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先日、北杜市立白州小学校を視察しました。
きっかけは、白州小学校にお子さんを通わせているある保護者から、
「不登校だった息子が、宮下先生が担任になってから学校に通えるようになった」
という話を聞いたことでした。

 

北杜市においても、不登校の増加は顕著です。
そうした中で、「学校に通えるようになった授業とは、どのような授業なのだろうか」と思い、視察をお願いしました。
学校のご配慮により、今回の訪問が実現しました。



当日は、給食の時間から学校に入らせていただきました。
白州小学校では、1年生から4年生までの児童が一堂に会し、ランチルームで給食をとっています。
コロナ禍以前は全学年が一緒に食事をしていたそうですが、現在は対面を避ける形でこの運用になっているとのことでした。

 

印象的だったのは、すべての教員が給食指導に当たるのではなく、
教員の一部は職員室で給食をとり、別の業務にあたっている点です。
これは、教職員からの提案を受け、働き方改革の一環として昨年の夏休み明けから始められた取り組みだそうです。
また、同じく教職員の提案により、授業時間を調整して、月に2~3回行われる会議の終了時刻を早める工夫も行われていました。

 

ただし、こうした実践は、1学級20名以下という小規模校である白州小学校だからこそ可能な面もあり、
すべての学校で同様に実施できるわけではない、という説明も校長からありました。

 

ランチルームは、4学年の児童が集まってもなお、ゆとりのある開放的な空間でした。
コロナ禍も落ち着いてきたことから、近い将来、再び全学年で給食をとる形に戻す予定だそうです。
私自身が通っていた小学校では、40人学級が1学年4クラスあり、教室で児童が密集する形で給食をとっていましたので、
その違いも含め、とても新鮮に感じました。

 

給食後から5時限目までの時間は、休み時間と清掃の時間でした。
その間、校内を自由に回らせていただき、「校内支援教室(ステップルーム)ひまわり」で支援員の方からお話を伺いました。

 

ステップルームは、教室に入りにくい児童生徒に学校内での居場所を保障し、
社会的自立に向けた支援を行う場として、令和6年度から北杜市内のすべての小中学校に設置されたものです。
設置から1年以上が経過していますが、実際の運用には多くの課題があることも率直に語られました。

 

特に人員不足は深刻で、多様な子どもたちに支援員1人で対応する難しさ、
手引きが十分でない中で手探りの対応を続けている現状、
支援員向けの研修や他校との情報交換の機会の必要性、
さらには勤務時間や処遇の問題など、現場の切実な声を聞かせていただきました。

 

清掃の時間が終わり、いよいよ宮下先生の授業が始まりました。
今回の視察は、市議会議員としての立場を明確にしたうえでの訪問でしたが、
授業には「参観」ではなく、「参加」という形で関わらせていただきました。

 

算数「分数」の授業は、私自身がかつて受けてきた授業とは大きく異なるものでした。
教員から一方的に教えられるのではなく、
児童と教員が一緒になって授業をつくり上げていく――
児童は「授業を受ける」というより、「授業に参加している」という印象でした。

 

私自身も、児童と一緒に考え、歌い、ゲームをしながら授業に参加しました。
算数で歌い、考え、身体を動かす中で、
学ぶという行為が、これほど身体的で、関係的な営みなのだということを、
児童とともに体感させてもらいました。


これまで、授業は誰が担当しても、同じような教え方で行われるもの、
という前提が、どこかにあったように思います。
しかし今回の授業を通して、到達目標は同じであっても、
教え方は教員それぞれが編み上げていくものになり得るのではないか、
そして、その過程には児童の参加が不可欠なのではないか、
ということを強く感じました。

 

そういう意味では、授業は、
あらかじめ用意された「型」をなぞるものから、
教員と児童がともにつくり上げていく営みへと、
少しずつ転換していく必要があるのではないかと思います。

 

今回の視察を通じて、政策判断の前に、現場の事実に触れることの大切さを、改めて確認しました。
議会や行政の場では、どうしても数字や制度設計の議論が中心になりますが、
現場には、そうした言葉だけでは捉えきれない現実があります。

 


教育をめぐる課題は、個々の教員や子どもたちの努力不足として語られるべきものではありません。
むしろ、そうした努力に過度に依存してしまっている仕組みそのものを、
どう見直していくのかが問われているのだと思います。

 

教育を「善意」や「献身」だけに委ね続けるのではなく、
現場の実情を踏まえた制度や環境をどう整えていくのか。
その前提として、まず現場に触れ、声に耳を傾けることが重要だと感じています。

 

これからも、子ども・教員・地域を対立させるのではなく、
対話を重ねながら、現場に学び続けていきたいと思います。

 

「学校に通えるようになる授業」とは、どんな授業だと思いますか?