玉伝説 -ヒスイの魅力-

世界のジュエリー通の間では今密かに「翡翠ブーム」であることはご存知でしょうか。

翡翠を語る上では中国は欠かせません。

古代より中国では玉と呼ばれる宝石(現在のネフライト)を使って加工技法が盛んでした。

特に白いネフライト=白玉に魅せられたのは孔子であり、孔子は「玉の力は現世と来世をつなげる」と考え大変に称賛してました。

ところが!! 
中国の長い歴史をひっくり返す事件が起きました。 
雲南省に住む商人がビルマ(現在のミャンマー)と行き来し、その道で 
大変綺麗な石を見つけました。その石は中国で貴重とされている「玉石」と似ているがそれよりも深くて鮮やかな緑色をしていました。

 

玉の関係者達はどよめき、それまで見たことのない新しい石だとすぐさま調査団をビルマに派遣したそうです。 
それから100年以上も多くの人がビルマに行き、必死にあの綺麗な緑の宝石を探し求めに行ったそうですが。。。。。

 

ついに石の場所はわからずじまいだったそう。

 

 

時がたち17世紀終わり、ビルマに住んでいた中国人華僑が、石の発見場所を偶然に発見し多くの原石が採掘されました。 
ここから歴史的に中国にたくさんの翡翠が持ち込まれ始め、中国では神聖視されていたカワセミ(鳥)のイメージから「翡翠玉」という名前がついたそうです。

 

 

〜西太后も愛した翡翠〜 
中でも鮮やかなグリーンの翡翠は中国王室で最も愛され、今でこそ庶民が手にできますが、当時は王公の占有物とされ

皇帝のジェード」と呼ばれておりました。

1880年ごろには、翡翠最大の鉱床であるカチン州の北部のトーモー(Taw Maw)が発見され、

以後中国では人々の生活水準が上がるにつれ民間の人も翡翠の人気が広がり、特に富裕層の人々は

「正妻には翡翠を送り、第二夫人にはダイヤモンドを贈った」と言われます。

 

 

 

 

多くの宝石の中でも翡翠ほど稀有な宝石はありません。

と言いますのもかなり特殊な環境でしか形成されず「産地が非常に限られるから

 

 

マーケットに流通しているヒスイはさまざまななクオリティがあります。

理想のヒスイは 
一個あたり90%以上、翡翠輝石という成分が占めるものです

しかしヒスイ輝石の性質上、クロム分や鉄分、カルシウム分と混和しやすくヒスイと呼べないものが多く産出するのです。

 

 

日本のマーケットに流通している翡翠はさまざまななクオリティがあります。

 

 

 

翡翠の見方 
▪︎質感をみる 👀
▪︎色をみる👀

 

翡翠の識別 
▪︎顕微鏡検査 
▪︎蛍光検査 
波長365nmと253.6nmの紫外線を照射し検査 
→ワックスや樹脂液含浸、処理ヒスイがわかる 
▪︎分光光度計分析

 

特に検査器具のない野外でバイヤーとして仕入れる時は光をしっかり当てること

太陽の光と電気の光、両方の光源で内包を見ることが重要と思います。

 

翡翠のヒーリング効果や開運の効果など翡翠にまつわるお話はまた今後にさせてもらいます。

 

今日はちょっと深い翡翠の鉱物学と歴史のお話でした。ちゃんちゃん♪