ロンドンを中心に活動する覆面グラフィティアーティスト、バンクシーのデザインを採用したアートパネル型bluetoothスピーカー「Visual Sonic - Banksy Edition」が先月から発売されている。スピーカーらしさのない見た目で音楽が流せてしまうこのアイテム。接続に専用アプリなどは必要なく、スマホやタブレット、ノートパソコンなどのBluetooth接続機能のある機器と簡単に繫げられるのがいいところ。3時間ほどの充電で25時間の連続再生が可能。ケーブルをつないだままにしなくて済むので、まさにインテリアから音が流れているような佇まい。さらに、特許許諾済みの共振音システムを用いたクオリティの高い音質と、迫力ある音響効果で部屋に彩りを与えてくれる。ちなみにアートのバリエーションは全10種。アートパネルのようでいて、じつは機能性スピーカー。そんな実態が謎なところもバンクシーっぽいといえるかもしれない。と。なるほどね。

 

これいいねぇ。スピーカーってスピーカー以外何物でもないというか。部屋に置くと主張が強いんだよね。箱型で奥行きがあるから場所取るし。でももう「スピーカーはそういうもの」って認識で、音質の進化はしていても形の進化はそれほどしていなかったと思うんだ。“形の進化” というのは、「スピーカーとしてカッコいい」ではなく、「スピーカーじゃなくす」方の進化ね。今回のこのスピーカーはそういう点で後者の新しい方向に進化しているね。これならコード無し、スピーカー感無し、当然奥行きも無し。これは欲しい。

売れるためには進化する必要がある。たいていの場合、皆こぞって同じ方向に進化し、競い合う。でもたまに、ちょっと角度を変えた方向に可能性を感じ、そっちに進んでいく者がいる。そういう人がヒットを生み、新たな可能性をまた見せることができる。それによって広がりが生まれ、マーケットが大きくなっていく。多角的視点を持つこと。ビジネスの基本だね。