ピカピカの…朝刊は…
母に…一番はじめに…開いてもらいたいから…
僕は…毎朝…
母が…読んだであろう…
1日前の新聞を…手に家を出ます…
通勤の地下鉄の中で…
新聞を広げているのは…
僕以外に…見当たらない…
そんな毎朝が…あたりまえの時代だけれど…
僕は…新聞が大好き…
その…大好きな新聞を…
母と僕のために…
我が家に…毎朝…届けてくれた…
新聞販売店が…
2月いっぱいで…
閉鎖されました…
知らせを…受けとったとき…
集金に来られる…人懐っこい…店主の顔が…浮かんだ…
苦しかっただろうな…
辛かっただろうな…
僕も…経営者のはしくれ…だから…
その決断の…痛みは…
知っています…
スマホが…便利なのは…わかるけど…
世の中を…俯瞰で…捉えるには…
新聞に…勝るものはない…と…
いまも…思っています…
信頼性の高い…情報…
全く知らない業界の…トレンド…
首相動静や…週刊誌の見出し…
お料理レシピに…訃報欄…
それに…
広告の…キャッチコピーやデザインを眺めるだけで…
流行りのテイストを…掴むこともできます…
本…の広告も…タイトルを眺めて…
売れてる本や…出版社が力を入れてる本を…知ったり…
僕だったら…どんなタイトルにするか…なんて…
考えたりも…しています…
こんな…
刺激的で…勉強になる…情報の宝庫を…
世の中は…
どうして…見捨ててしまうのですか…
毎朝の…満員電車内では…
新聞を…縦に二つ折りして…
さらに横に二つ折りして…
A4くらいの大きさにして…
活字を…貪るように…追った…
小さく折りたたんだ…新聞を手に…
まったく身動きが…とれないときは…
何度も…同じ記事を…読むことになるんだけど…
そっと…
インクの匂いを…嗅ぐと…
なんとなく…
落ち着くことができるから…
僕の…精神安定剤でも…あるんです…
地下鉄の中が…新聞だらけの時代…
いまより…
ひとが…穏やかだったのは…
新聞のおかげ…
のような…気がします…