参考資料3160 | シフル・ド・ノストラダムス

シフル・ド・ノストラダムス

ノストラダムスの暗号解読

叫びのテーマ———発砲の音、暴動
「悲嘆・うめき・叫びの三つのことばは、36篇の四行詩のなかに出てくる。これらを総称して”叫び”のテーマと呼ぶことにしよう。
『悲嘆』に関しては、嘆くpleure、嘆くだろうpleura、嘆くことpleurer、といったかたちで15篇の予言詩に出てくる。そのうちの一篇は別の”円柱”のテーマに、もうひとつは”空の火”のテーマに、もうひとつは”暴君”のテーマに所属するので、”叫び”のテーマには12の予言詩が残ることになる。また、そのうち6篇は『悲嘆』ということばのほかに『叫び』ということばも含んでいる。
『うめき』ということばは、九つの四行詩のなかにある。そのうちひとつは”暴君”のテーマに、もうひとつは”飢えとペスト”のテーマに、三つめは”クリスタル”のテーマに属している。したがって、残りの6篇の詩がこテーマに属することになり、そのうちの二つは、『うめき』に加えて『悲嘆』ということばを含んでいるから、残るのは4篇となる。
 別の28篇の四行詩には、叫びcri、叫ぶことcrier、叫ぶcrie、叫ぶだろうcriera、叫ぶ人crieur、などのことばが見かけられ、そのうち8篇は別のテーマに属している。したがって、20の四行詩が、すでにあげた16の詩といっしょになって”叫び”のテーマを構成している。つまり、合計36篇になるわけである。そのうちの2篇を次に解釈してみよう。

Le sol & l'aigle victeur paroisstront,
Response vain au vaincu lon asseure,
Par Cor ne cris, harnors n'arresteront,
Vindicte paix, par mort lacheve a l'heure.

日と勝利の鷲とがあらわれる
補佐役は征服者にむなしい返事をする
角笛は音をたてず甲冑の戦いはやむことがない
そのとき平和の制裁が死によってなしとげられるだろう (『諸世紀』Ⅰ-38)

<解釈>
”日と鷲”は日本とアメリカを意味する。これは第三次世界大戦または第四次世界大戦で、日本とアメリカが有利な結果を得ることを示している。
 敗戦国の要求は入れられず、人びとの軍縮への願望も叶えられず、抵抗する人びとの犠牲(死)によって”平和”が維持されるだろう。1990年代または2000年代の世界情勢を予言した詩と思われる。」
「ノストラダムスの遺言書」ダニエル・ルゾー著・流 智明監修より

感想
>日と勝利の鷲とがあらわれる
補佐役は征服者にむなしい返事をする
角笛は音をたてず甲冑の戦いはやむことがない
そのとき平和の制裁が死によってなしとげられるだろう (『諸世紀』Ⅰ-38)

ノストラダムスの大事典からも引用しよう。

太陽と鷲が勝者の前に現れるだろう。
敗者には空虚な保証が与えられる。
角笛でも叫びでも甲冑は思いとどまらないだろう、
復讐を。その時点の平和は死によって実現する。
引用元:https://w.atwiki.jp/nostradamus/pages/40.html

私も自分で訳してみよう。

Le sol & l'aigle victeur paroisstront,
Response vain au vaincu lon asseure,
Par Cor ne cris, harnors n'arresteront,
Vindicte paix, par mort lacheve a l'heure.(「ノストラダムスの遺言書」の原文)

Le Sol et l'aigle au victeur paroistront,
Responce vaine au vaincu l'on asseure:
Par cor ne crys harnois n'arresteront
Vindicte, paix par mort s'y achève à l'heure.(「ノストラダムスサロン」の原文)

Le Sol & l'aigle au victeur paroistront,
Responce vaine au vaincu l'on asseure:
Par cor ne crys harnoys n'arresteront
Vindicte, paix par mort si acheve à l'heure.(「ノストラダムス予言全書」の原文)

「Sol」は「Soleil」の略で「太陽」というのが一般的。「aigle」(1 [鳥]ワシ(鷲),2 知者,傑物,3 鷲印の勲章,4 [天]わし座),「victeur」は古語辞典に「Vainqueur」(勝利者,征服者)とある。「au」は「à le」の短縮形。「à 」は英語で言う所の「to,at」で「le」は定冠詞(英語で言う所の「the」)。「paroistront」は「paraître」の3人称複数の未来形の「paraîtront」と「parole」などの合成語と思われる。「paraître」(現れる,・・・のように見える),「parole」(1 [口に出された]言葉,発言,発言権,2 言語能力,弁舌,口調,3 [口頭の]誓約,約束,[複数で]口約束,4 [複数で]歌詞,[絵・図版などの]説明文,語り,5 [言語][ソシュール言語学における]パロール,言,6 [宗][聖書・聖伝に現れた]神の言葉)
「Response」か「Responce」で後者では古語辞典にもないし古い辞書の横断検索でもヒットしない。よって、前者を採用する。ただし、ちょっと調べた所、原文は悪名高いロバーツ本である。「Response」は古語辞典に「Réponse formelle」(はっきりした返事),「Caution」(保証,保証金,担保,保証人),「garantie」(保証された)などがあるので、ノストラダムスの大事典もこれで訳している。「vain(e)」(1 むなしい,無駄な,効果のない,2 無意味な,くだらない,当てにならない,はかない,3 [文]虚栄心の強い,うぬぼれた),「vaincu」は「vaincre」の過去分詞だが、ここでは名詞として使われているので、「vaincu」(敗者,敗北主義者),「asseure」は「assurer」の3人称単数の現在形か?「assurer」(1 断言する,保証する,請け合う,確約する,2 確実にする,確保する,保証する,3 しっかりさせる,固定する,4 [安全を]保障する,5 保険をかける),「on」(人,人々)

疲れたので、初めの2行だけにしよう。

Le Sol et l'aigle au victeur paroistront,
Responce vaine au vaincu l'on asseure:(「ノストラダムス予言全書」の原文)

太陽と勝利者である所の鷲(知者)が現れるだろう(神の言葉)
人々が断言する敗者への空しいはっきりした返事

何の事かさっぱり分からないが、「鷲」を「猛禽」と考えると、次の文章が関係あるかもしれない。

「10 わたしは終りの事を初めから告げ、まだなされない事を昔から告げて言う、『わたしの計りごとは必ず成り、わが目的をことごとくなし遂げる』と。
11 わたしは東から猛禽を招き、遠い国からわが計りごとを行う人を招く。わたしはこの事を語ったゆえ、必ずこさせる。わたしはこの事をはかったゆえ、必ず行う。」
「イザヤ書」第46章10節~11節(口語訳)

「46:10わたしは初めから既に、先のことを告げ
まだ成らないことを、既に昔から約束しておいた。わたしの計画は必ず成り
わたしは望むことをすべて実行する。
46:11東から猛禽を呼び出し
遠い国からわたしの計画に従う者を呼ぶ。わたしは語ったことを必ず実現させ
形づくったことを必ず完成させる。」
「イザヤ書」第46章10節~11節(新共同訳)

つまり、「終わりの時」には「鷲」(知者)が現れて「神の計画」を実行するという事だろう。そして、上の詩の一部はシンクロニシティーとして「神の計画」の一部と考えられる。また、「太陽」はイエス・キリストか「日本人」と考えている。

1巻48番の詩
月の君臨の20年が過ぎ去った
七千年、別の者がその王政を保つだろう
太陽がうんざりさせられる日々を受け入れる(理解する)だろう時
その時(彼は)私の予言を実現させ終わらせる。
引用元:https://ameblo.jp/hitorinomeaki/entry-12781914265.html

また、ノストラダムスはこの「知者」についても予言している。

4巻31番の詩
暗闇に嘆きの月、そのうえ高い山
たった一人の俊才の新しい賢者はそれを理解した
彼の信奉者たちによって神に任命される
最盛期の鑑識眼(複数),(複数の)胸中に結婚の承諾,輝きの本体(強さ)
引用元:https://ameblo.jp/hitorinomeaki/entry-12782468867.html

引用元の方にも書いてあるが、「山」とは「イザヤ書」などの「山」と解釈している。

「4 もろもろの谷は高くせられ、もろもろの山と丘とは低くせられ、高底のある地は平らになり、険しい所は平地となる。」
「イザヤ書」第40章1節~4節(口語訳)

つまり、プライドばかり高くて協調性のない人間の比喩だろう。まぁ、地位や能力も高いのだろうけど。

「12 だれでも自分を高くする者は低くされ、自分を低くする者は高くされるであろう。」
「マタイによる福音書」第23章7節~12節(口語訳)

補足
「出口王仁三郎も、『霊界物語』第64巻の中で、
「みろくの世(地上天国)とは、一天一地一神の大原則が確立される世であるが、それまでに一つの大峠がある。神権の発動による世の立替え、立直しは、今日の人間の力つき、鼻柱が折れ、手の施す余地がなくなってからでなくては開始されない。九分九厘の段階になって救世主が降臨されるのが神様の経綸である」という意味のことを述べている。」
「ユダヤの救世主が日本に現われる」中矢伸一著より

「義の教師」が現れ、一人一人と対決するのだろうか。(上のノストラダムスの詩に「勝者」とか「敗者」とかあるから。)

おまけ