【魔王伝】Scene.10 | 薔薇の宮殿「華京院"ロザリア"比呂踏」公式ブログ

焼け落ちる街の中 再会をした貴女

私の放った炎のから 一人の男を助けようとしていた

「何故邪魔をする?

まさかこのような奴を愛しているのか?」

貴女は答えなかった

あの日私は 地下牢で絶望だけを握りしめ

嘆きと憎しみの中に身を置くことを選んだ

そして今 その嘆き憎しみさえ虚無になってゆく

ならば ただ虚無感に任せて すべてをこの刃で滅するのみ

男を貫いた刃 

それはもう一人 貴女を

鮮血が飛び散る

私はこの日を最後に人間界を去った

 

 

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