ショートケーキ・モンブラン・チョコレートケーキ・ティラミスという、洋菓子店の定番といえる4つのケーキをカップの中に収めた「CUPKE(カプケ)」シリーズが2019年10月22日(火)からローソンに登場します。どんどんクオリティが上がり新しい味が登場するコンビニスイーツの中で、あえて定番4つをカップケーキ化。「ごろっと栗のモンブラン」は税込295円、「とろけるクリームの苺ショート」は税込315円、「くちどけティラミス」は税込270円、「カカオ薫るショコラ」は税込295円となっております。と。なるほどね。

写真を見て単純に美味そうだなと思って記事を開いたのだけど、ここにも商売のヒントが隠れてたので触れていこうかな。まあ商品自体は目新しさも無く、ボチボチだと思うんだけど、注目したのは価格。微妙に違う。同じシリーズの商品でパッケージも同じ。それなのに微妙に価格が違う。こういうものって結構ある。ほとんどの場合は原材料費の違いを価格に反映させただけなんだけど、僕だったらこれを意図的にやる。理由はお客を “より迷わせたい” から。これが全部同価格なら売れ行きも差が出る。例えばこの商品なら、苺ショートが一番売れて、ティラミスが一番売れないとか。これは、客は商品を、「自分の好み」+「価格に対するお得感」で選ぶから。後者は、「同じ値段ならこっちの方が得じゃん」って感覚のこと。全て同価格にするとこれが強く働くことになる。なのでお得感が高いものが多く売れてしまう。そこで価格をあえてちょっと変える。同価格ならお得感が高くなってしまう商品の価格を上げ、お得感が低くなる商品の価格を下げる。これでお得感もつり合わせる。そうするとお客は益々迷う。「迷う」ということは、「選択作業」により引き込まれるということ。つまり、「自分だったらコレ」を決めたくなるってこと。「買うか買わないか」の選択から、「自分ならどれを買うか」の選択に移行させると購入に近付く。ローソンがこれを意図的にやっているかどうかは知らないが、こんな平凡な商品でさえもこうやって買わせることができる。

まあ写真見たら普通に美味そうだけどね。