前々からキャンプに行きましょうと言っていたバイク友のなんくるさんと休みが合って、キャンプツーリングに行った。場所は富山県21世紀の森 杉ヶ平キャンプ場。
中央道談合坂SAで集合出発する頃は小雨模様だったが、勝沼あたりでは晴れてきた。松本ICで高速を降りて、コンビニでさくっとサンドイッチとサラダを食べた頃は真夏の陽差しと暑さがきつい。
国道158号線を高山を目指し、国道471号でキャンプ場まで行くのが今回のコース。キャンプ場を予約した時に、高山で食材を買わないとキャンプ場には大した食品は売っていないから気をつけてください、と言われていた。
高山のバローズと言うスーパーへ寄って食材を調達。このスーパーはこの土地柄大家族向けの大きなパックの商品しかなく、欲しかったマグロの刺身小パックとか野菜のばら売り、ウィスキーの小瓶がなかったのが残念だった。
高山からキャンプ場までは国道471号で約1時間半位とグーグルマップは表示する。だがこの道が酷い道だった。国道はいつの間にか狭い峠道となった。路面はアスファルトが跡形もなくガレていて、落石がゴロゴロ転がっている。その上狭く斜度も回転角度も大きなコーナーが僕らのライディングスキルを試すように何度も訪れた。少し前に降った雨水が泥を流し溜めタイヤを滑らせる。キープレフトはもはや無理。対向車が来たらどうするなんてことはもう考えないで転ばないことだけに集中する。
今更Uターンもできないので前へ行くしか道はない。そんな道が1時間近く続いた。家に帰ってマップルを見たらこんなコメントが。「舗装の荒れた路面 ロードバイクは避けたい」先に調べるべきだった。
「土砂崩れなどによる通行止めが多い 情報に注意」「舗装の荒れた狭路 通行するのは渓流釣りの車ばかり」とも記載があった。
僕の長いバイク経験からもこの楢峠は、最も危険な国道で二度と走りたくない道となった。なんくるさんも僕も峠を越えてキャンプ場に無事到着できた時の喜びはひとしおだった。
杉ヶ平キャンプ場到着は17時。ちょうどキャンプ場の管理人さんが軽トラで通りかかり、今日はもう受付終わったから明日受付してください、と言った。空模様は雨が降りそうなので、とにかくテントを早く設営してしまおうと急いだが、夕焼けも少しだけ見ることができた。
設営が終了したらなんくるさんはチーズつまみにビールを飲み始めた。僕はじゃがいもやにんじんの皮を剥いたりオピネルのナイフの切具合を確かめる。今日はポトフを作るのだ。野菜を茹で始めた時に僕もスーパードライロング缶を開け乾杯。
ビールを飲み始めたら宴会の始まり。酔いが回る頃には日は沈み、タープを叩くの雨音とオリンピック野球決勝戦のラジオをBGMに話す。なんくるさんは20年位前、職場が一緒だったころからバイクツーリングを楽しんできた。バイクもキャンプも仕事も年齢についても共通の話が尽きない。10時ごろまで起きていたろうか。僕はポトフと柿の種をつまみに一番搾り350缶とワインも半分以上飲んで眠りについた。
翌朝は6時には目覚め朝食を作る。なんくるさんはまだ起きる気配はない。インスタントのホットコーヒー、そして目玉焼きとソーセージをフライパンで焼き、パンをメスティンで焼く。昨日のスーパーでマルシンハンバーグも買っていたので少し多いけれどそれも焼いてしまった。7時ごろなんくるさんも起きてきてランチパックで朝食をとった。
本当は石川県千里浜まで行きたかったが、台風が近づいているので千里浜を諦めて帰ることにした。撤収に1時間ほど費やしているうちに管理人さんが出勤してきたのでキャンプ料金を支払いに行く。一人880円はとても安い。
楢峠がすごい道だったことを話したが、地元の人からすると大した道でもない様子。昔はみんなあんな道ばかりと言う。見所がたくさんあるから楢峠戻って白馬行っても良いよなんて言うけれど、あの道を引き返す気は1mmも起こらない。雨に濡れたテントやタープをバイクに乗せる頃にはまた雨が降り始めた。
キャンプ場から富山市街に向かう途中に嵐のような雨が降ったので、急いでカッパを着るがかなり濡れてしまった。このまま雨の中を走るのかと思っていたが、富山市街に近づいてきた時には雨は止み強い日差しが暑くなってきた。富山市街から国道41号、飛騨街道で平湯まで快適に走る。信号も少なく心地いい。安房トンネル、上高地、松本と走り中央高速で一気に帰路についた。
最後の休憩、談合坂SAに着いたのが16時ごろ。なんくるさんは相模湖ICで高速を降りて帰って行った。僕は圏央道日の出ICから家に着いたのが17時ごろ。Ninja1000の燃費はおおよそ17km/Lだった。









