突然の
あの出来事は何だったのだろう……。
彼が僕の腰に初めて手を伸ばしたようにも思えたんだけど。
今までずっとされてきたから、その仕返しなのか
僕への何かのメッセージなのか
彼は何を想って、そういう行動に出たのだろう。
いや、そもそも、あの感触は僕のただの勘違いなのか……
本当にかすかな感触だったから、僕にも確証はなかったのです。
実は、あの後も、そのことについては聞けずにいた僕。
( ↑ 臆病すぎですよねw (-"-;A )
今日も昼休みに少し彼の肩を揉んでいたが、先日のようなことは起きない。
僕もいろいろ頭の中で考えていたからか、いつもよりも会話は少なかったような気もした。
「この前、僕の腰、触ったよね?」
そう聞いたら、彼はどう答えるだろう?
彼のことだから、おどけながら否定するのかな~?
そんなことをしていて数日がたった日、僕が2階から下りてくると、
作業部屋に人だかりができていました。
――何だろう
集まっている同僚の方へ近づくと、その人だかりの中心には、
彼が床の上に突っ伏していました。
えっ
倒れている彼は動かず、両手を床につきながら踏ん張っているようでした。
顔は床すれすれで、我慢しているような、苦しそうな表情でした。
そばにしゃがんだ年下の女性が話しかけています。
「大丈夫ですか?」
「うん」
「そのうち治まるから。気にせんといて」
苦しそうな彼を見つめる同僚たちも、それ以上はどうすることもできず、一人二人と持ち場へ戻っていきます。
僕もその後ろから彼を見ていましたが、他の人に合わせて、
自分の作業部屋へ行きました。
その後、僕は仕事が終わるまで部屋から出られなかったのですが、
僕が帰る頃には、彼はもう帰宅していました。
――彼、大丈夫かな。
そういえば、彼がのそのそ歩くのは、いつも足をひきずりながら歩いているためのようだし、健康診断でも要検査の通知が来ていました。
あまり健康的な生活をしてる様子にも見えなかった彼……。
普段の不摂生がたたり、血流でも悪くなったのかなぁ。
人だかりができていたから、あの時、僕は彼に声をかけられなかった。
今日はもう帰っちゃったみたいだし……。
胸の中には、彼への想いがぐるぐると渦巻いていました。
次の日、彼は会社を休みました。
僕の想いは、日一日と少しずつ容積を増していましたが、
彼は次の日も、その次の日も会社には現れませんでした。
一週間がたった頃、朝礼で社長が言いました。
「○○さん(彼)は、後日、入院して、手術を受けることになりました」
ざわざわと、社員同士が顔を見合わせて囁いています。
――手術
まさかの知らせでした。
次回へ続きます。(たぶん……)
※この後の話ですが、実は、どうしようかな~と、まだ決めてません。
(^_^;)
最後まで書いちゃうとネタバレにもなっちゃうんですよね。
う~ん、どうしたものか……w