電車の中、歩きながら、授業中、デート中、家の食卓、、、
生活のあらゆる場面でスマートフォンやタブレットPCを操作していることが多くなってきている。
みんな頭を下に向けているから台湾ではそういう人達のことを「低頭族」と呼ぶ。
新しい言葉だ。
日本では当たり前の光景。凄腕は自転車や車の運転をしながらも操作できるので、事故が多くなり「ながら操作」は懲罰の対象となった。
去年台湾にきたときはそこまで気にならなかったが、ここ一年で急速に普及したように感じる。
地下鉄MRTの中では、それまでうるさいくらい聞こえていた人同士の話し声が少なくなり、かわりに画面を覗き込んでいる人が増えていた。
舞台で共演した現役の大学生たちも皆スマフォを持っていた。
連絡はFBで、大事なノートの記録はスマフォのカメラで。スマフォのカメラで思い出と一緒に自分撮り。
あることによって、スカイプなど海外にいる家族との連絡が気軽に取れるようになり、助かっていることは多々ある。
だが便利になった分、身近な触れ合いの「温度」は確実に減っているように思う。
そんな温度の低下に危機感を抱いた台湾の大学生が「温度」というタイトルの微電影(Microblog film)を作り話題になっている。
10分ちょっとのショートムービーの中に「今」が実に良く表現されている。音楽も良い。
昔の学生時代を思い出し、不便なことも多かったが、実はいまより楽しい時代にいたのかもしれないという気持ちにさせてくれた。
震災で人の繋がりの大切さを再確認できたのだから、いつまでも人の「温度」忘れないでいたい。
そして低頭族にならないよう気をつけたい。