ボルサリーノ2 BORSALINO AND CO.

 

1975年公開!

「ボルサリーノ」(1970)の続編。

映画館では、5年も待たされようだけど(笑)、自分の初見は、TV放送だったんで、翌週すぐに見ることができた。(笑)

でも、今回再見するにあたって、どんなシーンがあったのか、思い出そうとしたけど、まったく覚えてない!!(笑)

本当に見たのか!?とさえ思ったほど、思い出せない!!(笑)

この時点で、自分、まだ幼い子供だったんで(笑)、無理もないけど?

映画館で見た映画のことは、けっこう覚えてるんで!!(笑)、

映画って、

◎暗闇の中で、没入感たっぷりに見ないと、よっぽど印象に残るシーンがない限りは、すぐ忘れてしまうんだな。(笑) 

◎大画面で、本当のサイズで見ないと、すぐ忘れてしまうんだな。(笑)

◎音楽も、大音響で聴かないと、メロディが良くなきゃあ、耳に残らないんだな。(笑)

ーーー と、改めて思っちゃいました!!(笑)

 

このことを突き詰めちゃうと、

映画は、見る環境によって、だいぶ印象が変わるので、

同じ映画の感想を言い合ったり、討論しようと思っても、一方が映画館、もう一方が、ビデオでの鑑賞となると、この二人は、絶対話がかみ合うことはないってことになる!!!(笑)

だから、映画を真に討論するときは、映画館で見たものどおしと話したほうが一番いいってことだネ!(笑)

お互い、何言ってんだかわかるんで!!(笑)

 

そう考えると、

TV放送で見た「ボルサリーノ2」を今、まったく覚えてないのは、

●見たときが自分、子供時代。 映画鑑賞眼が備わる前。

明るい部屋で、小さなTV画面で、普通の音で、日本語吹き替え、トリミングされたサイズ、90分の短縮版で見ていたからってことになる!!??(笑)

 

今回、

WOWOW放送版で、ようやくまともな形で、鑑賞!!

ヨーロッパ・ビスタサイズ、モノラル音声。

ノーカット版で、105分。 

 

で、やっぱ、初めて見るシーンばっか!!(笑)

今回を初見といってもいいかも?

絶対、当時の初見時、途中で寝ちゃったのかもしれない?(笑)

ちゃんと見たかどうかは、当時の映画鑑賞ノートを見れば、わかるんで、

今度、チェックしてみます! ← 物置の奥深くにしまったままなんで、確認には、時間がかかりそう・・・・・。(笑)

 

<今回の鑑賞で発見したこと>

◎   この続編では、ジャン・ポール・ベルモンドが出てないんで、完全にアラン・ドロンのワンマン映画と化している!!

いつもの暗いムードが全編に漂っていて、フレンチノワール、ここにありって感じで、大変いい!

自分、どちらかというと、ベルモンドより、ドロン映画のほうが合ってるかもしれないなーーーー。 

このことに今気づきましたよ!!(笑)

  ベルモンド映画は、ベルモンドが、いつもおちゃらけていて?、終始、コメディ演技?に徹するのんで、楽しいけれど、どことなく、軽い。

この軽さに、好みが分かれる。

暗いほうが、必然的に、映画に重みと深みが加わり、格調のある映画を見た手ごたえを感じるんで、有利は有利? ずっしりくる!

 

◎   クロード・ボランの音楽効果がかなりいい!!

  映画音楽マニアをうならせる絶妙な使い方を何回もするんで、思わず、うまいなああって、膝を叩いてしまいました!

アラン・ドロンもこの効果に関与してるんじゃあないかな? プロデューサーでもあるし。

映画冥利、映画音楽冥利につきる絶品の劇的効果満点のシーン連発!!

前作も、音楽は良かったけど、ここまで、うまい使い方はしてない。

 

◎   サスペンス場面がある。 

細かく積み重ねた、なかなかうまいサスペンス展開に感心しまくり!

前作では、こういうサスペンス場面はなかったと思う。

 

◎「ゴッドファーザー」並みの、残虐ガンアクションシーンがある!!

「ゴッドファーザー」は、アートさえ感じる、オペラ的なアクション演出で、映画的な興奮があったけど、

こっちは、あまり工夫のない、単純な銃撃戦の連続!!(笑)

血の量も多く、凄惨さ満点!! 何も感じないけど、オドロける!(笑)

まあ、これはこれで、いいのかな?(笑)

 

――― ってなわけで、

「ボルサリーノ2」は、

暗黒街に非情に生きるアラン・ドロンのカッコよさをたっぷりと味わえる、アダルト感が強い良作となってました!!

これに比べると、「ボルサリーノ」は、お子様向けって感じがするなあああ・・・・・(笑)

 

で、

総括すると、

前作の「ボルサリーノ」は、

見終わって、ちょっとたっただけで(笑)、

もう忘却の彼方にいってしまう作品だったのに、

この

「ボルサリーノ2」のほうは、

今でも、

いろんな場面を思い出せるんで、

やはり、これは、アラン・ドロンの力といえるでしょう!!!

前作は、どちらかといえば、ベルモンド映画で、ドロンはかなり遠慮してた。

今回は、完全にドロン映画で、ドロンが全編全開しまくり!!(笑)

この違いが、2作品の忘却度の違いに明らかに出てる!!(笑)

 

ベルモンドとドロン。

軽さと重み。

陽と陰。

子供向けと大人向け。

 

いやあーーー、もう、完全にドロンの勝利、ドロン映画の勝利!!

「ボルサリーノ2」の大勝利です!!

 

ちょっと迷いがあったけど、

これからも、

まだ見てないドロン映画、見ていくことにしましたよ!!(笑)

ベルモンド映画は、・・・・・・・もういいかも?(笑)

← 「おかしなおかしな大冒険」(1973)だけは、見るつもりだけどね。(笑)

 

← ちなみに、当時大ヒットしたのは、「ボルサリーノ」のほうだったらしい。

観客は、楽しいベルモンドのほうを選んだわけか・・・・・・。

今だったら、そうはならないと思うけど?、

――――― 映画ってむずかしいね・・・・。