浪国戦も終盤の佳境に入りました。さすがに盛り上がりを見せているという意味では素晴らしい内容です。

ただ、うーん、全体的な印象としてはどうしても「ちばあきお」のプレイボールとは違う感じだと思いました。コマ割りなど。まあ、仕方ないんですけど。

試合展開の盛り上がりを見て、おおよそ、夏の大会の盛り上がりの雰囲気を予見できました。
だいたいこんな風な展開になりそうですね。夏の大会も。
ただ、今回相手は典型的な練習試合的な思想、すなわち、相手監督・選手とも、どうしてもこの試合を勝つんだ、という意気込みよりも、格下相手をナメて力づくで勝とうとしていることと、遠征であるが故の投手のローテーションで完投させるところなど。
それに対して、墨高は、全力でやっていること。格下感否めませんね。さすがに甲子園は厳しそうな内容です。

さて、今回は半田君に焦点を当てたいと思います。
まさか、あの半田君を戦力となる選手として起用するとは思いませんでした。コージイさん凄い!守備も下手、非力な半田君だけに、戦力になれるなら「バントのスペシャリスト」とはすばらしい発想ですね。

実は、私も学生時代「バントのスペシャリスト」でしたので、今回は半田君のバントについて解説をしたいと思います。

ポイントは「初めての金属バットでのバント。」

私の場合、高校で金属バット、大学で木または竹バット等でしたので、半田君とは使用するバットの順番が逆ですが、まあ、よいでしょう。

まず、竹バットでのバントについて。

バントというと、素人の方は、当たる瞬間にバットを引いて打球を殺すイメージかもしれませんが、竹バットだとそんなことしなくても打球は死にます。なので、どちらかというと当たる瞬間にバットを押し込むイメージです。いや、実際には基本、当たる瞬間はバットは動かさないのですが、イメージとしては、当たる瞬間は手に力を入れてボールに押し込まれないようにします。転がらないと逆にキャッチャーに取られるのでよくないバントになります。なので、バットの芯に当てても問題ありません。

さて半田君、このイメージで金属バットで初めてバントをするとどうなるでしょう?

バットの芯に当たるようにして、かつ当たる瞬間バットを押し込むようなイメージ。
相手投手が速球で、バントをさせやすい球を投げた場合、このイメージでバントをすると金属バッットの場合、勢いよくダッシュで前進してきた野手の頭を、打球がポップフライで越えていくことはあり得ると思います。(経験者の私では、そのようなバントはもうできないと思いますが、もし初めてならあり得るかもしれない、ということが言いたいのです。)

初めてであるが故に、このような展開になることが可能になった、という漫画の内容なわけです。

その1回の経験で、谷口君に「間違っている」という意見を言う半田君、素晴らしいですね。意見がきっちり言えるほど、スペシャリストのバンターとして確立していることの表われです。なんていうか、こういうところからキャラクター設定がしっかりなされていることが見て取れます。さすが、コージイさんは野球がかなり詳しいですね。


さあ、次回、いよいよ井口が投げることになりそうです。

プレーボール2の始まりから見ていれば、井口が投げる展開になることは当然予想していましたが、谷口が急な思いつきでそれを言い始めた展開はどうなんですかね。これについては、次回を見ないとわかりませんね。倉橋等、急なことで戸惑っていますし。次回が楽しみですね。