《「スシロー」売上高が過去最高 20年9月、純利益は35%減》

回転ずし「スシロー」を展開するスシローグローバルホールディングスが6日発表した2020年9月期連結決算は、売上高に当たる売上収益が前期比2.9%増の2049億円だった。宅配対応の強化などで過去最高を更新した。純利益は35.2%減の64億円だった。宅配対応のスシローの国内店舗を9月末時点で199店に増やした。昨年9月末は75店だった。21年9月期の業績予想も公表し、売上収益を22.3%増の2506億円、純利益を62.6%増の105億円と見込んだ。いずれも過去最高を更新する見通し。

 

 

このニュースを見た瞬間鳥肌が立った。

 

すごいことだ。

 

「居酒屋チェーン大手5社が、5社合計の1割にあたる計約420店の閉店」というニュースはつい先日のこと。

 

コロナ禍で外食産業の苦戦が伝えられる中、このスシローの数字はもの凄い。感動すら覚える。

 

 

スシローの客単価はたいして高いものではない。

 

そもそもが“お寿司を手軽に格安で食べらる”という一般消費者をターゲットにしたものだから。

 

規模や売上は違えど、客単価の低いものをジャンジャン売っていくスタイルは一般個人店と同じ。

 

「されど寿司でしょ」と言う飲食店事業者もいるかもしれない。

 

100歩譲ってイートインなら多少は高くなるかもだが、テイクアウトや宅配なら客単価はさして変わらないだろう。

 

今回のスシローのこの数字は、宅配の強化で出した数字だ。

 

それは過去最高の売上高でも純利益は35%減というところでわかる。

 

宅配は人件費がかかるから。

 

 

フットワーク良くコロナ環境に合わせた業態シフト。

 

コストも食うことは承知で顧客心理にシンプルに応えた。

 

その結果、過去最高売上と、1年で店舗数75→199。

 

 

置かれた状況は個人経営の小さな飲食店と全く一緒。

 

やるべきことも一緒。

 

“テイクアウト・宅配を一つでも多く売り切ること”

 

塵のようなその積み重ねがいつの間にか大きな山となった。

 

 

顧客心理にシンプルに素早く、パワフルに応える。

 

正に経営の基本。

 

この行動力は見習わなければいけない。