ひろのひとりごと

日本は財政危機ではありません。
日本にはびこっている財政破綻論に異議を唱えます。
「日本経済が頂点に立つこれだけの理由」にて作家としてデビュー致しました。
※当ブログのグラフは自由に使って頂いて構いません。


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本日めでたく円ドルレートが90円突破。株価も1万900円を超えました。
その原因は恐らくこれでしょうね。

政府・日銀共同文書で大筋合意、円安批判のなか異次元の日銀緩和へ
http://jp.reuters.com/article/vcJPboj/idJPTYE90H03R20130118
[東京 18日 ロイター] 政府と日銀は18日までにデフレ脱却のため2%の物価上昇率を目指す共同文書の内容で大筋合意したもよう。同日午前には麻生太郎財務相と甘利明経済財政・再生相、白川方明日銀総裁が都内のホテルで詰めの協議を行い、22日に日銀が金融政策決定会合を開催した後に正式決定する予定。

日銀は国債などの買い入れ期限を決めない無制限の金融緩和を検討するなど、これまでと次元の違う金融緩和を打ち出していく方針。一方、急激な円安進行に諸外国の批判が急増しており、政府は通貨外交による環境整備が求められる。急激な金融緩和で長期金利が急上昇しないよう財政規律の担保も急務だ。


2%のインフレ達成まで無制限の金融緩和を行うことについて、政府と日銀が合意。
来週22日に正式決定する目処が立った。 いや、メデタイですね。

しかし、市場はこの日銀による2%のインフレターゲットの効果を素直に認め、反応しているわけなのですが、ここにインタゲを認めないお方が。。

インフレターゲットで経済活性化はできない
インフレ期待が高まると名目金利が上昇する 野口 悠紀雄
 
http://jp.reuters.com/article/vcJPboj/idJPTYE90H03R20130118
安倍晋三内閣は、インフレターゲット(金融政策における物価上昇率目標)を、1%から2%に引き上げることを計画している諸外国でインフレターゲットを設定するのは、現実の高いインフレ率をターゲット値まで引き下げたいためだ(フィリピンだけが例外)。
 しかし、日本では逆に、現実の低いインフレ率をターゲット値まで引き上げることが目的とされている。
 そうすることによって、経済活動が活性化するというのだ。では、経済活性化は、どのようなメカニズムを介して実現するのだろうか? これについての説明は必ずしも明確ではないが、次の二つが考えられる場合が多い。
 第一は、「実質利子率の低下を通じて投資支出が増加する」というものだ。この考えの基礎となっているのは、次の式だ(これは、
「フィッシャー方程式」と呼ばれる)。

名目金利=実質金利+物価上昇率

最後の項の物価上昇率は、将来の予想値(期待値)である。そして、これが高まると、実質金利が低下し、投資が増えるというのである。確かに、住宅ローンなどを固定金利で契約している場合には、左辺が固定されているので、物価上昇率(の予測値)が高くなれば実質金利は低下する。
 しかし、このローンは過去になされた住宅建設に係わるものなので、実質金利が低下しても、それで投資が増えるわけではない。
 より重要な点は、経済全体で見れば、物価上昇率(の予測値)が変化した場合に変化するのは、実質金利でなく名目金利であることだ。経済全体の実質金利は、経済の諸条件で決まっており、物価上昇率によって影響されるものではない。
 このことは、アメリカで実際に観察された。2010年11月に、非伝統的金融政策の第2弾として、6000億ドルの国債購入が決定された。これは、「QE2」と呼ばれる。ところが、10年国債の利回りは、これによって下落するのでなく、逆に上昇した(図)。すなわち、QE2実施前の10月には2.5%程度に低下していたが、QE2開始直後の11月から上昇を始め、12月には3.29%になった。
 その後も上昇が続き、11年2月には3.58%になった。こうなったのは、QE2によってインフレ期待が上昇したためだといわれる(実際に、インフレ率は、QE2前の1.2%から、3.1%に上昇した)。このため、QE2はアメリカ国内の投資を増加させる効果を持たなかった。
 利回りはその後低下したが、3%台が続き、QE2以前の水準の2%台に戻ったのは、QE2終了後の11年8月になってからである。11年に低下したのは、ユーロ金融危機の影響で南欧国債から逃避した資金がアメリカに流入したためと考えられる。
 なお、図に示すように、2年国債についても、ほぼ同様の動向が見られた。


野口氏はフィッシャー方程式と実際のアメリカの長期金利の動きを根拠に (アメリカの長期金利の推移は元記事を参照下さい)

「インフレターゲットにより、期待インフレ率が上がっても同様に名目金利も上昇するため企業の投資増加には至らず。日本経済活性化はできない。」
と主張するわけです。

フィッシャー方程式とはこれの事なのですが、

名目金利 = 実質金利 + 物価上昇率(期待インフレ率)

まず、名目金利とは読んで字のごとく、名目上の金利の事。
普段我々が目にする 長期金利0.8%などの表面上の実際の金利です。
実質金利とは上記の名目金利に物価上昇率(貨幣価値の上昇率)を加味した、実質的な金利を指します。

例えば、100万円を金利1%で銀行預金をしていた場合。 (この金利が名目金利)
1年後に受け取れる利息は1万円なのですが、この時のインフレ率が1%だった場合、1年間で通貨の価値が1%下落したことになるために、
1年前の100万円と 現在の101万円は同じ価値になっちゃいます。

つまり、実質的な金利は0%という事ですね。

実質金利 = 名目金利 - インフレ率   ですので。

それで野口氏はインフレターゲットで2%のインフレを達成しても名目金利が2%上昇してしまうので、結局実質金利は引き下がらず、企業の投資も増えないので産業活性化はできないと主張するわけですが、この論には幾つもの見落としがあります。

まず、今の日本は「名目金利より実質金利が高い」事が問題なのです。日本は今デフレですから。

先ほどの例えをもう一回やりますが、

100万円を金利1%で銀行預金をして、インフレ率が-1%のデフレだった場合。 (デフレで金利1%ありえないだろというツッコミは置いといて)

一年後に受け取れる利息は1万円で先程の例と変わりないのですが、インフレ率が-1%ですので実質的に2万円の利息を得た事と同じになります。通貨価値が上がりますから。

2%(実質金利) = 1%(名目金利) - (-1%(インフレ率))

つまりインフレ率がマイナス・・・名目金利より実質金利が高い状態だと銀行でお金を預けていたり、企業が内部留保を貯めこむとそれだけで実質的な資産が増えていく。
これで企業の投資や個人の消費増えますか? ということです。

この名実金利を逆転させることがインフレターゲット(リフレ政策)の目的のひとつだと私は考えます。

野口氏はアメリカの例を挙げてますけどアメリカはデフレ傾向とは言えインフレ率2,3%で、日本のマイナスインフレ率には及びません。
インフレのアメリカでこうだから、日本もそうだとは言えんでしょう。


あと、デフレの日本はデフレギャップを持っていますし、国内金融機関も貸し出し切れない多額の過剰貯蓄を抱えています。

今の国内金融機関が抱えている過剰貯蓄は180兆円(2012年11月現在)を超えますので、これらがすべて吐き出されない限り国債の需要はあるということなのですから、期待インフレ率が上がったとしても名目金利はすぐには上がりません。(じわりと上がるとは思うけど)

 グラフ保存
※出典 日本銀行

なので一番最初に説明したフィッシャー方程式

名目金利 = 実質金利 + 物価上昇率(期待インフレ率)

によると、インフレターゲット政策で期待インフレ率が2%になったとしてもデフレギャップが存在する日本では名目金利はすぐには上昇しない。
なので実質金利だけが下がると言うことになりますので、お金を持っていたらそれだけ将来損をする可能性が高くなる。

ならば投資だ、消費だ! になるわけです。

私が前回のエントリーで 「デフレギャップが財源」と言っていたのはこういうことです。

財源はデフレ・ギャップ
http://ameblo.jp/hirohitorigoto/entry-11451151349.html

フィッシャー方程式を利用した「インフレターゲット無効論」は日本がデフレであること、それと時間軸を無視した乱暴な理論なのかなぁと思います。

おまけに自民党の政策は金融緩和だけではありません
財政出動により企業投資の拡大を促します。

自民党の政策は金融緩和だけではない。
http://ameblo.jp/hirohitorigoto/entry-11410564314.html


※補足
この金融機関の過剰貯蓄180兆円ですが、180兆円を吐き出したらそれでハイ終わりではありません。
誰かの支出は誰かの所得ですから、企業が銀行からお金を借りて支出したら誰かの所得になり銀行への貯蓄に返ってきてしまいます。
だから 投資、消費 > 貯蓄 という事になって初めて過剰貯蓄は減っていきます。
よって、過剰貯蓄をゼロにするには相当長い年月を要すると思われます。(その時の日本のGDPは一体いくらになっているのか・・・)


しかし、なぜこうも「インフレ前提」で理論を構築するのでしょうか。
まあ、新古典派の経済学はデフレを想定してはいませんからね。しかたがないのかも。

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