天使の悪戯40 | 恋愛小説 くもりのちはれ

「ごめんね・・・」抱きしめられてた腕の力が緩まる。


『だから、奈緒は悪く無いだろ・・・』


イヤ・・・着信拒否したよ・・・私・・・


そう思って、俯いてた顔を上げ歩君を見る。


『奈緒・・・自分が悪かった・・・なんて考えてんだろっ』


どうして心の声聞こえてるの・・・私って・・・そんなわかりやすい?


『じゃ、俺も謝るよ・・・ごめんな。』私を見つめる歩君。


これは・・・何に対しての・・・ごめん?何の謝罪?


すると・・・見つめ返す私に、歩君は顔を近づけ・・・そして・・・


瞬きの瞬間、重なった唇。


「・・・」


『さっきのゴメンは・・・このキスの謝罪』


そして、離れていく歩君の顔。


微動たりともせず固まったように・・・戸惑う私


『奈緒、もしかして・・・初めて?』


そんな歩君の質問に、私は慌てて首を振り、素直なのか?バカ正直なのか?


「キスは、初めてじゃないけど・・・不意打ち過ぎて・・・驚いた・・・」と答えてしまう。


すると、歩君はソファーから立ち上がり・・・私から少し離れて、床にしゃがみ込む。


そして、突然、怒ったように『アアッー』と、声を上げて溜息を吐き、


いつものように黄色の髪の毛を、クシャクシャと掻くと、項垂れるように俯く。


「どっどうしたの?」私、怒らせるようなこと・・・言った?


ファーストキスだって嘘つかなきゃ駄目だった?


俯いたままの歩君は『怒ってんじゃねぇから・・・』と言った後、しばらく黙り込む。


そして、その数十秒間の沈黙の後


『キス以外は、初めてなんだよな?』と、さっきのキスと同じくらい不意打ちの質問。


また、私が正直に「うん・・・」と頷くと・・・


『奈緒、早くココ出よう・・・俺、理性限界っ』と勢い良く立ち上がり、部屋を出る。


「えっ?」ワケがわからないまま、慌てて私も歩君の後に続く。


エレベーターを降りると歩君は、何事も無かったように、私の手を掴んで歩き出す。


『俺、女とこうやって手つないで歩くのなんて、奈緒が初めてだから』


前を向いたまま、恥ずかしそうに告げた歩君。


「えっ?」私は、繋いでいる手を見る・・・なんだろう・・・


初めってって言われると・・・なんか凄く嬉しい。手を繋ぐことだけなのに・・・


歩君って存在全てが、すごく大切に思える。そして、大事にしたくなる。


そうなんだ・・・何となくだけど、さっきの歩君の気持ちがわかった気がする。


きっと私の事、大切に思ってくれたんだよね。


大事にしたいって考えてくれたんだね。


そんな・・・まったりとしたラブラブな気持ちも、タカ兄さんのお店に着くと一変する。


ガンガンと鳴り響く音楽・・・数人の怖ーい感じの店員・・・もちろん客はいない。


『歩っ・・・遅ぇよ・・・この店客来なくて、超つまんねぇ』


ミッキーを筆頭に、ヤンキーの溜まり場と化したお店。


その前の通りは、誰一人として通らない。


商店街を行き交う人々は、お店を避け遠回りしている。


そしてもう一つ私を驚愕させたのは・・・


『なぁ・・・コレ誰がこんなに食べんだよ?』


100個くらいあるんじゃない?レジ横に置かれた・・・たくさんのドーナツ。



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