横浜創英中学・高等学校校長、工藤勇一氏の心に響く言葉より…

 

 

テレビやインターネットでは政治に対する批判の山。

 

政治家でさえ、与党も野党も批判合戦を繰り返しているありさまです。 

 

もう3年以上続く新型コロナウィルスへの対応も、国や自治体ばかりに要求を突きつけ、都合のよい外国と比較しては、マスコミも含め批判ばかりしていたように感じます。 

 

 

日本はなぜ、このような「ものごとを人のせいにする社会」になってしまったのでしょうか。 

 

原因はいろいろ考えられますが、一言に集約すれば、「みんながあまりにもサービスを受けることに慣れすぎてしまったから」だと僕は考えます。 

 

日々、さまざまな場所で受けられる日本のサービスは、とても快適です。

 

一人ひとりをお客様として扱ってくれます。 

 

それは、もちろん悪いことじゃありません。

 

 

ただ、人間はサービスを与えられ続けると、 次第にそのサービスに慣れていく生き物です。 

 

そして、より良いサービス、より高いレベ ルの「おもてなし」を求めるようになっていくのです。 

 

 

同じことが、教育の現場でも起きています。 

 

●幼少期から親が手取り足取り教え、壁にぶつかれば手を差しのべる 

 

●早期教育など、いいサービスを少しでも早く受けさせれば子どもの学力が上がると勘違いしている 

 

 

与えられることに慣れた子どもは、大人から手をかけられればかけられるほど、大切なものを失っていきます。

 

それは、「自律」です。

 

そう、自分で考えて行動する力です。 

 

 

自律を失った人には、ある特徴が見られます。

 

なにかうまくいかないことがあると、必ず人や環境のせいにするのです。 

 

 

●勉強がわからないのは「先生の教え方が悪い」「塾が悪い」から 

 

●クラスがうまくいかないのは「担任の先生がハズレ」だから 

 

●毎日が楽しくないのは「学校がつまらない」「親が嫌い」「友達がイヤ」だから 

 

 

君は、どうですか? 

 

人はサービスにあまりにも慣れすぎると、自分勝手に理想をつくり、その理想と現実を比べて、だんだん不満だらけになっていくものです。 

 

そうなったとき、僕たちに欠けてしまっている大切なものがあります。 

 

 

それは「当事者意識」です。

 

君にとって、初めて耳にする言葉かもしれませんね。 

 

当事者意識を言いかえると、問題やテーマに対して「自分が解決する/自分が行動する」 という「自分ごと意識」のこと。 

 

自分が生活しているクラスも学校も、そして社会も、本来は誰もがそれらをつくっている当事者です。 

 

 

ところが残念なことに、その規模が大きくなればなるほど、当事者意識は弱まってしまいます。 

 

クラス全体が5人しかいないのと30人いるのとでは、クラスに対する意識の持ち方は違ってきますよね。

 

それと同じことです。 

 

いまの日本社会の最大の問題は、「当事者意識が欠けてしまったこと」に多くの人々が気づいていないことかもしれません。

 

 

考える。動く。自由になる。-15歳からの人生戦略 』実務教育出版

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もし、当事者意識の低いプロスポーツの選手がいたとしたら、その選手はあっというまにその世界から消えてなくなるはずだ。

 

サッカーにしても、野球にしても、ゴルフにしても、プロの世界は結果がすべて個人に帰結する。

 

努力しなければ、即座にレギュラーから外れ、給料はもらえなくなる。

 

 

人のせいにする人、誰かがなんとかしてくれるだろうという人まかせな人、などの当事者意識の低い人間はプロの世界では必要ないからだ。

 

しかし、やっかいなことに会社や様々な組織の中には、当事者意識の低い人は多くいる。

 

つまり、プロの世界にアマチュアが紛れ込んでいるということだ。

 

 

当事者意識は子どもの頃から育まれる。

 

ものごとを人のせいにしない…

 

 

どんな場面であっても、当事者意識を持って行動する人でありたい。

 

 

 

 

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