誰も、このミステリーの犯人をみつけることはできない……、かもしれない | 意識デザイン
前回のブログについてコメントをいただいた中で、「松田さんの思考に撃沈です」というものがあった。
もちろん、好意的なニュアンスでそのように書いてくださったのだけれど、ぼく自身は大して考えて書いている訳ではないので、そのへんのことをお答えして、少しやりとりをさせていただいた。

実感としては、何か書けそうだなと思ってパソコンの前に座ると、つらつらと文章が出てくる……って感じ。
あんまり大袈裟な言い方はしたくないけれど、どちらかというとチャネリングに近い。
まぁ、一種の自動書記かな。



で、その方とのやり取りの中で、「その人の思想とか個性って、いったいどこから来ているのかな~」という文章があったので、そのあたりのことについて少し掘り下げてみたい。

くわしいことは、順を追ってキチンと説明していかないと伝わりづらいとは思うんだけど、結論から言うと、たぶん「その人」も「思想」も「個性」もほんとうは実在していない。



たとえば、領有権を巡って、ある国とある国とがいがみ合う。

ひとつの島について、A国の人たちは自分たちの領土だと主張し、B国の人たちもまた自分たちの領土だと主張する。
ただ主張するだけでなく、感情を交えて相手の国、あるいは相手の国の人たちを非難したりもする。

でも、ちょっと想像してみたら判る。

かりにA国の人がB国に生まれ、B国人として育ったなら、きっとごく自然にその島はB国のものだと思うはずだ。
逆に、B国の人がA国に生まれ、A国人として育ったなら、やっぱりその島はA国のものだと思うだろう。



ある時期、ある年代、ある性別の人たちは何となく、みんな似たような趣味を持つ。

たとえば、ぼくが若いころには男性がパンタロンタイプのジーンズを履くことが流行ったし、あるいはちょっと前の女子中高生たちはルーズソックスと称して、白いぶかぶかのソックスをゆるゆるに履いているかのように、わざわざソックスを固めていた。

当事者たちは、自分がそれを好み、そしてそのスタイル選んだと思っている。



一生懸命勉強して、よい成績をとり、偏差値の高い大学を目指す。
たくさんのお金を稼いで、豊かな生活をする。
肉は食べずに、有機無農薬の野菜を好む。
神様を信じる。
……

多くの人は、それが自分にとって正しいこと、よきこと、あるいは素敵なことだと思ってそのようにしている。



でも、それはほんとうに「その人」の「思想」や「個性」なんだろうか?

その人が、別の時代や場所や環境やあるいは別の立場で生まれ育ったとしたら、同じような「思想」や「個性」を持っただろうか?



個人的な何かを超えたもの──それを「生産様式」という人もいるし、「パラダイム」という人もいるし、「エピステーメー」という人もいるし、「ミーム」という人もいるし……、まぁ、ぼくは「意識の磁場」という言葉を使っているけれど、「人間」というのはその磁場の上で模様を描いている鉄粉みたいなものじゃないか……、そんな思いを禁じ得ない。

もしそうだとすると、そもそも「その人」という意識はどこから来ているんだろう?、ってことになる。

自分が考えていることや感じていることを全部はずしていったとき、最後に残るものは何か、、、あるいは果たして最後に何かが残るのか。

ぼくは、少なくとも個別の誰かというような形では何も残らないと思っている。



たとえば、働きアリだとか、群生植物だとか、バクテリアだとか、そういう生き物たちに「自分」という意識はあるのだろうか。
かりにあるとしたら何を考え、何を基準に自分の行動を決定しているのか。

たぶん、そのようなことを考えることにはあまり意味がない。
というか、個を単位にものごとを見ていくということには限界がある。



最近は、エフララージの小笠原和葉さんが主催しくれている『<私>と<宇宙>のクエスト』というお話会なんかでその辺のことをくわしく取り扱っている。

できれば直接来てもらって、いっしょにやりとりをしながら探究していけるといいんだけれど、上述のコメントを下さった方はロンドン在住。。。

タイミングが合わないかもしれないけれど、ビデオ収録をしているので、いずれは何かの形でみなさんにもシェアできたらいいなと思ってる。



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