大塚家具が、家電量販店最大手のヤマダ電機傘下で経営再建を目指すことになった。大塚家具をめぐっては、創業者とその長女で現社長の大塚久美子氏が経営方針で対立した「お家騒動」をきっかけに業績が悪化。中国企業や投資ファンドの支援を得ても立て直すことができず、迷走の末、身売りに追い込まれた。大塚社長は12日の記者会見で社長続投を表明した上で「抜本的な構造改革で黒字まであと一歩」と自信を示した。高級路線は維持する方針。ヤマダの山田昇会長も「粗利益が高いので、てこ入れすればすぐ回復する」と述べ、2021年4月期の黒字転換は可能とみる。と。なるほどね。
やはり今日はこのニュースに触れないとだね。昨日ちょっとテレビのニュースで会見を観たんだけど、なんだか違和感があった。大塚家具の大塚久美子社長とヤマダ電機の山田会長が並んで会見。ぱっと見、並列の業務提携の会見のようだった。でもこれは単なる “身売り” だ。大塚家具がヤマダ電機の傘下に入り、経営主導はヤマダ電機になる。でも、久美子氏がそのまま大塚の社長に就任し、「もうちょっとで黒字にできる」と強気発言。何もわかってないな。社長がダメだからダメになった会社だ。なのでそこを変えて、自らの利益になる会社に転換させるべく筆頭株主となったわけでしょヤマダ電機は。なのに一番の問題だった社長をそのまま残すなんて。まあその取り巻きはガッツリとヤマダ電機側の人間で固めるんだろうけど。
まあでもこれはあまりうまくいかないだろうな。泥舟を捨ててもっと大きな泥舟に乗ったようなもんだ。そもそも大塚家具は、“お家騒動” が原因で印象が悪くなって売上が下がったと思っているのなら、それは大きな見当違いだ。商品と販売戦略が時代に合わなくなってきたから売上が落ちたんだ。他の会社は時代に合わせて自らを変化させることで業績を保ち、伸ばしてきたのに。それをしなかった会社の怠惰が生んだ、落ちるべくして落ちた会社だ。ここからの復活は正直厳しいな。お飾りの雇われ社長だったとしても久美子氏は外すべきだったのに、その判断から既に間違えているんだから。
