イオンモールは11日、ショッピングモール内の店舗の商品を一括検索できるシステム「お買い物ナビ」の実証実験を始めると発表した。顧客がモール内の端末にキーワードを入力すると店舗を横断して検索し、写真とともに商品の詳細や取り扱い店舗までのルートなどを表示する。イオンモールでは幅広い世代を対象にした集客と買い物環境の向上のための「スマートモール」を全国で進める計画だ。靴やかばんを対象に、先行してイオンモール幕張新都心(千葉市美浜区)は1日から実験を開始。イオンレイクタウン(埼玉県越谷市)はアパレル商品を対象に20日から始める。両店とも12月26日まで実施する。同システムは日立製作所と開発した。日英中韓の4カ国語に対応。モールに出店する各店舗が独自に運営するECサイト上の商品画像、概要、価格などの情報を自動で収集して、ショッピングモールの商品データベースを構築。日立の高速類似画像検索技術で、顧客のスマートフォンに保存された画像と似た商品の検索もできる。幕張新都心店では、タブレットとマイクによる案内システムなども導入。案内所に行かなくても、音声で館内施設やバスの時刻表を案内する「小型AIインフォメーション」を各所に設置した。と。なるほどね。

 

これはダメだね。ダメな理由は主に2つ。まず一つ目は、これを導入することで顧客単価が下がる可能性があること。顧客心理として、ショッピングモールに行くことっていうのは、事前に欲しいものを買うってだけではない。ブラブラしながらそこに滞在することも楽しみだ。その中で予想外の買い物をすることも多々ある。急いで欲しいものだけ買って帰りたい人にとってはこのシステムは良いかもしれないが、それはかなりの少数派だよね。よく大きい本屋にある検索機くらいに置くなら良いけど、こんな大々的に “スマートモール” なんて謳っても、僕は「どこ目指してるの?」と思ってしまう。二つ目は、これやるなら絶対スマホアプリでしょ。“イオンスマートモール” ってアプリ作って、客が自分のスマホで検索できるようにしないと。いちいちイオンモール店内でこの端末を探す方が面倒だし、そっちにまず時間がかかりそうだ。アプリにすればダウンロードしてもらえるから、そこに広告を流すこともできる。これなら客にとって「利用価値」と、イオンにとっての「売上向上」に繋がる。WINWINが作れる。

「日立の高速類似画像検索技術で、顧客のスマートフォンに保存された画像と似た商品の検索もできる」って、そんなの全くどうでもいいよ。力を入れる方向がズレてるよ。詰めが甘いなイオン。どうした?もっと顧客のことを考えないと。