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時代をこじ開けるインフルエンサー

(C)2019 KOREAN FILM COUNCIL. 

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野球少女


高校野球の女子選手として注目されたスイン(イ・ジュヨン)も卒業の年となり、進路を決めなくてはならない。プロチームで野球を続けたいスインだったが母(ヨム・ヘラン)は猛反対。プロチームも女性に対する門戸を閉ざしていた。野球部コーチで自身もプロの道を断念したジンテ(イ・ジュニョク)はスインにプロ選手になるための指導を開始。並行してトライアウトの参加の道を探り始める。


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野球だからというのも確かにあるけど、これはかなり好き。ドラマ「梨泰院クラス」で注目されたイ・ジュヨンが天才野球少女を演じた本作を初見。ちなみに本国では「梨泰院クラス」より本作の公開ほうが先。日本ではドラマ人気が後押し。


スポ根映画ではない。野球の試合シーンはかけらもなし。夫婦別姓だったり、女性宰相や企業の女性管理職も多いイメージだが、実は韓国、かなりな男性社会である。髪が短いだけで女性メダリストが誹謗中傷を受けたのは記憶に新しい。


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主人公スインの野球へのこだわりは多様性の証。野球以外の競技はもちろん、女子野球でも、球団フロントでも「違う」。「プロ野球じゃないとダメ」なのだ。男子は道があるのに「女性だというだけでなぜダメなのか?」という根本論である。


こと野球においては日本でも野茂英雄がイチローが世界への門戸をこじ開けてきた。ところが女性プロはまだ日本には一人もいない。苦労するのは分かっていても、同じステージで競いたい。理解は広がってきた気配はある。次は開く番だ。


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イ・ジュヨンのキャスティングはフィット。梨泰院でもトランスジェンダーの料理長という攻めた役。「社会の常識」という非常識に立ち向かうインフルエンサー。野球の投げ方って簡単にはできないがジュヨンのポテンシャルに驚愕。


その他お初の方ばかり。イ・ジュニョクは「神と共に」シリーズに出演。ヨム・ヘランは国民的俳優なんだって。ソン・ヨンギュは「エクストリーム・ジョブ」に出演。「ん?見た顔!」…梨泰院クラスの宿敵長家会長ユ・ジェミョン発見!


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高校の野球部に所属した韓国初の女子選手アン・ヒャンミがモデル。韓国では現在、女子のプロ野球選手が可能になっているが壁は厚い。アン選手が実際にプロの試合で投げたということだが「公式戦ではないのでは」との指摘も。


「無理に決まってる」が大嫌い。無理だと決めるのは自分自身。他人が口出しすることじゃない、と思ってる。誰もやってないから無理というなら、それはずっと誰にもできないことになるじゃん。パイオニアの邪魔すんな、と。



 DATA

監督・脚本:チェ・ユンテ

出演:イ・ジュヨン/イ・ジュニョク/ヨム・ヘラン/ソン・ヨンギュ/クァク・ドンヨン/チュ・ヘウン/ユ・ジェミョン



hiroでした。



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