発行:2023年9月29日


もう8年前になるのか。トランプ大統領が予想に反して当選し、BLMのデモが吹き荒れ、アメリカ社会の分断化が先鋭化する中、ショパンコンクールのファイナリスト2名によるガーシュウィンのラプソディインブルーのコンサートが企画される。多様性を容認すべく様々なルーツの演奏家が選ばれる中、芸術のプロパガンダ利用とこのコンサートは共和、民主両陣営からの批判に晒される。


アメリカに限らず、人間相互の不寛容が拡大している感じがする。発言の一部を切り取ったり、言葉尻揚げ足取りが横行。真意をわかり合おうとする態度より貶めてやろうとする意図が見え見えの泥試合にウンザリする。言葉狩りめいた空気は差別意識に蓋をするだけで議論を通じた意識改革をむしろ阻害するのでは無いか?


多様性を声高に叫ぶ人達の方がむしろヒステリックに言論を封殺して自分の意見に合わない言論を認めない傾向が強いのは皮肉な事です。