発行:2023年9月26日


亡くなった人気作家だった叔母の著作権を相続した姪の元に未発表の遺作の出版の話が舞い込む。若かりし叔母と思わしき主人公とそれを取り巻く濃厚な人間関係。叔母を長年担当した編集者はこの遺作には削除されたエピソードが存在すると云う。叔母の遺作、この作品と同名の『鏡の国』の原稿を主人公である姪と共に読み進めながら作品に込められた秘密を読み解いて行きます。


社会情勢や人間同士の関わり方の変化は多様性の尊重を正義としながらも、ネット社会やSNSの浸透でむしろ不寛容や断絶が深まっている様に感じで仕方がない。無自覚な価値観の押し付けは知る事で解消に向かう一方で間違った思い込みと稚拙なコミュニケーション力とネットと云うツールで増大している面も否めない気がするなぁ。