こんにちは!
スタッフの弘中です。
2月も終わりに近いというのにこの厳しい寒波~~!
運動不足気味の今日この頃、早く暖かくなってほしいものです。
さて今日は、「骨粗しょう症」と「歯周病」のお話です。
一見関係がなさそうに思えますが、実は密接なつながりがあります。
骨粗しょう症は、骨の密度が低下し、もろくなってしまう病気です。
これにより、骨折のリスクが高まるだけでなく、歯を支える骨(歯槽骨)にも影響を及ぼすことが分かっています。
歯周病は、歯を支える組織が炎症を起こし、最終的には歯が抜け落ちてしまう病気です。
歯周病の進行によって歯槽骨が破壊されるため、もともと骨密度が低い人はより影響を受けやすくなります。
特に、閉経後の女性はホルモンバランスの変化により骨粗しょう症のリスクが高まり、それに伴って歯周病も進行しやすくなるといわれています。
研究によると、骨粗しょう症の人は健康な人と比べて歯周病のリスクが高く、歯の喪失率も高いことが報告されています。
骨密度が低下すると、歯槽骨の吸収が進みやすくなり、歯がぐらつきやすくなるためです。
また骨粗しょう症とお口にはお薬でも深い関係があります。
骨粗しょう症の患者さんによく使われる「BP製剤」と言うお薬は骨が生まれ変わるスピードを遅くする働きがあります。
例えば抜歯などの処置をきっかけに細菌に感染し、顎の骨が炎症を起こすことがありますが、この時にBP製剤を飲んでいると、骨が生まれ変わるスピードが遅くなっているため、傷が治りにくくなります。
最悪の場合、顎の骨が壊死してしまうこともあるのです。
病気の治療などでお薬を飲んでいる方は、治療前に必ずご相談いただきますようお願いします。
では、骨粗しょう症と歯周病を予防するためには、どのような対策を取ればよいでしょうか。
①食生活の改善
カルシウムやビタミンDを意識的に摂取し、骨の健康を維持しましょう。
小魚、緑黄色野菜、ひじきなどはカルシウムが豊富です。
ビタミンDは、鮭、サンマ、しらす干し、干ししいたけなどに多く含まれています。
②日光を浴びる
日光を浴びるとビタミンDの生成が促されるため、適度な日光浴もおすすめです。
③適度な運動を取り入れる
特にウォーキングや軽い筋力トレーニングは骨の強化に効果的です。
歯周病予防にも、全身の血流を良くすることで免疫力が高まり、炎症を抑える効果が期待できます。
骨粗しょう症も歯周病も自覚症状が少ない病気です。
もし、骨粗しょう症と診断されたら、歯科医院で歯周病のチェックを受けることをお勧めします。