でしばらく絶句。


そして・・・


『マジ?マジかよ・・・俺、完全に欲求不満になんじゃねぇ?』


深い深い溜息とともに、強気なお兄ちゃんが大きくうな垂れる。






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