海外インター校から日本の大学へ(人間関係)

 

繰り返しになりますが、国立大学への進学の場合です。

 

国立大学に絞って話しを進めている理由は、学力が総じて高い生徒の集まりだという理由です。

 

もちろん、関東の有名私立大学でも同じですが、1つ1つ大学名をだす必要がないように、国立大学としています。

 

さて、人間関係を見ていきましょう。

 

大学に入学して、人間関係で悩むインター校出身生は多いです。

 

海外から直接大学入試をへて、日本の国立大学へ通うケースでは、一番の問題は学力ではなく、人間関係です。

 

どこの大学へ入っても、友達は重要だということは皆さん同じ意見だと思います。

 

クラブやサークルの活動などで悪い先輩に捕まってしまうことや、同じ授業グループ・クラス内に良い友達ができないなど、心配が多くなります。

 

まず、2つのパターンがあります。

 

(1) 勉強をしっかりしてきたが、同時に幅広く友達付き合いしてきた。

 

(2) 勉強をしっかりしてきたが、陰キャらで、あまり友達もいなくて、特定の友人数人としか付き合いがなかった。

 

国立大学へ合格できるインター校生徒の場合、このどちらかに入ります。

 

このどちらの場合も、友達が多いか少ないかは性格の問題とは違うことがあります。

 

そのことを踏まえても、この2つに分けています。

 

 

つまり、インター校での友達の数は、いろいろなそれまでのバックグランドがあり、英語力の問題だったり、そのインター校の人種の問題だったり、もちろん入学(転校)のタイミングであったりと、インター校での生活は性格だけではない部分があります。

 

インター校生活で友達が少ない場合でも、実際は友達付き合いの上手な生徒も多く、環境やタイミングやチャンスの問題で友達が少ないままのことも多々あります。

 

(1)の幅広く友達付き合いできていた生徒の方が、実は日本では危険なことがあります。

それは、目立ちすぎたり、海外での人付き合いと日本での人付き合いのマナーや、空気感の違いです。

 

日本の大学で、いきなり大きく友人関係を構築しようとすると、日本人の学生から避けられることが多々あります。それまで学校・塾と勉強し続けていた日本の生徒たちが、いきなり大学に入学したからかといって、大きく心を開放して知らない人と仲良くなろうと努力をしないことが多いからです。

 

つまり、警戒しています。そして、どちらかと言えば、同じ出身校、出身塾の仲間を探します。

 

そこへどんどん乗り込んでいくと、圧が強いとか、ウザいという感覚で嫌われることがあります。

 

また、LINEマナーに慣れていない間では特に注意が必要です。そういったことを正直に、多少大げさに早めに伝えるような気づかいがあれば乗り切れます。

 

もちろん、普通に日本の大学でうまくいき、友達も多くなる可能性も多々ありますが、感覚の違いから、帰国子女同士での付き合いに落ち着く場合もあります。

 

帰国子女が少ない大学・学部ではそれも難しいですが、その人数に比例して初年度の友人の幅が決まることもあります。

 

(2)の場合で、本来は友達作りや友達との付き合いが苦手ではなく上手な生徒も多くいます。いろいろな環境からそのように適用していただけの生徒が多くいます。この場合は大学でもうまく振舞います。最初は落ち着いて人間関係を模索でき、1人の友人から複数へ拡大することも上手に行います。

 

 

(2)の場合で、本当に友達作りや人間関係が苦手な場合や、趣味などからあまり幅広く付き合っていないという生徒の場合、大学へ入学した後で積極的に席が近い人達と会話をしたり、オリエンテーションで仲良くなることが難しいこともあります。

 

大学でのオリエンテーションは、複数開催されることもあり、そこで1人でも話せる人を見つけることに集中しましょう。それでも無理な場合は、好きなことのクラブ活動やサークルを利用していきます。つまり、相手から話しかけてくれる環境に身を置くことです。

 

さらに、好きな専門教科の教授などへ早めにアプローチし、その専門や研究室の中で話せる先輩学生を見つけるなど、機会を探して行動しましょう。もちろん、性格的にあまり得意ではないでしょうが、勉強・研究のことを考えて大学へ進学しているでしょうから、頑張れと励ます必要があります。これを乗り切れば快適な日本での自由な大学生活が待っていますから。

 

また、インター校から日本の大学へ進学する場合は、アパートでの1人暮らしや寮などでの生活があります。そこで1人でも友人を見つけられればあとは安心できます。

 

必ずの注意点としては、残念ながらこれが良く言われます。

 

・日本のことを知らないからと先におおげさに謝ることから入る

 

ネガティブでスイマセンなアドバイスになります。でも、先回りしておけば、相手も分かりやすいことがあります。

 

・日本語に問題なくても、あえて日本語が下手でごめんとあらかじめ断っておく

 

海外インター生活で、日本語力に問題なくても、学生同士の言葉の使い方などの違いが大きな問題になることも。これもあえて先回りします。

 

・友人になっても最初は常に丁寧に接し、お礼の言葉を多めに伝える

 

受験勉強が大変だった日本の高校からの学生は、お礼の言葉が響きます。もちろん、だれでもお礼の言葉をもらえればうれしいですけどね。

 

・仲間内での議論では、あまり真面目な顔をさけ笑顔でごまかしながら

 

へらへらが有効だったりします。最初は特に友達の中ではあまり主張しすぎない、真剣に議論しないのが得策です。

 

・LINEなどのルールについていけない場合は、とにかく何度もお礼とゴメンを繰り返す
 

あやまることは重要です。ちょっとしたことでも謝っておきましょう。

 

もちろん、2年目、3年目と人間関係も拡大し増えることや、クラブ・サークル活動によって幅が変わってきますが、人間関係からそれらの活動も変更したり、なじめなくなることもあります。

 

勉強だけでは友人関係がうまく乗り切れないことがありますから、大学内でのボランティア活動グループなどにも参加してみたり、模索は重要です。いろいろな活動がありますから、自分にあったグループもあるものです。

 

さらに、同じクラス・学年・ゼミ内などでも、年齢が非常に重要なことはしっかりと覚えておきましょう。

 

その年齢の差に注意して、丁寧な日本語の言葉使いを心掛けます。

 

空気感というあいまいな表現ではわかりにくいでしょうが、日本人同士では本当に目立つことが嫌われますし、主張して引っ張っていくことができるのは、友達同士で認められてからです。

 

だれも言い出さないから一緒に過ごすグループ内で「スタバ行こう」と一言いっただけで、嫌われるというケースも。

 

なぜかは理解しにくいですが、行かない?という疑問形が良いという感覚です。