深刻な人手不足などを背景に24時間営業の見直しが課題となっている「セブン‐イレブン・ジャパン」は、24時間営業をやめるかどうかは加盟店のオーナーの判断に委ねる方針を示した。24時間営業の問題を受けて、セブン‐イレブンでは3月から営業時間を短縮する実証実験を実施しており、26日の時点で40のフランチャイズ加盟店が参加している。ほかに参加を希望する200店余りについて、会社はすべて参加を認めることにしている。そのうえで、最大6カ月の実験を終えたあと、正式に24時間営業をやめ、営業時間を短縮するかどうかは「加盟店のオーナーの判断に委ねる」として、各店の意向を尊重するとしていると。なるほどね。

昨日たまたまテレビを点けたらセブンイレブンの社長が出ていた。昨今の人件費高騰等について、「フランチャイズ店へのセブン本社側からの補助は考えてはいないのか?」という質問に、「本社からは経営ノウハウやマーケティングデータ等、常に最新で有効な情報を提供しているので~」と、まあ歯切れ悪く「人件費補助は無い」と答えていた。

セブンイレブンは2019年3月時点で直営店が約400店、フランチャイズが約20500店。総数の98%がフランチャイズ店だ。で、「フランチャイズって何?」って人もいると思うのでちょっと説明すると、セブンイレブン本社から “セブンイレブンという看板を掲げてお店やっていいですよ” という権利を買って営業するってこと。で、その “権利料” がいくらかってことなんだけど、これはその店の売上によって金額が違う。簡単に言うと売上に対して何%かを毎月支払う。その権利料をロイヤリティーっていうんだけど、ロイヤリティーのパーセンテージは契約の仕方でちょっと変わる。セブンの場合、例えば自分で土地・建物を用意する場合は売上の43%。セブン本社が土地・建物を用意する場合は54~74%になる。なのでザックリ言うと売上の4割から7割を本社にロイヤリティーとして支払うことになる。その残りがフランチャイズオーナー側の利益となるわけだが、その中から人件費も出さないといけない。まあセブンの場合は水道光熱費を8割負担してくれるというサポートがあるらしいからそこは助かるだろうね。

まあフランチャイズっていうのはこんな感じだから、人件費高騰はダイレクトにのしかかってくるわけだ。なので人件費に大きく関係してくる営業時間については、負担がかかるフランチャイズ側に一任するっていうセブン本社側の回答だね。簡単に言えば「自由度を広げるから自分達で考えてやりくりしてね」ってことだね。

このセブン本社の姿勢、僕はこれでいいと思うね。なんでもかんでも本社におんぶにだっこじゃあ困る。フランチャイズ店オーナーは一経営者だ。独立心を持ってフランチャイズを選んだんだから、そこはしっかり考えて突き進んでいくべきだ。そのための知識が足りないのならこれから猛ダッシュでしっかり勉強しなきゃいけないよ。甘えてたら絶対に生きていけない。ただでさえコンビニフランチャイズなんてどんどん潰れてる状況でしょ。でも逆を言えばこれはダメな経営者が多いだけ。コンビニの需要は消えない。ならばちゃんとできてる経営者が生き残るっていうマーケットだ。僕から言わせればこれは最高の状況だ。ヘタクソ経営者が多いからこっちは一人勝ち状態に持っていける。僕の一番得意なところだからね。コンビニコンサルはやったことないけど、イージーだろうな。客は「同じセブンなら売ってるものも同じ」って思ってるよね。僕なら逆にそこを大いに突くね。