ニ、三日すると
熱も平熱と微熱が
繰り返されるほどになり
お腹の痛みも和らいで
食事が出てきました
でもその食事は
お粥とキザミおがずで
レピシを見ないと
元の素材はわからず
特に五分がゆは
食欲をそぐのでした
でも
病人なので
贅沢は言えません
病室は4人部屋で
耳をそばだてずとも
他者との会話が
自然に耳に入ってきます
向いのベッドは
口数は少なく
やっと発した言葉も
くぐもり勝ちな
若者
退院が明日と決まったようで
看護師さんと話していました
「生活保護なんで支払いはないと思います」
「自立支援の人が迎えにくると思います」
窓際のベッドも
20代後半くらいのようで
見舞いの母との会話で
「携帯未払いで止められたら支払いしたらまた復活するのかな」
「テレビみるのにいくらかかるのかな」
どうやらスマホもTVもなく
過ごしているらしい
たまたまだろうけど
これからの日本を担う若者
大丈夫かと
思うのでした
