神割崎キャンプ場で目覚め、フライのジッパーを開けると外はシルクのような小雨が風に舞っている。フライ、タープはしっとり濡れ、撤収作業が思いやられる朝です。本当に天気さえ良ければ絶好のロケーションなんですが、海を眺めため息をつきます。

 

雨の中、朝食を取る気もならず、仕方なくボチボチと撤収作業を始めます。

 

神割崎キャンプ場は荷物搬入時と搬出時のみ車両の乗り入れが許可されているキャンプ場です。

 

7時には撤収作業も終了し管理棟ポストにキャンプ許可証プレートを返却し、さあ今日も走り出しましょう。この時点ではまだカッパは装着していません。

 

南三陸町から国道6号を北上すると次第に雨足が強くなってきました。ジーンズの膝下、ジャケット両袖がみるみる濡れてきて、道路脇には三陸自動車道の道路標識が多くなります。どうやら三陸自動車道は125cc以上の専用自動車道路らしい。雨雲を早々に走り抜けたいので、三陸道に入ろうかと、気仙沼のセブンで休憩がてらコーヒー飲み、朝食用に買っていた食パンにベーコンを挟みほお張り、ツーリングマップルを見ます。そして、ここからは距離を稼ごうと、三陸自動車道にスイッチすることに決めました。

 

三陸自動車道は信号もなく流れは早く距離が稼げます。ただその分水圧も高くヘルメットのシールドの隙間から雨が顔を濡らします。走る程に雨足は強くなり、たまらず路側帯にバイクを止めてカッパとブーツカバーを装着し再び走ります。その後も2時間ほど走ったでしょうか、消耗した体力を回復しようと、三陸自動車道を降り山田町の道の駅へ立ち寄ります。まだ昼ごはんには早いのですが、もずくうどんを食べて暖まります。最後の一滴も残さず食べきると元気が蘇ってきました。

 

それにしても南三陸町からここまでの海岸沿いを走って気付くのは、海側には巨大な堤防が建設されていることです。海に流れる川辺も同様です。二度と被災者を出さないという思いの強さを感じます。

 

宮古より再び三陸自動車道で走ると雨雲を抜けたようで海側に青空が見え始めます。ただ道は山間の高い場所を走る高架とトンネルの繰り返しで、風が強くバイクを煽ります。強風を避けて野田で降りると道の駅のだで雨具を脱ぎ捨て収納します。濡れた手拭いを乾かし、今日の宿泊地を探し、おいらせ町の下田公園キャンプ場を予約しました。

 

久しぶりの青空の下を八戸に向かって走り気分も爽快。青空は心身ともに希望をもたらすものだと感じます。

 

下田公園キャンプ場は広い芝生のサイトです。濡れたフライとタープもすぐに乾きます。近くにイオンがあるのでそこで夕飯を購入して帰るとあとは寛ぎの時間が始まります。

 

今日のメニューは焼きそばと枝豆、サラダ、イカ刺しとビール。ウィスキーオールドはいわきのホテルで落とした時にプラスティックのキャップが割れてしまったので泣くなく廃棄し角に変更しています。角はスチールキャップだから大丈夫でしょう。

 

近くにキャンパーがいないので、食後はスマホで音楽を聴きながらハイボールを飲みます。今日は雨にたたられたけれど午後は気持ちの良い青空が癒してくれました。セロー のエンジン音と振動がまだ体から抜けきらない高揚感にハイボールが進みます。

 

薪がないのと、後始末が面倒なので焚き火は止めにしました。月が昇り星がきれいな夜です。ゴミ持ち帰りのキャンプ場なので、プラ容器を洗い、生ゴミは別の小袋にしっかり結んで就寝です。幻想的な青森の夜を楽しみました。

 

今日の走行ルート