ゴールデンカムイ200話周辺 | chivaのブログ

面白かった……。

200話という区切りだし鯉登少尉も尾形もどうなってしまうのかと緊張して待ってた。

前回のギャグテイストを適度に引きずりつつ現実に戻ってきていろいろ繋がった。

 

 

前回、鶴見中尉が割とギャグで体張ってて感動した。鶴見中尉もこういう扱いのときあるんだ……!と。今後もああいう鶴見中尉見たい。かわいい。

 

結局誘拐は鶴見中尉のマッチポンプか。2年前の出会いの時から仕組まれてたかは不明だが。でもあの助けに来方は運命を感じさせることでより心酔が盤石なものになるから、やっぱり最初から仕込だったのかなあ。だとしたら鯉登家ずっと騙されてて辛い。

鯉登中佐があそこまで体張ることまでシナリオに入ってたのかなあ。鶴見中尉が華麗に登場して万事解決っていう筋書きは決まってたはずなので、鯉登中佐の行動も筋書き通りであるなら、父親の心情も利用したということになるな……長谷川幸一に娘がいたことを考えると親の気持ちをわかっていると思うのでそこを利用された鯉登中佐辛いし、わかってるからこそ利用した鶴見中尉も辛い。

 

鯉登中佐のあの行動で尾形が父親コンプをさらにこじらせる結果になったのであれば、鶴見中尉の掌の上に鯉登IN尾形OUTの分かれ目になったのかもしれないな。

そして鯉登少尉はこのマッチポンプに気付くのか。あんまり気づく兆候みたいなのは描かれなかったけど、「ボンボンが」のセリフを重ねてきたのはたぶん過去編導入への演出だけではないと思うので、伏線としてはあるよな。鯉登少尉が鶴見中尉から離反するのはありえなくはない。

でも鶴見中尉を信奉するようになる動機としては十分なので、気づいたとしても心まで離れるかなというのもある。微妙な加減だ……まあ父親も騙されてるわけだから、そこが起爆剤になる可能性はあるけど。

 

助けに来た時の鶴見中尉かっこよすぎる。光の演出がまるで救世主の登場のような。鯉登少年の瞳の輝き……わかる、これは心酔してしまう。

 

第七師団であいさつしたときもうまともに会話できなくなってたけど、あれ天上の人と話す心持だったのかな。「やっぱ格好良かった」って言ってるし。ペココォに笑った。

運命でごわすねって言ってるんだから2年前に逢った時に鶴見中尉から言われたように、友人のような関係になれればよかったのに。かっこよすぎてアイドル視せずにはいられなかったのか?きっと鶴見中尉は友人になるつもりだったんじゃ?いやまあ懐柔するのが主目的ではあるだろうけど……でも鶴見中尉の言葉って割と正直な印象があるんだよな。気障な演出の目的もあっただろうけど、普通に本心でもあったと思う……。

 

 

鯉登中佐かっこよすぎる。父親としての姿がかっこいい。鯉登家良い家族だわ……。ゴールデンカムイでこんないい父親見られるとは。

割とゴールデンカムイの父親像って闇な感じあるから……花沢中将とか……月島の父親とか……ウイルクもこわいし。遊戯王系の家族関係の印象を持ってる。

まあ花沢中将はわからんな。尾形がこじらせすぎてて……もしかしたら中将自体には情状酌量の余地があるのかもしれんし。本当にクズ親だったかどうか、今後描かれるかはあまり期待できんけども。

 

鯉登少尉、お母さん似だったんだな。お母さんの眉毛すごくて笑っちゃった。あとお母さんかわいい。

 

息子を助けないって決めた鯉登中佐辛すぎる……。

「お前は助けない」て言われた時の鯉登少年も辛すぎる……。ていうか鯉登少尉、元々の性格はボンボン的ではあるものの普通に良い子じゃん……。海軍の息子としての振る舞いをきちんとしてる。そういうわきまえてる部分はしっかりあるんだよな。vsキロランケの時の部下思いな上官の姿もなんとなく腑に落ちてきたかも。若くて未熟なのとボンボン的に唯我独尊(ドディオンブートン乗り回してるの好き)なのと、鶴見中尉に対するときだけおかしいんだな。

「兄のような息子になれず申し訳ない」「自分は生まれてこなかったものと思ってほしい」辛すぎる……。

そしてこれが全部鶴見中尉の掌の上なのがもっと辛すぎる。

 

お兄さんの死でお父さんが笑わなくなっちゃったんだな。それが「オイが死ねばよかった」と「がられもはん」の理由か。

ほんと良い父親だわ。覚悟はできてるけどそれは精神的ダメージを受けないということではないんだ。。。存分に傷つく……。杉元との会話もより味わい深いものになる……。

軍人として「音之進には死んでもらうしかなか」と決めたけど、希望は捨てていない……助けられる可能性があるならっていうことはずっと思ってる……父親として……。まじでこれゴールデンカムイのキャラかよ。曇りがない。

 

殺せって言う鯉登少年辛い。なんか辛い辛いばっかり言ってるなこの感想。

表情イイ。死は覚悟してる、でも怖い。そういうのがよく表れてる良い表情だ。

ここで誘拐犯二人の無言のコマあるの、正体が分かった今すごく重い。

黒い帽子の方が誰かは明示されなかったけど、ロシア語話してたし月島軍曹ってことでいいんだよな?菊田さんもロシア語話せる可能性あるけど……。

「父上も少しはオイを見直すじゃろう」のセリフが……。闇の父親を持つ二人が……はあ。キャラの設定を利用してチクチク刺してくるのがうまい。

 

 

今回情報量多すぎて気になることがすごく増えた。

菊田さんも鶴見中尉の腹心という立ち位置だったのか、こういう工作に加担していたということは。

鯉登少年の背中さすったの尾形か……どうして……?

鶴見中尉が登場する過去が描かれるたびに今までの月島軍曹がどんどん意味深になっていく。

宇佐美いなかったけど宇佐美は月島尾形菊田程の立ち位置ではなかったということか?

尾形はこれからどうするのか、行くあてがあるのか、傷の具合は実際どうなのか。

月島軍曹は尾形がロシア語話せるってこと知ってたんだな。それって杉元たちには言ってたんだろうか。あと鯉登少尉はそれ知ってるんだろうか。それと、鶴見中尉に言われて死ぬ気でロシア語勉強しただろうに他にもしゃべれる奴いるって、自分の存在意義薄れるんじゃ……。尾形の方が後だったのかな、勉強したの。

主に鶴見中尉の仲間たち周りの顛末というか、どういういきさつでこういう風になってんのかとかがすごく気になる。メインストーリーじゃないし全部は描かれないだろうけど。。。とにかく鶴見中尉の部下たちのあれこれも膨大なドラマがあるんだろうなと想像させられて、でもほとんど描かれないんだろうな(すでに結構描かれてるし)と思うと気になって仕方ないし想像が膨らんでしまう。

 

白石がこれ尾形の足跡じゃない?って言って谷垣にいやお前のだって返されるくだりいる?和んだからいいけど。あと何気に「ゲンジロちゃん」て言ってるな。今までこの呼び方したことあるっけ?紅子先輩の呼び方だよな。かわいい。

 

 

尾形よ……。こいつなんなんだよ。ますます気になる。

ここにきて父親がらみの話を持ってくるとは。今までアシリパさんと勇作さんがらみでいろいろあったから、もうあんこう鍋の回は結構前だしキャラの方向性切り替えたのかな?ってくらい思ってたけど、そうじゃなかったんだな。。。まあ藤田和日郎方式で、以前のストーリーを拾ってうまくつなげたようにしてるだけかもしれんけど。

父親が助けに来てくれて……という流れで「ボンボンが」だと意味が変わってくる……。単純に鯉登の家が裕福で恵まれてるから「ボンボン」という揶揄だけではなくて、親からの愛をもらえているという意味で持たざる者から持つ者への恨み言としての「ボンボン」でもあるという……ああ。

なんというか、尾形だけメンタル平成なんだよな。もう令和だけども。

よくよく考えたら、キャラたちの境遇の中で尾形だけ特別辛いってわけでもないし(母親のために母親を殺すという判断をしてしまったせいでいろいろ余計に辛いというのはあるけど)、その中で一人あれだけ大々的にこじらせてるというのはメンタルに難ありということなんだろう。(尾形だけその辺描かれすぎというせいもある。)母親からも気にかけてもらえないし鳥持って行っても無駄になるしでそういう育ちのせいで未熟ということかなあ。母親おかしくなってて毎日あんこう鍋とか気が狂うもんな、、、まあ尾形のメンタルが未熟なのは説明はつく。

 

誘拐事件に加担したの(鯉登は愛されている子供と分かったとき)と、勇作さん射殺・花沢中将殺害の時系列気になる……。「勇作さんの戦死で父親が自分を気にかけるようになるか確かめたかった」が割とマジだったのかもしれない。鯉登中佐の行動を見ちゃった後だとしたら。ていうか前後関係どっちでも「ボンボンが」と言ってしまう心境にはなるか。

自分は「呪われろ」って言われたけど鯉登は祝福されている。

鯉登は祝福されたから自分はどうか確かめたら「呪われろ」だった。

時系列どっちでもそんな違和感ないな。まあ「呪われろ」はそう言われたくて問うたんだと思うのでどっちにしろこじらせてんなって感じだけども。

ああでも勇作さんを殺すトリガーになったのは「罪悪感を感じない人間など居て良いはずがない」なので、鯉登と似たような状況を作るために殺したわけではないはずだから、誘拐事件が後の方が気持ちの移り変わり的にはつじつまが合いやすいかな?

と思ったけど花沢中将殺したときにはもう鶴見中尉の前頭葉欠けてたから、少将殺害は誘拐事件の後か。勇作さん射殺も誘拐事件の後だとしたら、、、花沢少尉を殺すかどうかは一応鶴見中尉の言うこと聞いてたけど、「こいつ死んだら自分の父親はどう思うかな~鯉登少尉の父親はああだったけど」とか考えてたのかな?

 

尾形について今までいろいろ考えたけど、今回の話で、「結局ただの父親コンプなんじゃねーの?」って方に解釈が寄ってきた。あーでも勇作さんの件はあれはあれであるからやっぱりその2本柱かなあ。

自分としては、樺太の旅で勇作さんのことが強調されたことで、父親に関してはそんなでもなかったのかな?勇作さん関連が一番深い闇かな?って思ってたところに今回で父親についても闇深いじゃん!てなって、こいつ……しょうもねえな……となった。ほんと尾形だけ盛りすぎでしょう。もてあましてないか?やはり凜雪鴉的キャラなんじゃないか?どうするつもりなんだ。

 

勇作さん関連の清いとか罪悪感とかについては尾形の実存の問題なので、あんまりメンタルがどうとか思わなかったけど、父親に関しては尾形自身が鯉登少年の境遇と自分を比べちゃってるんだもの……こいつメンタルザコってなるわ。ここだな。なんとなくがっかりするようなギャップを感じたのは。がっかりというか、尾形、人間じゃん!みたいな。

勇作さんコンプについては誰とも共有不可能な尾形だけの特別な悩みなんだけど、父親コンプについては父親コンプでしかないので……。そこに人間らしさがある。ちっぽけで。

 

 

馬に乗って逃げる尾形が元気すぎて笑ってしまった。やっぱり「朝まで持たない」てのは本当ではなかったか。とりあえず死ななそうなのはうれしい。

あれどういう気持ちなんだろう。ヤケクソなのか?別に撃たれて死んでもいいやというような。もしくは関谷のような、天にゆだねる感じ?

杉元が撃ってくるのは確認してたみたいなので、頼んでもないのに強引に自分を生かした杉元に砂をかける感じで、「お前の撃つ弾が当たるものかよ」という挑発?もしこれだったらもう杉元に尾形は殺せないかもな……188話で生かした時点で、そういう判断をしてしまった(心の弱い)杉元に尾形は殺せないだろうという予感がある。

なんにせよやけっぱちのすがすがしさみたいなものが感じられてスカッとするシーンだった。ほんとこの漫画は曲がりくねった線で真っ直ぐに描くなあ。絵のタッチのことじゃなくて展開、演出が。

 

鯉登中佐のクイーンネタがあったし、ほとんど裸みたいな状態で馬に乗って駆けてく姿はレディーゴダイヴァを連想した。

 

 

杉元と尾形、バットマンとジョーカーみたいになったらどうしよう。(アーカムシティを想像して書いてます。)

尾形という存在によって、今の尾形絶対殺すマン杉元になったし、不死身の杉元という存在によって、ちょっと変な方向に元気が湧いて来てる尾形になったって感じがする。お互いについて何かを感じてる描写結構あるし。執着がある。

 

最後のコマの杉元いい顔するわ。煌めいてる……。尾形への執着でこういう顔になってんだよな?こわ……。

188話ではアシリパさんのために自分の恨みはいったん置いといて尾形助けるとか杉元最高かっこいい!って思ってたけど、ウイルクのことについてアシリパさんに嘘ついたときの自分勝手さの明示とか、今回の尾形に対する杉元の反応見ちゃうと……アシリパさん関係ないのでは?と思えてきた。

尾形を助けたこと、アシリパさんを神聖視する気持ちが発端だと思ってたけど、「アシリパさんの手を汚さない」を言い訳にしてるだけなんじゃないかという風にも見えてきた。「キロランケも尾形もぶっ殺す」は、相手の死を願うくらい恨んでいるということだけじゃなくて、殺すのは自分でなければいけないということでもあるのかも?だとしたら狂気の沙汰だ……毒矢で死んだら自分が殺せないから生かしたとか……杉元の狂人度合高まってないか……?狂人杉元好きだけど、不穏さも増してきて怖い。さわやかだったりかわいい杉元が恋しくなってきた。もう戻れないような気がして……。尾形関連はいったん区切りっぽいから、またアシリパさんと白石とでほのぼの回あるよね?って思うけど。。。

上述の通り、尾形を助けたこと、「自分が殺したいからアシリパさんには殺させない」てのが根底にあるとしたら、杉元をここまで狂わせる尾形すげえわ。

尾形のせいで杉元がおかしくなってるのを見ると辺見和雄を思い出す。辺見は人を殺さずにはいられないというところにより純度の高い悪の存在があって、そういう純度の高い悪と対峙した時だけ杉元は罪悪感と無縁の場所で自分をごまかす必要なく殺し合えるからなのかもしれない……その時だけ、生きるってことの意味はただ殺す・殺し合うことの中にある……それが煌めき……ゴールデンカムイにおいて辺見和雄はそういうのの先駆けだったと今は思う。だから魅力的なキャラなんだよな。尾形もそういう悪なんじゃないか、杉元にとっては。尾形は辺見みたいに欲望から殺すって感じの悪ではなくて杉元にとって紆余曲折あったからそういう存在になったんだろうけど。辺見和雄も今の尾形くらいしぶとかったらもっと高次の煌めきの中で殺し合えたかもな……。

って杉元を生来のキラーマシンのように書いてしまった。そこはどうなんだろ……最近の展開見てると、杉元お前本当のところは殺人鬼だろって思えてしまうんだけど、干し柿の話があるし、戦争で変わってしまったということでいいんだよな?戻れるかは微妙だけど……。

 

元気になって戻って来いってお前ー!

お互いにまた会うことになるだろうって思ってるのか。金塊に関わる以上はまた会うことになるだろうけどそれにしても「元気になって戻って来い」という表現すげえな。尾形って杉元のものなの?みたいな。まあ杉元は尾形の命好きにしていいとは思うけど。ヘッドショットされた恨みがあるし。だからこそあの「じゅう~」の自分勝手さだし。尾形に対してはこれからもあのように振る舞っていい。全然許される。

スタンド使いは惹かれあう的な運命も感じる。初対面以降何かと因縁あるもんな。

 

今更だけど杉元の帽子可愛い。軍帽じゃないのが新鮮。マフラーの結び方も可愛い。

 

 

次回どうなるかな~。登別のことがまだ決着ついてないし、そっちかな?なんにせよ楽しみ!