27日は、平塚市が市内の事業者向けに開いた講演会「なぜイクボスは業績が好調なのか!~ボスが変われば、会社が変わる~」に参加しました。「資生堂の女性活躍に向けた取り組み」と「いまなぜイクボスか?できる会社のイクボス講座」の2部構成です。

 資生堂ジャパン株式会社は、国内従業員(約2万4000人)の83%を女性が占めているといった事情もあり、女性支援策が充実しています。社員は、勤務時間を短縮する「育児時間」を、子供が小学3年になるまで取得できます。店頭で働く美容職社員の場合、この時短分を契約社員で代替する「カンガルースタッフ制度」も整備しています。

 その上、「週2日以内、半日単位」で在宅勤務制度も導入し、社員が働きながらPTA活動や在宅介護などを行うことも容易にしています。育休を夫婦ともに取得することも可能だそうです。

 このような女性支援制度充実の結果、育児や出産を理由に退職する女性社員の割合は1%を切っているということでした。個人的には、同社社員の出生率がどうなっているのか知りたいと思いましたが、おそらく一般的な職場より高いのでしょう。



 イクボスを推進しているNPO法人「ファザーリング・ジャパン」の安藤哲也代表理事は、日本企業が抱える2大課題として、長時間労働や業務の属人化を指摘。「課長の仕事は他の社員が代替できるが、子供にとって父親の代わりはいない」として、短時間で生産性をあげるための「働き方改革」の重要性を説いていました。安藤代表理事によると、イクボス推進によって「企業の売り上げが上がり、離職率が下がり、家族もハッピー」になるということです。

 確かに、上司がワークライフバランスを確立していれば、部下もそうしやすいですし、上司がいろんな仕事を抱え込まずに部下に任せて分業した方が、チームワークの向上、情報の共有、リスク軽減など様々な効果を生むのでしょう。

 安倍政権が掲げる「一億総活躍社会」や、大和市が策定中の「まち・ひと・しごと創生総合戦略」を考える上で、色々と参考になりました。


 帰り道の藤沢市内で、富士山を綺麗に眺めることができました。今更ながら、神奈川県内って富士山を堪能できるスポットが結構あるのだなぁと感じます。