新年のご挨拶をして以来の更新となってしまいましたが、
皆さま、いかがお過ごしでしょうか。
私の方は、服用している漢方薬を変えたところ、それが
どうも体質に合わず、元の漢方薬(加味帰脾湯)に戻し
て体調が回復した……なんていうこともあった、2021年
の1月でした。
さて、科目等履修生として2年目となった日芸(日大藝術
学部)の後期試験も終わり、おかげさまで、2020年度の
”学生生活”(?!)も、実質的に終わりました。
ご多分に漏れず、コロナに翻弄された2020年度の大学で
の勉学でしたが、この記事では、後期試験を題材として、
以下、2年目の日芸生活を振り返ってみることにします。
よろしければ、お目通しくださいませ。
■ まず、2020年度の私の受講科目は……
以下の5科目を受講しました。
①演技論;前期開講科目(2単位)
←前期の科目ですので、既に単位を取得しました。
←ちなみに、成績評価は「A」でした。
②演劇概論Ⅰ;後期開講科目(2単位)
③演劇概論Ⅱ;後期開講科目(2単位)
←後期試験の結果待ち中です。
④放送表現と人権;通年科目(4単位)
⑤番組編成論;通年科目(4単位)
←この2科目も、後期試験の結果待ち中です。
■ 2020年度の授業方法は……
これはもう、既に何度もふれましたように、基本的には全て、
Zoom と Google Classroom を用いてのオンライン授業でした。
ちなみに私の受講科目での唯一の例外は、演劇概論Ⅰで、
演劇学科3年生が上演する『ノート』という作品を観るために、
日芸北棟・中ホールに足を運んだことです。
この「授業内観劇」を除いては、オールオンライン授業でした。
【参考】
<『ノート』の観劇レビュー>
また、私は科目等履修生ですから、「座学」的な授業しか履修
できませんが、一般の学生さんの実習科目等では、対面授業
も一部実施されていました。ただし、二回目の緊急事態宣言発
令以降は、この対面授業も不可となったようですが……。
ワタクシ的には、ほぼトラブルフリーのオンライン授業でした
が(自宅の Wi-Fi の不具合で切断してしまったことが一度だ
けあった程度です…)、受講者各自の通信環境による「差」
はあったと思います。
※ この Wi-Fi 端末のおかげで、オンライン授業を受講できました。
■ 2020年度の成績評価方法は……
従来のような「筆記試験」ができませんので、基本的には、それを
代替する「レポート試験(レポート提出)」となりました。
以下、各科目で私が提出したレポートの概要を記します。
○「演劇概論Ⅰ」で提出したレポートの概要
【先生が課した内容】
この授業で学んだことの中で、最も興味を持ったことがらを選び、さら
に自分がそのことについて勉強したことを述べなさい。(2000字以上)
【私が書いた内容】<総字数4430字>
・ブレヒトの演劇論(1);異化効果について
・ブレヒトの演劇論(2);「劇的演劇」と「叙事的演劇」について
・ブレヒトの演劇論(3);観客論/観劇術について
・ブレヒトの演劇論(4);その歴史的な背景について
・ブレヒトの演劇論からインスパイアされたこととは;コロナ渦における
演劇の社会的な効用について
【ひと言コメント】
Zoom を利用して受講者が戯曲の台詞を読みあったり、多彩なゲストを
招いてのインタビュー……等々、とてもエキサイティングな授業でした(*^_^*)。
お正月休みにブレヒトに関する参考文献をしっかりと読んで、レポート
を仕上げました。
※ 大学の図書館から借りてきた”ブレヒト本”です。
○「演劇概論Ⅱ」で提出したレポートの概要
【先生が課した内容】
この授業では、授業終了後に毎回、ミニレポートが課されました
ので、そのレポート群の評価合計点に、オプショナルなレポート
(任意提出のレポート)の評価点を合算して、最終評価が成され
る……というシステムでした。
【私が書いた内容】
・ミニレポートを計15本提出しました。
・先生が示したオプショナルな候補レポートのなかから、私は、
<早稲田大学坪内博士記念演劇博物館の2020年度秋季企画展
「Inside/Out ─映像文化とLGBTQ+」を観覧し、 そこで確認した課
題を演劇に置き換えて、自らの考えを1000字程度で述べよ。>
を選択して、総字数2824字のレポートを提出しました。
その章立ては、以下の通りです。
・はじめに
・本企画展で確認した課題とは
・杉田水脈衆議院議員(自民党)のような暴言が発せられるバック
グラウンドとは?
・私自身が体験した学校現場におけるLGBTQ+の事例について
・LGBTQ+への理解を深めるための学校教育における体系的な
取り組みについて(私案)
【ひと言コメント】
「演劇」の概念自体を問う……という切り口から展開される講義は、
時に難解ではありましたが、知的興奮を覚える内容が満載でもあ
りました。
演劇を観る眼を、間違いなく深化させてくれた授業でした(*^_^*)。
※ 早稲田大学の”演博(えんぱく)”画像です。
○「放送表現と人権」で提出したレポートの概要
【先生が課した内容】
報道被害の問題について、具体的な事例をあげながら、思うところ
を述べよ。(字数制限なし)
【私が書いた内容】<総字数5155字>
・はじめに
・「ひどい報道だ!」と、一方的にマスメディアだけを責められない訳
とは
・報道被害が起こる要因を一般的に考察すると…
・報道被害をなくすための提言を考察すると…
・報道被害を生じさせないための記者教育として最も必要な視点とは
・結びに代えて;結局、国民の人権意識を高めることが…
【ひと言コメント】
日芸OBで放送作家から研究者に転じたK先生の講義は、現場感覚
に富み、報道という行為の本質やその裏表を余すところなく語ってく
ださったため、講義日(木曜日)が待ち遠しかったです(*^_^*)。
※ この本も参照してレポートを書きました。
○「番組編成論」で提出したレポートの概要
【先生が課した内容】
授業で得られた知見を書いてください。印象に残った授業、全体の
レビューのどちらでもかまいません。
(400字~500字程度;ただし、レジュメの引用、動画のあらすじは文
字数に含めない。)
【私が書いた内容(要旨)】<総字数1216字>
・得られた第一の知見
=テレビ番組の在り方を多面的に考察できたこと。
=具体的には、社会背景や社会状況と制作番組との間の相関関係
に、より深く思いを致すことができたこと。
<例1>「私は貝になりたい」(1958年放映のドラマ・TBS)
←悲惨な戦争体験が薄らいでゆくという当時の社会的な空気感に対
するアンチテーゼ
<例2>「8時だヨ!全員集合」(1969年~1985年放映のバラエティ・TBS)
←「孤人」的な視聴環境という「令和の今」とは違う「昭和」のテレビ風景
を象徴するバラエティ番組
・得られた第二の知見
=この授業に触発されて、より発展的な勉強をしたくなったこと。
<例>松山秀明著『テレビ越しの東京史-戦後首都の遠視法-』(青土
社・2019年)の紹介
【ひと言コメント】
担当のK先生は、地上波民放勤務(NY支局長等まで歴任)や衛星放送
業界での事業部立ち上げ等を経て大学教員に転じ、ギャラクシー賞を選
定する放送批評懇談会の常務理事等も務めているため、とにかく講義の
題材が幅広く、まさに多面的な考察を促してくれる授業でした(*^_^*)。
※ フランキー堺さんの名演技が光ります。
以上で、2020年度の日芸での勉学報告(?!)を終わります。
ここまで通読してくださった方は皆無かと思われますが、with コロナ
のなかでの大学教育の一端を報告するという意図で、長々と書いて
みました。
そんなわけで、「部分読み」でも構いませんので、少しでもお目通し
いただければ幸いに存じます。
あっ、それから2021年度についてですか?!
う~ん、日芸でまだ受講したい科目もありますし(今年度履修科目と
時間割が重なっていて履修できなかった科目なんです…)、今のとこ
ろ、来年度も科目等履修生を継続する見込みです。
皆さま、引き続きコロナにはくれぐれも気をつけて参りましょう。
【参考】
[日芸に関する過去の記事一覧]
○ 2019年度
<久々の「学生」気分を楽しみたいと思っています>
https://ameblo.jp/hitoe-eri/entry-12452328978.html
<いよいよ大学の授業が始まりました>
https://ameblo.jp/hitoe-eri/entry-12453408846.html
<日芸に通い始めて一ヶ月が経ちました~その1~>
https://ameblo.jp/hitoe-eri/entry-12460589575.html
<日芸に通い始めて一ヶ月が経ちました~その2~>
https://ameblo.jp/hitoe-eri/entry-12460698600.html
<日芸に通い始めて一ヶ月が経ちました~その3の(1)~>
https://ameblo.jp/hitoe-eri/entry-12462192408.html
<日芸に通い始めて一ヶ月が経ちました~その3の(2)~>
https://ameblo.jp/hitoe-eri/entry-12464020082.html
<「前期の授業もそろそろ終盤に入ってきました」>
https://ameblo.jp/hitoe-eri/entry-12474087279.html
<日芸名物の「キセキの石」について>
https://ameblo.jp/hitoe-eri/entry-12485478371.html
<日芸近くの富士山に登った(?!)というお話>
https://ameblo.jp/hitoe-eri/entry-12489064432.html
<日芸江古田キャンパスにおける各種アートの躍動について>
https://ameblo.jp/hitoe-eri/entry-12489309651.html
<日芸科目等履修生としての「前期」報告~その1~>
https://ameblo.jp/hitoe-eri/entry-12501503421.html
<日芸科目等履修生としての「前期」報告~その2~>
https://ameblo.jp/hitoe-eri/entry-12520009139.html
<「後期」の授業がスタートして約一ヶ月が経過しました>
https://ameblo.jp/hitoe-eri/entry-12529497744.html
<日芸科目等履修生としての2019年度が終わりました>
https://ameblo.jp/hitoe-eri/entry-12569182351.html
○ 2020年度
<コロナ禍と共に2020年度が始まりましたね>
https://ameblo.jp/hitoe-eri/entry-12594790386.html
<日芸もオンライン授業がスタートしました>
https://ameblo.jp/hitoe-eri/entry-12596800588.html
<日芸のオンライン授業&日々のウォーキングに関して>
https://ameblo.jp/hitoe-eri/entry-12603632694.html
<久々に日芸のキャンパスへ行きましたが…>
https://ameblo.jp/hitoe-eri/entry-12608080189.html
<2020年11月25日付け記事;ひとつ前の記事>