こんにちは、hitsujimaisonです。
ずいぶん更新の間が空いてしまいました。
お店のブログなので、本当は毎日更新して、お客様を集めに集めた方が良いんですけれど（笑）
ばたばたしていたので、仕方ない。
とは自分だけの意見です。。
さて、当店は日本製レトロ、食器がメインのお店なので、
ノリタケさんの食器もたくさん扱っております。SHOPコチラ→（偶然と必然の間）
ノリタケさんは、1876年（明治9年）に、東京銀座で「森村組」が創業されたのが始まりで、
歴史が古いんですね。
またご存知の通り、大手メーカーのため、各時代の流通量が多く、
今も沢山の器が、出回っています。
骨董店、リサイクルショップなので見かけることも多いかと思いますが、
当店も、その一つと思って頂ければ良いです。
「各時代の流通量が多い」ことに、
「大手メーカーである」以外に、もう一つ理由があります。
こちらもご存知の通り、
高級品を扱う、国内の一流メーカーなんですね。
昔の人は、モノを大切にします。
なので、使わずに、
お蔵や、納戸にしまっていたということが多々あるのです。
使用しても、お正月や、特別なお客様がいらした時だけで、
後はまた木箱に入れて、大切にしまっていたということも多いです。
そういうお品が今、出回っていたりします。
他の高級食器にも同じことが言えます。
ノリタケさんの場合は、「里帰り」と称して、
海外からの逆輸入品もありますね。
これは、昔は洋食器は主に輸出用として製造されていたので、
それらが今、海外で再評価され、日本にもコレクションアイテムとして、戻って来ているのです。
なかなかにラグジュアリー、ゴージャスなお品があります。
多くはプレミアが付いているので、そういうものは目が飛び出るくらいの、お値段だったりします。
（当店は実用アイテムをお取扱いしているので、目が飛び出るものはありません。）
さて、
先程、「森村組創業」が、ノリタケの始まり、と書きました。
明治時代です。
そうなんです。
ノリタケは、最初からノリタケではなかったんですね。
これがまたややこしいところでもあるので、
今日は、「ノリタケ超略史」をこちらに書いておきたいと思います。
ノリタケ超略史
1876（明治9年） 森村組 創業
1878（明治11年） ニューヨークに、「日の出商会モリムラブラザーズ」設立
※ノリタケさんは、輸出業を目指していたんですね。なので最初は、ニューヨークで日本の雑貨を扱うお店が始まりでした。開国から、まだまもない頃のお話です。
1882（明治15年） モリムラブラザーズ、小売業から卸売業へ転換
1892（明治25年） 森村組、名古屋店を開設
※これが、陶磁器メーカー、ノリタケの発祥と言えます。当時欧米からの注文で、陶磁器類が多かったため、瀬戸内に近い（瀬戸物の土が採れる）名古屋を起点に据え、本格的に陶磁器製造を始めたそうです。
1904（明治37年） 日本陶器合名会社 設立
※様々な研究の成果をもって、洋食器専用工場を立ち上げ、合わせて洋食器会社を作りました。
1916（大正5年） 合名会社日陶商会 設立
※国内向けのノリタケ食器販社です。昭和36年（1961）に、（株）日東陶器商会に名前を変えています。よく、「NITTO」とか、「Nittoroyal」と書かれたレトロ食器がありますが、あれは、販社の名前の付いた、ノリタケさんのものですね。
1917（大正6年）
5月 衛生陶器部門、東洋陶器（株） 設立
※現在の「TOTO」です。イメージが違うかもしれませんが、東洋陶器はかなり長い間、食器製造もしていたので、レトロ、ビンテージ食器としても、人気のメーカーです。ノリタケ一門なんですね。
同年 7月 日本陶器株式会社 設立（合名会社を吸収）
※まだまだ、「ノリタケ」という社名ではありません。
食器の裏印（バックスタンプ）に、ノリタケの「N」の字が使われるようになったのは、更に36年後、1953年（昭和28年）のことです。それまでは、モリムラの「M」が使われていました。
1919（大正8年） 大倉陶園 設立
※「良きが上にも良きものを」、の超高級（良品）磁器、大倉陶園です。
1964（昭和39年） （株）日東陶器商会、（株）ノリタケに社名変更
※販社が、ノリタケの名前になりました。
1967（昭和42年） 伊万里陶業（株）、九州陶器（株） 設立
1981（昭和56年） 日本陶器（株）を、（株）ノリタケカンパニーリミテドに社名変更
※食器製造部門が、正式に「ノリタケ」さんに！
2000（平成12年） 製造部門として、日本陶器（株）を設立
※（株）ノリタケ伊万里、（株）ノリタケ九陶、統合
2001（平成13年） 販社の（株）ノリタケ、（株）ノリタケテーブルウェアに社名変更
2004（平成16年） 創立100周年
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊（『ノリタケ100』株式会社ノリタケカンパニーリミテド より抜粋）
「超略」と言っても、
結構長くなりました。100年ですし（もう13年前のことですけれど）。
ノリタケさんは、もちろん陶磁器だけではないですが、陶磁器の食器以外、また海外設立の会社は省かせてもらいました。
そうなんです。
「ノリタケ」の食器は、1981年までは、「日本陶器会社」の食器でした。
それまでは、「森村組」の食器でした。
だから、何？別にノリタケでいいじゃない。
と言えば、まあそうなんですけれども。
アンティーク、ビンテージ、レトロに、もしご興味、ご縁がある場合は、
もしかしたら、お役に立つかもしれません。
出会ったものに、ぴぴっと魅力を感じたという、感性で選んで頂いて、全く問題ないんですけれどね。それが、大切かと思います。
単に自分がこういう事が好きなのかもしれません、個人的に。
ということで、何かのご参考になりましたら。
それではまた！
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