お手紙と源氏物語
手紙展をどうしてもやりたかったのです。
昨年、源氏物語が千年紀を迎え、
大変な賑わいとなりました。
千年後、私たちは何をのこせるだろう・・・
この言葉に、ふと立ち止まった方も多いのではないかと思います。
千年の時を経てもなお、
光を失わない物語
その物語の中には、
現代の私達が忘れかけている
日本の美 日本の心
がたくさん詰まっています。
平安時代、想いを伝える唯一の手段が、手紙でした。
手紙・・・・ そう、恋文です。
最近では、親指の恋
なんて言葉を聞いたことがあります。
いわゆる、メールを打つ、親指のことですね…
平安時代の恋文は、
それはみごとな芸術だったそうです。
美しいかな文字
巧みな歌
墨の濃淡、墨つぎ、文章の配置
紙の素材、薄さ、色、
二枚重ねにする際の、色遣いまで。
そして 文香
紙に香りがしみていないものは落第であるとまでいわれたようです。
文はすべて、木の枝につけられ、届けられました。
歌に使われた季節の花や、
使用した紙の色に合わせるなど、
平安人の文には、
本当に相手を想う気持が、
全てに含まれていたのですね。
現在では、
絵文字やデコメールといったものが
ささやかながら相手を思っての文章作りになるのでしょうか・・・
便利さにはなかなかかないません。
現代の私たちは
何かを伝えるための手段をたくさんもっています。
メール 電話 テレビ ブログ ・・・
しかし、
伝えたい相手に、伝えること
それができる人は、なかなかいないように思います。
伝える難しさ
平安人は、それをちゃんと知っていたのでしょう。
一枚の文に込める想いは
計り知れないものだったと思います。
簡単に言葉を送れてしまう今、
私たちは少し、見失っているのかもしれません。
相手を思い、伝えるために
自分ができること。
自分の言葉で、
自分の手で書くこと
相手を想い、季節を感じ
選ぶ便箋、ペン、封筒、切手
そのすべての時間が
伝えるためにできること。
手紙には
やっぱりあたたかい何かが
詰まっているのだと思います。
ひと粒 とは・・・
やっとブログを始めることになりました。
本当は新年からのはずだったのですが・・・
福島県会津若松
ギャラリーとお店 ひと粒です。
日本をテーマに、手作りのものを中心に、
展開しています。
作家さんの紹介や、企画展などの情報、
そして日々感じることや、出来事など、
綴っていきたいと思います。
早速ですが、
昨夜、福島テレビ、スーパーニュース
「ふくしまがすきなんです」
のコーナーにて、ひと粒を紹介していただきました。
とても素敵にまとめていただき、
プロの手にかかるとすごいなと、改めて思いました。
インタビューでは、照らされたライトがかなり眩しく、
テレビの中の人は、この光を浴びているのかと思うと・・・
大変なお仕事だなと思いました。
取材に来られた、福島テレビの原田さんは、
とてもきれいで、
魅力的で、
でも身近に感じられる温かさのある方でした。
このような機会をいただき
本当に感謝しております。
ご覧頂けた方がいらっしゃったら 嬉しいです。
では明日から少しづつ、
ひと粒をご紹介していきたいと思います。
店主
増子 史織