『大好きなおばあちゃんへ』 | 【「サブスリー塾」サブスリーランナーのトレーニングって?】

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テーマ:
ブログショートストーリー -NO.4-
『大好きなおばあちゃんへ』 

僕はおばあちゃんが好きだった。

縁側で老眼鏡をかけて
お話しをしてくれるおばあちゃんが大好きだった。
おばあちゃんは老眼鏡がないと何も見えないと言っていた。

そんな、おばあちゃんが天国へ行ったのは
二年前、よく晴れた日の午後だった。

僕は六年生なのに、ワーワー泣いたのを覚えている。
辛くて、辛くて好物のハンバーグものどを通らなかった。

あれから、二年がたち、僕も中学二年になった。
今では、心もだいぶ落ち着いた。

おばあちゃんが僕に残してくれたのは
「たくさんの思い出」と「度のきつい老眼鏡」。

今でも、僕はのんびりとした雨の日と
眠れない夜に、老眼鏡という名のカギで
大切な思い出の扉を開ける。

今日もそうだった。
外ではもう、しとしと雨が三日も続き
僕は老眼鏡を見詰めながら
おばあちゃんとの思い出をあれこれと思い浮かべていた。

「おばあちゃんと話がしたい!」

そうだ! 手紙を書こう!
僕の大好きなおばあちゃんに手紙を書こう。
天国のおばあちゃんに手紙を書くんだ。
そんなのナンセンスって、僕も思う。
僕だって、届かない事は分かっている。

それでも、僕はおばあちゃんに手紙を書く事に決めんだ。

「おばあちゃん、お元気ですか?」で
始まるその手紙は
家族の事、学校での事、今朝のご飯の事
近所の野良犬の事までにおよんだ。

そして、僕はその手紙を青色の封筒に入れ
表には「天国のおばあちゃんへ」
裏には「健太より」と大きく書いた。

それから三日後…
それはあじさいの葉っぱにカタツムリを二匹見付けた日の事だった。

学校から帰って来て
うちの郵便受けを見た時、僕は倒れそうになった。

なんと、そこにはおばあちゃんからの手紙があるではないか!
水色の封筒に書かれた「健太へ」は
確かに、懐かしいおばあちゃんの文字だった。

「やったぁ!!」

僕はとてもワクワクした。
この手紙には何が書いてあるんだろう。
僕はすぐに、その場で手紙を開けてみた。

「健太、元気ですか?」で
始まるその手紙にはこんな事が書かれていた。

「健太、お手紙ありがとう。
 でも、おばあちゃんには読めないのです。
 今度、老眼鏡を送って下さい。」
FIN


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