若者の「メンタルヘルスケア」をサポートするアメリカ最大級の組織「NAMI(National Alliance on Mental Illness)」のホリデーシーズンに向けた動画広告に、共感と称賛の声が集まっている。登場人物はひとりのサンタクロース。でもこのサンタからは一切“愉快さ”は伝わってこない。なぜなら彼は後悔しているからだ。「いい子にはプレゼントをあげる、悪い子にはプレゼントをあげない、という発想は間違っていた......」と。この動画広告には、子どものメンタルヘルスにもっと寄り添い、警告サインを見逃さないよう注意しよう、というメッセージが込められている。サンタの名演技に注目だ。と。なるほど。

 

これは上手いね。ポジティブなイメージのあのサンタクロースが実は後悔していた、なんて。かなりのフックになるから注目もする。内容的に誰か人が言うよりは、非現実の人物、しかも全世界的に認知されているサンタクロースが言っているから内容を受け入れやすい。

広告やキャッチコピー・ネーミングは、“意外性” がフックとなる。人が見て「ん!?」となるもの。例えば「熱々のアイスクリーム」とか「朝から食べる晩ごはん」とか。これで消費者はそこに注目する。視線が来なければその先は無い、つまり購入は無いからね。どうやって視線をこちらに引き寄せるか。“意外性” はその簡単な方法の一つだね。