筆者様聞いてよ!自分を愛す粘着体質人間の生活 -3ページ目

改竄?

本家で「不思議な出来事」という記事の前編の改竄疑惑について

意見を出していたのだが、筆者様の相変わらず中途半端なコメン

ト削除でさらに疑惑が深まる中、詭弁者改氏という何故か誰かに

とても似ている行動をとる人物が現れて改竄の事実はない!

猛反論。


意見のやりとりそのものは良いとして、図星すぎて消さずにはい

られないのかコメントを読んでいないはずの筆者様の狙ったか

のような削除がやっかいだと思っていたのだが、よく考えたら僕

もブログやってたんだと今更気づいたのでまとめてみる事に。

(我ながら抜けてると思うがw)

 

詭弁者改氏のようにRSSとやらで差分ログ保存をする習慣など

なかったので決定的な証拠はないのだがいくつかの状況証拠を

整理してみる。

 

1.自営業差別への批判コメントが多数ついている。

 

  記事が変わっていないのであれば自営業にこだわる必要がない。

  職業差別は今の記事でもされているのだから批判材料はなくなっていない。

  1人や2人なら誤解や曲解もあるだろうが多数である以上それは考えにくい。

 

2.本記事のどこにも「自営業」の記述がない。

 

  職業差別記事はあるから「自営業」という記述があれば職業差別と結ぶ事で曲解が可能だ。

  曲解にも曲解なりの根拠が必要だがその根拠たる「自営業」の記述はどこにもない。

  かろうじてネコの山田氏が自営業ではあるのだが多数の人がこじつけるとは考えにくい。

  (例)

  姉○氏にヅラ疑惑が浮上したとするw

  そうしたら同じ職業の人は皆ヅラなのか?

 

3.擁護派の反論が少なすぎる。

 

  賞金稼ぎや閉鎖の話題にはあれほど反応した擁護派の反論がほとんどない。

  実際に現在の記事には書かれていないのだから反論はやりやすいにも関わらずだ。

 

4.「私も改訂前の記事を見ました」というコメントが多数ついている

 

  こちらも多数である以上全員が見間違えたとは考えにくい。

  全員が捏造しているというのはもっと考えにくいw

 

5.筆者様擁護派やネコ批判派のコメントにも自営業差別の記述があった。

 

  消されてしまったので既に読めないのが残念だが

  擁護派であれば自営業を捏造してまで自営業差別を批判する必要がない。

  アンチネコであればターゲットは山田氏だけで充分だろう。

 

 

 

以下は詭弁者改氏への疑問。

 

・差分ログ保管は当然だというような事を言っていたが一体何に使うのだろう?

 ログ保管などしなくてもブログを読むのに支障はないだろうw

 

・相手を下に見る。(読解力がないと決め付ける)

 自分を持ち上げる(論理整合的な意見や差分ログ保管など)

 論点がずれる(何故か多数という部分には触れようとしない)

 主張にこだわりがない(相手に決めつけだというわりには自分も決めつけばかり)

 証拠の提示はしない(証拠があると言いながらも出そうとはしない)

 ものすごくどこかの誰かに似ている気がするのだが、気のせいだろうか?

 

・何故標的が僕なのか?

 HNからして僕を意識していると思うのだがw

 

・テスト用コメント欄は読まなかったのか?

 あちらでは自営業差別への批判も改竄疑惑も今以上に出ていたのだが。

 お得意のログ保管ではコメントの保管までは出来ないのだろうか?

 

 

 

現状、理由4は使わないで意見している状態なんだが

4についてどういう反論をするのかが楽しみなんだよなw

こういうのを楽しみにしたりするから「性格が悪い」のだろうがw

真夜中の訪問者2<後編>

⇒前編からの続き

 

 


「やっぱりWだった・・・」(表情をこわばらせてみる)

 

 

 

「・・・あの人・・・どういうつもりかしら・・・」(泣きそうな顔)

 

 

 

「とにかく玄関に行って確認してくるよ」

 

 

 

「絶対に相手しちゃダメだよ・・・変だよあの人・・・」

 

 

 

「わかってる。とりあえず君は布団でもかぶって我慢しててくれないか」
 

 

 

「・・・え?」

 

 

 

「俺がなんとかするからさ。大丈夫、心配ないって」

 

 

 

「でも・・・」

 

 

 

「俺くらいのエリートならこの程度の対応は楽勝だよ」

 

 

 

「それもそうね・・・わかった。気をつけてね」

 

 

ようやく婚約者も納得してくれました。もし私がエリートでなかっ

たらここまでスムーズに納得してくれなかったかもしれません。

婚約者が布団をかぶったのを確認してから寝室のドアを閉めて

玄関に向かいます。これで少しくらいの声なら婚約者に聞かれ

る心配がなくなりました。

 

覗き窓から状況を確認すると今度ははっきりとWの姿が見えま

した。しかしいつものお洒落な雰囲気は微塵も感じられません。

着ている服も華やかなものではなくただの白いワンピースのよう

です。さらに目を引くのは髪でした。風呂上りで洗いざらしのよう

に乱れたままです。服装の事もあってまるで貞子です。振り返っ

た瞬間に目の前にいても全く違和感がありません。いつ呪われ

てもおかしくない・・・そんな状況です。録画しておいたらTV局に

売れそうなのにと思って見ているとドアノブの方へ手を伸ばして

来ました。

 

 

げげ!ねこ

「あ・・・!?やばい・・・」(心の声)

 

 

 

婚約者とこじれた場合に備えて鍵をかけていない事を思い出しまし

た。婚約者も丸め込む事にもっと自信を持ってきちんと施錠してお

けば・・・と思いましたが後悔している暇はありません。左手でシリン

ダー錠、右手でチェーンロックを同時に施錠します。このままでは開

けられてしまいますから音など気にしている場合ではありません。

Wも施錠の音に気がついたのでしょう。ものすごい勢いでドアを開け

ようとしてきます。

 

 

 

ガタガタガタガタガタガタガタガタッ!

 

ピンポーン♪

ピンポーン♪

 

ガタガタガタガタガタガタガタガタッ!

 

ドンドンドンドンッ!

ピンポーン♪

ピンポーン♪

 

 

とうとうドアを叩き始めました。この上電話までかけられてはうる

さくて仕方ありませんからすぐさま電話線を抜きました。携帯の

電源も切ろうとしたのですがその前に着信がありました。履歴を

確認するとやはりWです。無視しようかとも思ったのですがどの

みち1度は話をしなくてはいけません。今電話に出れば通話料

相手持ちです。すかさず電話に出ました。

 

 

「もしもし・・・Wちゃん・・・?」

 

 

 

「○○さん・・・なんで出てくれないの?」

 

 

 

「そっちこそなんでこんな時間に押しかけたりするの?」

 

 

 

「○○さんが会いたいってメールをくれたから私・・・」

 

 

 

「そんなメール送ってないよ」

 

 

 

「え・・・?でも・・・」

 

 

 

「携帯の送信履歴にはそんなメールは残ってない。つまり送ってないんだ」

 

 

 

「・・・そ、そんな・・・」

 

 

 

「でっちあげまでして貞子にストーカーされるのは迷惑なんだよっ!!」

 

 

 

「○○さんひどい!・・・プチッ。

 

 

まだ何か言っていたようですがいつまでも妄想に付き合っている程

私も暇ではありません。今度は携帯の電源も切りました。それにし

てもでっちあげもいいところです。私がメールを出したのなら履歴が

残っているはず。それがないのですからメールを出したはずがあり

ません。Wは電話が通じない事を悟ってかまた三重奏を始めました。

 

 

ガタガタガタガタガタガタガタガタッ!

 

ドンドンドンドンッ!

 

ピンポーン♪

ピンポーン♪

 

ガタガタガタガタガタガタガタガタッ!

ピンポーン♪

 

ドンドンドンドンッ!

ドンドンドンドンッ!

 

 

相手は正気ではありません。私だけならば鳩尾に一撃入れればすむ

ことです。しかし万が一寝室にでも入られたら婚約者に何をするかわ

かりません。そんな事で婚約破棄になどなったら今までの苦労が水

の泡です。隣人達は所詮庶民なのでエリートの私に苦情を言う勇気

もないので問題ありませんがこれ以上睡眠時間が削られるのには

我慢ができません。

 

ここは警察に日頃の貸しを返してもらうしかないと私は考えたのでした。

 

携帯の電源を入れ・・・

 

 

「イチ・・・・・・イチ・・・・・・」

 

 

ここまで入力して私は突然躊躇しました。

110番通報なんかして本当に良いのか。もっと他に方法があるので

はないか?そう思って考えてみました。半狂乱の貞子のようなWの姿

が思い浮かびます。

 

 

 

慌てるインコ

「よし・・・・決めた・・・」

 

 

 

私は携帯電話の入力画面をいったんクリアにして、再度別の番号を

押し始めました。所轄の直通番号です。このほうがより早く警察が

駆けつけてくれるでしょう。

 

 

 

「はい。××警察署ですが、どうされました?」

 

 

 

「助けて下さい!ストーカーが必死になってドアを開けようとしてるんです!」

 

 

 

Wはいまだに三重奏をしています。普段なら詳細状況などを確認され

る所ですが私のようなエリートが助けを求めるなどというありえない状

況から非常事態だと判断してくれたようです。ここの住所と名前、携帯

番号を伝えて電話を切りました。

 

寝室に様子を見に行くと婚約者が心配そうな顔でこちらを見ていました。

 

 

 

「・・・どうなったの?」

 

 

 

「警察に来てもらう事にしたよ」

 

 

 

「でも、貴方の部下なんでしょ?」

 

 

 

「君をここまで怖い目にあわせたんだ。仕方ないよ」

 

 

 

「・・・それもそうね」

 

 

 

「しばらくうるさいだろうけど、安心して眠るといいよ」

 

  

 

「うん・・・おやすみなさい」

 

 

 

「おやすみ」

 

 

  

ベランダから外を見ると赤いランプが近づいてきます。

ようやくパトカーが到着したようです。

 

 

「君・・・何をしてるのかね?」

 

「え・・・な、なんでもありません・・・」

 

「事情は署で聞くから・・・一緒に来てくれるかな?」

 

「私・・・怪しい人じゃありません・・・」

 

「とにかく来てよ・・・通報があったんでね・・・」

 

「通報って・・・」

 

「詳しくは署で聞くから・・・」

 

 

こうしてWは警察に連れて行かれてしまいました。

 

 

長くなってしまったので続きは次回にさせて頂きます。

体力的に今回はこれが限界でした。

あとしばらくお付き合い下さい。

 

 

だって・・・妻には言えませんから・・・。

真夜中の訪問者2<前編>

「・・・誰か来たの・・・?呼び鈴鳴らなかった・・・?」

 

 

婚約者が出てきました。口調がしっかりしている所を見るとやはり

椅子から落ちた時の眠そうな態度は演技だったようです。それに

しても彼女が来てくれて助かりました。これでWを呼び出すという

私の行動が無駄にならずに済みます。しかしWに彼女の声が聞

こえてしまったらせっかくの計画が台無しです。いかに防音設備

の整ったエリートにふさわしい部屋とはいえ、ここは静かにしても

らうのが一番でしょう。

 

 

 

「しぃ~っ!静かに!」(口に人差し指を立てて当てる)

 

 

 

「・・・何かあったの?」(ささやき声で)

 

 

 

「わからない・・・今から確認するところなんだ・・・(嫌な予感がしている振り)」

 

 

 

「・・・・・・(頷く)」

 

 

 

「とりあえずベッドに入って待っててくれ」

 

 

 

「・・・・・・(頷く)」

 

 

 

彼女は素直に寝室に戻ってドアを閉めました。いつもは聡明な彼女

も度重なる出来事で思考力が落ちていたようです。私の行動が演技

だとも気づいていないようです。私の演技があまりにも自然すぎるの

で普段の聡明さを持ってしても見抜けなかったかもしれません。

 

 

 

ピンポーン♪

ピンポーン♪

 

 

 

また呼び鈴が鳴りました。Wなのはわかっていますが寝室のドアは

完全には閉まっていませんでしたから婚約者がこちらの様子を見て

いるのは確実です。足音を立てる等という下品な歩き方はエリートの

私には考えられない事ですがわざと足音を立てないようにそっと玄関

まで歩いている風を装って、覗き窓から外の様子を伺いました。

 

 

 

「・・・・・!」

 

 

 

やはりWです。一瞬視界を横切っただけですが私の動体視力はごま

かせません。とりあえず婚約者に報告しないといけないのですがこの

まま報告しては面白くありません。そもそもこのように面倒な事をしてい

るのは元はといえば婚約者のせいなのです。少しは不安になってもら

う事にしました。私が寝室の方を向くと慌ててドアを閉めました。彼女が

見ていない今のうちにやる事はないかと瞬時に考え、万が一固定電話

に電話が来ても良いように留守電を解除してから寝室に向かいます。

 

 

 

「誰もいなかった・・・」

 

 

 

「うそ・・・!?」

 

 

 

「まったく影も見えないよ」

 

 

 

「・・・・誰だろう?」

 

 

 

「回数が多いからいだずらとも思えないし・・・」

 

 

 

「嫌な予感がするんだけど・・・」

 

 

 

ここまで不安がらせれば婚約者もやらせとは思わないでしょう。

眠る前までは狙い通り気まずい状態だった2人ですがさすがに彼女

もそれどころではないようです。後は私が格好良いところを見せ付け

れば作戦は大成功です。その時でした。

 

 

 

プルルルルルッ!

プルルルルルッ!

 

 

 

まさに予想通りです。いくらエリートだとはいえ自分の才能に恐怖す

ら感じました。既に留守電機能は解除してありますから安心して放置

出来ます。このタイミングで電話が鳴れば婚約者の不安はさらに増

すでしょう。

 

 

 

「どうする・・・?」

 

 

 

「う~ん。相手がわかんないし」

 

 

 

「出ない?」

 

 

 

「うん・・・出ない」

 

 

 

プルルルルルッ!

 

 

 

20回コールしては切れるというのを5回繰り返していました。通

常だと10回目のコールの後で留守電になります。解除しておい

たのは大正解でした。次は携帯電話にかかってくるかもしれませ

んが婚約者の前で留守電解除するわけにもいきません。一度婚

約者から離れる必要があります。

 

 

 

「もう一度確認してくるよ・・・」

 

 

 

「大丈夫なの・・・?」

 

 

 

「怖くないといえば嘘になるけど・・・」

 

 

 

「そうよね・・・」

 

 

 

「でも、いつまでも君を怖がらせたままにはしておけないだろ?」

 

 

 

そう言って彼女の返事も待たずに玄関の方に向かいました。もちろ

ん寝室のドアを閉めるのも忘れません。これで携帯の留守電も解

除出来ますし、彼女の好感度もかなり上がった事でしょう。玄関に

向かいつつ留守電解除をし、丁度携帯をしまった所で寝室のドアが

開く音が聞こえました。仕方なく一度寝室に戻る事にします。

 

 

 

「どうしたの?」

 

 

  

「私、やっぱり不安で・・・」

 

 

 

「大丈夫。何があっても絶対に君を守ってみせるから」

 

 

 

普通ならキザなだけのセリフでしょうがエリートの私が言えばかな

りきまっているのは間違いありません。ここで私が謝って見せれば

丸く収まるのでしょうが私ほどのエリートともなると演技でもない限

り簡単に謝ったりしないものです。すると彼女の方から折れてきま

した。 

 

 

「さっきは変な事で拘ってごめんなさい・・・」

 

 

 

「わかってくれたならそれでいいよ」

 

 

 

「こんなに優しい貴方が私を疑うはずないもんね」

 

 

 

「当然だろ。疑う気持ちなんてこれっぽっちもないさ」

 

 

 

「仲直り・・・ってことでいいかな?」

 

 

 

「うん。それに今は喧嘩してる場合じゃないだろ?」

 

 

ここまでくれば作戦はほぼ完了したようなものです。婚約者との仲

も以前より親密になった気さえします。常に自分の予想を超える結

果を出してしまう程のエリートぶりには我ながら驚きです。残る問題

は既にただの邪魔者と化したWをどう始末するか扱って帰って貰う

かです。既に疲れている私はWの説得等と言う面倒な事をするだけ

のモチベーションがありません。しかしこのままWを放っておくとうる

さくて眠れそうもありません。どうしようか考えていると私の携帯電話

が鳴り始めました。

 

 

 

「そうだ!携帯なら相手がWだってさりげなく婚約者に伝えられるかもしれない!」(心の声)

 

 

 

これは一種の賭けでした。日頃から人望に厚く多数の良き友人を持

つ私の所にはいつ電話がかかってきても不思議ではありません。こ

の電話がWである確率は1%にも満たないでしょう。しかし時間が時

間です。いくらエリートの私と話をしたくてもその私の睡眠を妨げると

いう罪を犯してまではかけて来ないでしょう。それでもWの可能性は

5%程でした。しかし私のエリートの勘はこの電話がWだと告げてい

ます。そこで勇気を出して携帯の着信履歴を確認しました。


 

 

「やっぱり!」

 

 

 

携帯電話にかけてきた相手はWでした。

やはりエリートの勘は外れる事なく的中しました。

 

 

⇒後編に続く

更新予告

新年あけましておめでとうございます。


奥様申し訳ありません。本日更新する予定ではありましたけど

除夜の鐘を聞いて煩悩を払うのが忙しくまだ記事が出来ており

ません。今から記事を書こうかとも思ったのですが本日は初日

の出を見に行くという重要な用事がありますし、その後は正月

番組のチェックに忙しいのでしばらく記事が書けそうもありませ

ん。エリートとしては話題集めも重要な事ですのでどうかご理

解くださいませ。


そのようなわけでいつ更新できるのかがまだ決まっていない状

況ですが必ず近いうちにお届けできるかと思いますので楽しみ

にしてくださる奥様におかれましては毎日確認して頂けたらと

思います。



更新予告です

私はエリートなので、このブログ等にかまけている程暇人では

ありません。自営業者のような暇さえあれば私の能力をもって

すれば更新する事など容易いのですが、いくらエリートとはい

え時間ばかりはどうにもなりません。本当は心苦しいという事に

しておくので奥様方は同情でもしていて下さい。


次回の更新は日付が変わってからしばらくたった辺りでしたい

と思います。もう日付変更までそれ程時間がありませんが、

れだけの記事を書く時間があっても本編を仕上げるのは無理

です。理由を言っても庶民には理解できないでしょうから言わ

ない事にします。


それではまた日付が変わってから見に来て下さい。そうしない

とアクセスが伸びませんから。

真夜中の訪問者

筆者様聞いて下さい・・・。

そして私を叱って下さい・・・。

私は清廉潔白なのにわぬ婚約者の怒りを買ってしまいました。

このまま婚約破棄になってしまうとせっかくのエリート街道に傷が

ついてしまうので必死になって追いかける私・・・。もともとサッカー

で鍛えていた私はすぐに追いつく事も出来たのですが、エリートは

演出も忘れてはいけません。婚約者のために必死になって追いか

けて来たという印象をすかさずアピールしました。


「説明するから!ちょっと待ってくれよ!」

さらに私は英語圏の知識も豊富なんだぜとアピールするために、

大げさなゼスチャーで訴えかけました。

「早合点するなよ!俺が言ったんじゃないってば」

「・・・・・・」

(立ち止まる)

「俺自身は信用してるけど・・・ただ、言われたからさ・・・」

「私に隠れて・・・そんな話をヒソヒソやってたんでしょ?」

「う・・・ん・・・」

(寛容さを見せるために相手の意見を受け入れてあげよう)



「つまり私がウソ泣きするような女だって疑ってたんだよね?」

「・・・・・・」

婚約者がなぜここまで私の清廉潔白さを疑うのかを正確には理解

しないまま返事をしていました。

「気になったならその場で私に直接言えばいいじゃない」

「あ・・・う・・・ん・・・」

(なるほど、引っ張りすぎだという事か。さすがは聡明な婚約者だ)

「私に黙って他人と勝手にそんな疑いをでっちあげてさ」

「・・・・・・うん(そんなに引っ張って欲しくなかったのか・・・)

「男らしくないよ!そういうの私嫌い!」

「・・・・・・すまん(納得)

「寒いから言い訳は家の中で聞くよ・・・」

「・・・はい」

住んでいた家は私のものなのですが細かい事に拘っていてはエリ

ートとは言えません。少しでも早く暖かい室内に入れてあげる気遣

いを見せるために彼女から先に入室させます。どうですか、このレ

ディーファーストぶり。

通常であればここで鍵をかけ、チェーンロックもするのですが物事

には万が一という事があります。もしも婚約解消になった場合に監

禁だと疑われないためにも開けたままにしておく事にしました。エリ

ートの私にはこの程度の判断は瞬時に行えますから彼女を待たせ

る事もなく一緒にダイニングへと向かいました。

「さぁ!説明して」

ここからがエリートである私の腕の見せ所なのですが、相手は聡

明な婚約者です。まずは様子見から始めます。先ほどの例もある

のであまり引っ張らない様に気をつける事にしました。

「じゃあ話すから・・・冷静に聞いてくれよ」

「・・・わかってる」

「今まで君はウソ泣きなんてしなかったし」

「・・・だよね」

「でも言われてみれば、あの涙はタイミングが良かったし」

「・・・・・・」

「君はあまりにも聡明だからもしかしたら・・・って・・・」

「そう・・・」

(思案顔)

婚約者はしばらく私の言った言葉を斟酌している様子・・・。

彼女の対応で今後の方針を固めなくてはなりません。しかし

彼女は沈黙したまま・・・。体調管理にも気を遣うエリートの私

としては一刻も早く眠らなければなりませんし清廉潔白な私

が間違っているはずもありません。聡明な彼女が悩んだまま

なのでこちらから動く事にしました。


タイトル未設定

「そんなに・・・怒ることかなぁ・・・?」

「・・・・え?(想定の範囲外)

聡明な相手をこちらのペースに巻き込むにはまず相手の意表を

つかないといけません。今回は一度相手の心象を悪くしておいて

から良い所を見せる事での好感度アップ狙う事にしました。

「俺も言い方が悪かったけど・・・そこまでこだわる話かなぁ?」

「・・・どういうこと?」

「こんなに疲れてるのに・・・さらに俺を疲れさせてどうすんのさ」

「・・・・・・」

「疑って悪かったけど・・・お互いに説明して終わりでいいだろ?」

「あなた・・・それ本気で言ってるの?」

「・・・ああ、本気だよ・・・まずいかな?」

「いいの・・・?それで・・・」

「いいよ・・・これで・・・」

「もういいよ・・・あなたとは話したくない・・・」

「ああ、こちらこそ御免だな・・・」(良し、狙い通りだ)

「今日・・・六本木行かなければよかったな」

「ああ・・・そうだね」(これで後で良い所を見せるだけだ)

「私・・・あなたとこのまま結婚していいのかな・・・?」

「・・・・ああ、俺もそれを考えてたよ・・・」

(エリート街道に傷をつけないためにも、きちんと結婚しないとな)

「そうなんだ・・・じゃあお互い話も早いよね?」

「そうだな・・・早いな・・・」

「とりあえず私は寝ます・・・今晩だけは泊めて下さい」



「ああ・・・いいよ・・・今晩だ・け・は・泊まって下さい」

「おやすみなさい」

「おやすみ・・・俺は1人でテレビ見てるから勝手にどうぞ」

「あ、そう・・・悪いわね・・・じゃあ」

予想通りに最悪な状態まで持ってこれました。我ながら流石です。

しかしいつ彼女がこちらを見にくるかわかりませんから表面上は落

ち込んでTVを見ている風を装います。後は良い所を見せるだけで

すがそのためにはまずトラブルが必要です。すかさずWにメールを

送ります。

「いますぐ君に会いたい」

もちろんすぐに送信履歴から削除します。証拠隠滅もエリートのたし

なみですから。後は来るのを待つばかりなのですが、どうやら部屋の

明かりがちらついています。細かい事にも気がつく私はすぐに気がつ

きました。当然何が起きても対処できるように蛍光管は常時20本は

ストックしてあります。Wが来ない可能性も考え別のトラブルも起こす

事に決めました。エリートには臨機応変さも要求されますから。

ストック場所も分散してあるのですが今回はあえて寝室を選ぶ事にし

ました。親切な私は彼女から話しかける機会を与えてあげる事にした

のです。私はそっと寝室に行き、音を出さないように細心の注意を払っ

ている振りをしながら微かに音を出してみました。

カタカタッ!

カサカサッ!

彼女も気づいたようですが、まだ気持ちの整理がついていないのか話

しかけて来ません。

「まったく・・・こんな時間に蛍光灯が切れちゃうんだからなぁ・・・」

「まいっちゃうよ・・・疲れてんのに・・・」

さりげなさを装って声を出してみたりもしましたが反応がありません。

聡明な彼女としては珍しくまだ私の事が理解しきれていないようです。

話しかける機会を与えた私の優しさに気づかない所を見ると相当混乱

しているようです。そこで引き続き作戦を実行する事にしました。

まずは彼女に気づかれないように、椅子をこんな事もあろうかと用意し

ておいたバランスの悪い物と交換します。そして蛍光管を交換し、古い

蛍光管も安全な場所に置いてからもう一度椅子の上に乗ります。勿論

サッカーをやっていた私はバランス感覚にも優れていますが、今回は

トラブルを起こすためです。気合を入れて倒れました。

「うわっ!!」

 

 


ガターン!!

狙い通りに倒れ、きちんと受身も取ったため派手な音の割りには身

体的ダメージはありませんが、ここは演技に徹する事にしました。

「イッテテテテテテテ!!」

完全無欠のエリートというのがあまり好かれないという事もわかっていた

ので腰痛が持病であるという設定にしていました。この設定のおかげで

思ったよりもうまくいくかもしれません。

 

 

 

狙っただけあって、かなり大きな物音が響いてしまいました。

 

 

 

間違いなく階下の住人には迷惑をかけてしまったはずですが所詮は庶

民です。エリートの私に面と向かって苦情を言う事すら出来ないでしょう

から放置する事にします。彼女が来る前にどういうポーズでいようかと考

え始めました。どんなポーズでもこなせるエリートというのもこういう時に

は不便なものです。すぐにでも彼女が来てしまうかもしれません。その時

TVから・・・

 

 

 

エッビ・マヨマヨ・エビマヨ♪エッビ・マヨマヨ~♪

 

 

 

とCMが流れて来ました。私程のエリートになると天すらも味方をしてくれ

るようです。痛めたのが腰だという設定であればエビというのはまさにピッ

タリです。すかさずエビのような姿勢で横向きにうずくまる事にしました。

すると寝室のドアが開く音がしました。さすがに彼女も放置できなかった

ようです。まずは狙い通りです。

 

 

 

「どうしたの?すごい音がしたけど・・・」(少し眠そうに)

 

 

 

「いや・・・なんでもない・・・ごめん・・・」(痛みに耐えている風を装う)

 

 

 

「怪我でもしたの・・・?」

 

 

 

「いや・・・平気・・・椅子から落ちただけだから」

 

 

 

「腰・・・やっちゃったの?」

 

 

 

「ちょっとね・・・でも平気・・・大丈夫だから早く寝ちゃいな」

(湿布を貼ってあげる等と言われたら演技だとばれてしまうし)

 

 

 

「そう・・・湿布貼ってあげようか?」

(ちょっと心配そう)

 

 

 

「本当に大丈夫・・・時間が経てば平気だから」

 

 

 

どうやら聡明な彼女は演技ではないかと疑っているようです。寝た振りを

していたにも関わらずいかにも寝てましたといわんばかりの少し眠そうと

いうのが演技だと気づいていなかったら危ない所でした。額から冷や汗が

滲み出て来ます。どうにかして切り抜けないと・・・とその時

 

 

 

「そう・・・無理しないでね・・・」

 

 

 

どうやら冷や汗を脂汗と勘違いしてくれたようです。痛みを堪えてまで彼

女を安心させようとしているように見えている事でしょう。普段なら大した

効果はないでしょうが先程険悪な状況になったばかりなので今頃私が悪

かったのかも・・・と考えている事でしょう。これで好感度アップは間違い

ありません。すぐにでも起きたいのですがまた彼女が来るかもしれませ

ん。Wが来るとすればそろそろなのでこのまま待つ事にしました。

 

横になって待っているためだんだんと睡魔が襲って来ました。ここで寝て

しまってはWを呼んだ意味がありません。しばらく耐えていたのですが睡

魔はどんどん強くなっていきます。もしかしたらこのままWは来ないかも

しれない・・・そう思った私はもしWが来たとしても私が寝る前に来られなか

ったWが悪いという事にすると決め睡魔に身を任せようとしました。

 

 

 

ピンポーン♪

 

 

 

チャイムが鳴ったような気がします。

 

 

 

ピンポーン♪

 

 

 

夢を見ているに違いないと思いました。

 

 

 

ピンポーン♪

ピンポーン♪

ピンポーン♪

 

 

 

そこで私は突然目が覚めました。ようやくWが来たようです。

 

時計を見ると夜中の2時半でした。私の予想以上に時間がかかったようです。

彼女が熟睡してしまったとしたらWが来ても迷惑なだけなのですが、今更でも

来てしまったものは仕方ありません。幸い椅子から落ちた事で彼女が起きてく

る可能性はかなり高いです。

 

 

 

ガチャ・・・

 

 

 

寝室のドアが開きました。彼女は起きてきたようです。全てはここからのアドリ

ブにかかっています。

 

 

 

 

長くなりました。続きは次回にさせて頂きます。

またのお越しをお待ち申し上げております。

 

 

 

だって妻には言えませんから・・・。