西宮市長選挙 公開討論会その3 | 大川ひろゆきのブログ 「進まなきゃ、変わらない!」

西宮市長選挙 公開討論会その3

ここ数日、日中だけでなく、夜にも用事がありまして、
ちょっと日にちが空いてしまいました。すみません。


さて、設問③「子育て施策について」です。


住みたい街ランキングでトップに立つ西宮。
子育て世代の流入が、ここ数年続いているわけですが、
この子育て施策が貧弱だと、「文教住宅都市」の看板倒れになります。
それぞれの候補者にも、重要施策としての認識があったように感じました。


子供の数が増えている以上、ハード整備は必然的に必要なわけですが、
少子化自体は全国共通の傾向で、いずれ頭打ちするのは目に見えています。
つまり、短期的な課題対応にも中長期的な視点が必要です。


現職市長は、2年連続待機児童ゼロの実績を強調し、今後もその方針を継続。
幼保一元化については、それほど言及せず、
学校の教室不足については、開発規制で対応とのこと。
印象としては、増え続ける子供に対する対応策の羅列で、
子供をどう育てるかみたいな観点に欠けているように思いました。
「仏作って魂入れず」を懸念します。


高橋さんは、この分野に思い入れがあるのか、
自分の言葉で自分の考えを話していました。
そういう意味では好印象でした。
政策としては、「待機児童ゼロというものの、実態はゼロではない。
潜在的な待機児童対策にも取り組むべき。」との考えです。
具体案としては、公立幼稚園の恵まれた環境を有効利用する。というものでした。
あとは、男女の働き方などちょっと大きなテーマへ話が広がっています。
この分野には思い入れがあって、やりたいことがいっぱいあるがゆえに、
中長期的な視点、つまりは少子化時代への視点が欠けているように思いました。
バランス的にどうかな?という印象です。


今村さんは、保育所のハード整備だけでなく、保育士の確保にも言及し、
少子化社会に向けて、弾力運用に次いで、公立保育所からの廃止を明確化すべき。
と縮小に向けての順序を示しました。
学校の教室不足については、開発規制ではなく、ハード整備で対応し、
将来の少子化に向けては、余裕のあるスペースに他の公共機能を入れる。
という「一施設複数機能」の考えを述べられました。
「子供の遊び場確保のための学校の運動場解放」という政策に対しては、
多くの聴衆が頷いていました。
学校を地域コミュニティの核と捉えているところなど、
まちづくりの視点もあり、バランスのいい子育て施策だと思いました。


この分野に関しては、現場に入って、より多くの声を拾い上げ、
課題をとらえていく必要があると感じています。


そういう意味では、子育て経験のある高橋さんも悪くないのですが、
母親目線が強すぎで、バランス的にどうかと思います。


子供が嫌いと噂(笑)の今村さんは、母親や教育者など、
現場の声をよく聞いているんだろうなという印象です。
課題(ニーズ)も的確にとらえ、中長期的な視点もあって、
この分野に関しては、ダントツに今村さんが良かったと思いました。


さて、これで最後になりましたが、それぞれの「経営者」としての印象を。


現職市長は単なる「官僚」。別にこの人でなくてもいいです。
公開討論会に副市長が来ても、部長が来ても変わらない。
つまりは、この人の代わりはいくらでもいるだろうと思いました。


高橋さんは子育てに関して、母親の気持ちを代弁しているので、
議員向きの人だと思います。市長はちょっと違います。


今村さんは、政策全体の優先順位があり、
削減するところと、よりお金をかけるところが明確です。
つまりは選択と集中という観点があり、
3名の中では一番経営者にふさわしいと思いました。


発言時間が短い討論会でしたので、私の指摘に対しても、
お考えはあると思いますので、あくであの場で聞いた印象と感想です。
言及していたかもしれませんが、それは耳に入ってこないようなプレゼン能力と
私の理解力不足としてお許しを。


これからの西宮のために、3名の候補には、
政策を精一杯伝えていただきたいですし、
選ぶ側の市民も、政策を比較して選んでほしいです。