厳しい・・・。少年法再改正 | 女子リベ  安原宏美--編集者のブログ
2006-02-27 23:39:31

厳しい・・・。少年法再改正

テーマ:ブログ

 「『ニート』っていうな!」の後藤さんのブログにご紹介いただいたので、そちらからのぞいてくださっている方も多いかと思うので、(今話題のと言いたいところだが、そうでもないらしい)少年法の再改正についてちょっと書きます。

 かなりの厳罰傾向です。


 一番大きな争点というのは、14歳という年齢の下限がなくなることである。もちろんこの背後には長崎の事件など14歳以下の少年の犯罪があります。以前の改正少年法から4年間で検察官送致を受けた14歳、5歳の少年はちなみに3人。

 衝撃的な事件ではあったが、イマイチ数としては、立法根拠が薄いのではないかなあと思います。

 論点はいろいろあるんだけど、一番問題だと思うのは「ぐ犯少年」という法を犯してない少年までに警察の調査権限を与えることです。(芹沢一也氏の『ホラーハウス社会』のほうに詳しく書いてます。)

 警察の調査で、ぐ犯と判断されると、14歳以上は家裁、以下は児童相談所へ送られる。ぐ犯の根拠というのは非常に曖昧です。「いかがわしい場所への出入り」とか「犯罪性のある人との交際」とかね。犯罪ではありません。

 警察の取り締まり強化の目的が非常に大きな改正点で、まさにたいしたことないことでも、そう判断されれば、犯罪者予備軍です。

 

 アメリカでも70年代末からの「犯罪不安」から、世論で厳罰化要求が盛り上がったんです。「少年に甘い」ということで、保守派からたたかれたリベラルが票田のために寝返って、わずか数日で法案は可決。案の定、犯罪は減りませんでした。「不安」は社会状況や階層問題を解決しないとだめで、少年のせいにしても意味はないということなのでした


 日本はアメリカとも違って、実際、少年犯罪は凶悪化も増加もしていないし、少年法が機能していた部分は評価されるべきかなと思います。

 一番問題なのは、「犯罪被害者」を忘れていたことです。


 読売新聞が2004年9月の社説で「少年法改正 犯罪の低年齢化に早く手を打て」と気炎をあげておりますが、このノリでガンガン進んでおるようです。もうちょっと落ち着きませんかと思います。


 ただ、この社説は保護司のことを述べてます。これはちと注目。

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制度を支えるのは全国の保護司が一件について月三千円の国の支給で行う更生活動だ。だが保護司の高齢化が進み、七十歳以上が四分の一を占める。希望者も少なく五万二千五百人の定員を三千人下回る状況だ。国は支給額の引き上げも含め、保護司の確保に力を入れるべきだ。

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 そりゃあ下回るだろうよ。月3000円って、ほんとにどうよ?と思う。日本の福祉って、ほんとに人の善意を利用しすぎである。それこそ、同年代の「ニート」たちを生み出す雇用状況やら環境考えたら、「同年代の保護司がいない」ってことも問題になってるんだから、若い人の意見聞くなり、いっしょに考えてもらうなりして、例えば保護司になってもらうっていうアイディアだって一考の余地はあるんではないと思うけどねー。どうなんでしょうか。


 後藤さんのブログで、新たな言説を使うと、それを使って逆の動きが出てしまう統治者がほくそ笑むことになるので「ただただ否定する」という戦略に力を注ぐべきかも、というコメントをいただきました。それもそのとおりだし、一案です(まあ、私なぞがいってることに統治者がほくそ笑むほどのことはないと思うんですが 笑)。

 しかしながら、果たして統治者っていうのはいるんでしょうか?って思うところもあり、学力低下論争前などの文部省の答申などは、ただの「無邪気」ではなかろうかと思ったりします。

 政策について有識者会議などは、ほんとイメージとか自分の理想を語っているだけだったりするので、客観的に評価できるデータを出してほしいと思いますね。

 とりあえず、敵がさも陰謀をもっているような語り方というのは、敵をないところに作り出したり、大きくしたりするだけなのであんまりやろうと思ってません。
 データの使い方というのだと、こういうのもどうでしょうか。「他人のために働きたい若い人たちのほうが急増!」とか、そういうポジティブなデータで反抗するって方法もありますね。統計って、当然ですが「カテゴリー」を作らないとできません。すでに「カテゴリー」に研究者側の意思と興味が反映されますから。

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