5月に雨が降ると、自分のRAINという曲を作った日のことを思い出す。それを思い出すとき、サンパウロ郊外で起こった世界中でニュースにもなった大雨のことを思い出す。その日は、私もその雨に打たれていた。サンパウロの町外れの公園で。
まったく止まない雨だった。
その雨に濡れた公園の木々の生き生きとした姿を思い出す。
まるで、スルドをたたいているように、
まるで、サンバを歌っているように、
雨を喜んでいた。
そこには、人間なんてちっぽけだと笑っている緑の葉があった。
その光景を思い浮かべて、私は曲を書いた。
そして、今日も雨が降り、地球を感じさせてくれるすばらしい匂いに出会った。
私の心と体を包み、原始的な力を思い出させてくれる地球の贈り物だった。
迷うこともあるだろう。
泣くこともあるだろう。
でも、私は、私なのだから。
と感じさせてくれた。
私は、地球の上に立っている。