三鷹駅から西に歩くと、幾本もの線路の上を渡る古い陸橋があります。

 

 

南側の階段手前に、こんな説明書きがありました。

 

太宰が生きたまち三鷹 太宰ゆかりの場所 陸橋(袴線橋)

中央線の上にかかる陸橋に友人を案内することもありました。

この橋は1929年(昭和4年)に竣工した当時の姿を今もとどめています。

 

写真は太宰が着流しにマントを羽織って階段を降りる様子が写っていました。

後ろにはマフラーを巻いたスーツ姿のサラリーマン。

毛糸の帽子をかぶり階段にうずくまる人。よく見ると膝の上には何かの袋。

 

3人の配置と階段の構図から、何かの演出がされているように僕には思えます。

太宰が昭和23年に多摩川上水で入水自殺したのも三鷹で

無頼派と言われた波乱に満ちた作家の人生が忍ばれます。

 

今ではオレンジの帯の快速電車が、ひきりなしに通り過ぎる中央線。

 

 

人の世の移り変わりを感じる陸橋でした。