●引越したくなる家。
今日も暑かったですねぇ。
こんな様に暑いある年の、夏の日だった。
私のところに、
近くの不動産屋さんから、
ある不思議な話が持ち込まれていた。
時間があったら、
いつでもいいから
是非診て欲しい家があると頼まれていたのである。
不動産屋は顔が広い。
顔が広い事が、生命線だと言ってもいい。
どのくらい多く売り物件や貸し物件を集められるかが勝負なのである。
その為、多くの大家や建物の所有者を知っていた。
その中の1人に、
一軒家を貸している大家がいた。
家を4軒持っているらしく、
庭付き2階建ての家を月28万円で、貸しているのだった。
車庫があり、ペット可で、
駅から歩いて10分と、とても良い環境にあった。
しかし、
この好条件の家には、ある不思議な悩みがあった。
借り手は常にいるのだが、長く借りてくれないというのだ。
始めはとても気に入って借りていく人達も、
1年も経つとみんな決まったように引越していく。
そんな10年だったという。
これが偶然ではないと思い始めたのには、ある出来事があった。
この前この家に引越してきた夫婦は、
大手の食品会社に勤める人で、
大変この家が気に入っていたようで、
契約する時には、
ここに骨を埋めたいくらい気に入ったと言って借りたのだった。
大家は、今度こそは、
ようやっと良い借主に借りてもらえたと喜んだ。
しかし、
1年も経つ頃、
はやり引越していってのである。
さすがに大家は、
これは、何かあるんじゃないか!と、思うようになったという。
そこで、
仲の良い不動産屋を通して、私に相談があったという訳だ。
この話の不思議だいう点は、
この家を借りて住む人が、
みな一様に最初は気に入ったのに、約1年もすると引越していく事である。
借りる期間が中途半端なのだ。
つまり、
もし、その家に幽霊など出て、怖くて出ていくなら、
もっと早く1ヶ月とか3ヶ月とかで出て行くはずで、
また、
出て行くときに不動産屋に幽霊が出るとかの苦情を言うはずである。
しかし、
そんな不満を言って引越す借主はいないというのだ。
不動産屋の社員達は、影でこの家の事を、
「引越したくなる家」
と呼んで不気味がっているという。
私は、とりあえず、
その不思議な家を、一度見てみる事になった。
やがて、
その
「引越したくなる家」
の真相が明らかになるのである。
後半は、明日のブログに続く。