幸楽苑ホールディングスは6日、ラーメンチェーン「幸楽苑」51店を4月までに閉店すると発表した。低収益の店を閉めて収益の改善を図るとし、対象店のうち30店は12月にすでに閉店。約10店は業態を転換し、から揚げ店や1人焼き肉店などにする。現状での運営店舗は約490店。幸楽苑は昨年10月の台風19号の被害で郡山工場(福島県)が被害を受け、一時は約250店への食材供給が止まった。この経験を踏まえ、「いかなる局面でも利益を確保しうる体質の構築を推し進める」という。と。なるほど。
まあ閉店のことと台風のことは別問題だね。このタイミングで言う必要ないのに、なんか一緒にして「売れないんで閉めました」ってのを誤魔化してるな。そこはダサい。さて、今回の51店舗閉店。ニュースだけ見ると、「これっていきなりステーキのパターン?」と捉えられがちだが、幸楽苑の場合はいきなりステーキとは違うかな。
多店舗展開している飲食店は、売れていない店をどうするかってのは重要な問題だ。幸楽苑の場合、低収入で51店を閉めるが、逆を言えば残りの439店はボチボチか好調ってことだよね。これまでは不採算店の分も他の店舗が補填してきたわけだが、いつまでもそうはいかないと。で、どうするかってことで51店は “幸楽苑” を辞める。つまり完全閉店か業態転換すると。記事だと30店は閉店で10店は唐揚げ店とか一人焼肉店と。僕はこれでいいと思うんだよね。無理にいつまでも、その地域において “落ち目” となってしまった看板を掲げておく必要はない。そこは柔軟に変化すべきだ。客からしたら、「幸楽苑が潰れて唐揚げ専門店になった」と思うだろうが、実は運営会社は変わっていない。これでいいんだよね。客にとってどこが運営してるかなんて関係ないんだから。多店舗展開している飲食店はこういう決断がどうしてもできないことが多い。多店舗と言っても3店舗とか少ないと特に難しくなる。新商品開発しても店の看板の落ち目感は変わらない。ならいっそのこと・・と思い切った決断をどこかでしなくてはいけない。
さて、でもこれで「幸楽苑は間違いなく復活する」とは僕は言えない。なぜなら幸楽苑は、ちょっとセコさがあるから。少し前のCMで「大きなチャーシューがドーンッ」みたいなのやってたけど、ドーンってわりには薄切りの表面積だけ大きいペラペラのベーコンみたいな肉をムリヤリどんぶりからはみ出させてるのがあった。「こういうことする会社はダメだな」って思ったばかりだ。さっきの台風ネタもそう。なんだかスッキリしないダサさが幸楽苑にはある。そこは潔くいってほしい。
