パタゴニアが2019年秋冬シーズン以降に販売する防水性アウターウェアの全製品に、100%、もしくは高い比率でリサイクル素材を使用することを発表した。同ブランドは品質と機能性を常に最優先にする一方で、すべての製品をリサイクル素材で製造するという目標を掲げてきた。そのためには、アウトドア製品としての機能性を完全に保ちつつ、バージン化学繊維からリサイクル素材に切り替えることが要求される。1990年代から取り組みを開始し、1993年には世界初の回収・リサイクルされたペットボトルからフリースを製造・販売。サプライヤーとともに数百の素材を徹底的にテストし、300種類以上の製品をリサイクル素材に切り替えることに成功した。今後も、必要なもの以外には、新たな資源消費を生み出さないようなライフスタイルを実現するため、2025年までにパタゴニアが直接運営する事業におけるゼロウェイスト(ゴミを発生させないという考え方)、事業全体におけるカーボンニュートラル達成を目指すという。以下は、これまでのリサイクル素材に関する取り組みのまとめ。あらためて、同ブランドの高い意識がうかがえる。

<パタゴニアのリサイクル素材の取り組み>
1990年代初期:リサイクル素材を使用した開発を開始
1993年:シンチラ・フリースの発売開始(世界初、回収・リサイクルされたペットボトルから製品化)
1994年:アウトドア衣料品会社がフリース裁断時に発生する端切れを回収・リサイクルするためのプログラムを設立、パタゴニアのメンズ・レディースウェアの残り生地からキッズ製品を製造開始
2019年:秋冬シーズンの防水性シェル全製品にリサイクル素材を使用し、製造・販売を開始

 

これは本当にすごいことだね。頭が下がる思いだ。商売は売ってなんぼだ。どんなに良いモノを作っても売れなければ事業を続けられない。良いモノを早く多く作るには、その原材料は安く簡単に手に入るものの方が良いと考えるのが普通だ。パタゴニアはそういった中、地球環境やゴミ問題を考え、手間のかかるリサイクル原料に本気で取り組んでいる。しかもクオリティを保ちつつ。すごいね。エコ・リサイクルだからと言って機能やデザインを妥協しない。会社はこうありたい。さすがパタゴニアだ。この意識はどの企業でも取り入れることができる。いや、企業じゃなくても個人でも、自分を律し、本気でエコ・リサイクルに取り組むことはできるはずだ。僕もなんとなく、割り箸やスプーンなど貰わないとかってしてたけど、でももっと色々できるな。