本編に入る前に告知させてください。
加藤ひろあきが2017年にインドネシアで発売したアルバムがiTunesにて購入いただけます。
インドネシア語がメインのアルバムですが、日本語・英語の楽曲もあり、曲調も様々なバラエティーに富んだ10曲が収録されています。ぜひ、デジタルでダウンロードして聴いて頂けると嬉しいです。よろしくお願いいたします!
さて、今日も「PPKM Darurat:緊急公衆活動制限」16日目のインドネシアの模様をニュースを紹介しながら見ていきたいと思います。
さて、まずは昨日の記事を書き終わった直後に新たにインドネシア政府から発表がありましたのでご紹介したいと思います。
ジャワ島とバリ島に発令されている「PPKM Darurat:緊急公衆活動制限」の責任者であるルフット・パンジャイタン海事・投資調整大臣は活動制限15日目を迎えた昨日、この2週間の評価とその進捗を発表しました。
まず大切なのは、この「PPKM Darurat:緊急公衆活動制限」の延長に関してです。昨日の記事で7月いっぱいまでの延長とお伝えしましたが、実はまだ正式な発表ではなかったようで(メディアも一斉に報じていましたが…)、大統領も出席した会議の中でその話は出たものの、正式な発表はこの2、3日中行うとルフット大臣が発言しました。
この記者会見の中でルフット大臣は「PPKM Darurat:緊急公衆活動制限」が必ずしも最適な成果・効果を得られていないことを国民に謝罪しました。
ただ、特に重点的に取り締まりを行っているジャカルタとその周辺地域、そしてバリ島では数値改善の兆しが見えてきており、1週間以内にはその効果が目に見える形で出てくるだろうという見通しも明らかにしています。
さらに医療従事者へのワクチン接種・手当て、薬や救援物資の配布、電気代の割引、失業手当、貧困層世帯への現金支給など諸々の予算を新たに組み直し、新型コロナウイルスで苦しむ人たちへの支援を拡充していくとも発表しています。
#諸々の予算規模は記事の中に言及されていますのでインドネシア語が読める方はぜひ読んでみてください。
このパンデミックの収束は政治の問題ではなく、国民全員の協力なしでは成し遂げることはできない。政治的な問題だけにすべてを集約するのではなく、大切なのは今こそ一致団結してこの未曾有のウイルス被害に立ち向かうことだ、ともルフット大臣は述べています。
ともあれ、「PPKM Darurat:緊急公衆活動制限」延長の正式な発表2、3日後の発表日なるということは確かなので、まずはその発表を待ちたいと思います。
さて、以前の記事にも少し書きましたがイスラム教の「犠牲祭:Idul Adha」が7月20日に近づいています。
「犠牲祭」と言えば、普通は近所のモスクに集まってヤギや羊、牛をその場で捌いてその肉を分け合うということが行われるのですが、パンデミック中にそれを行うことには相当のリスクが伴うため、今年の「犠牲祭」は集会を禁止し、肉の分配に関してもなるべく行わないようにとのお達しが出ています。
そのことについて、今年の「Idul Adha:犠牲祭」のお祈りは家で行うことと副大統領であるマアルフ・アミン氏が念を押して声明を発表したというのが上記の記事です。
マアルフ・アミン氏はこれまでインドネシア最大のイスラーム組織ナフダトゥル・ウラマー(NU)の総裁や、インドネシア・ウラマー評議会(MUI)議長などの要職を務めてきた人物なので、この発言は意味を持ちそうです。
集まってお祈りをすることは「Sunah」だが、Covid-19から命を守ることは「wajib」なので、そちらを優先しましょう。
「sunah」とは、佐々木辞書によると「行えば得を積むが、行わずとも罪ではない行為」とあります。
これに対して「wajib」とは「義務」という意味なので、今回は集まってお祈りをすることはひとまずやめて、パンデミックから命を守りましょうという発言になります。
そして、先日論争になっていた「私費でのワクチン個人接種」ですが、正式に計画中止となりました。
ジョコ・ウィドド大統領自らが、この私費個人ワクチン接種の計画中止を発表したというのがこの記事です。このワクチン個人接種に関しては「個人ワクチン接種のためにまた密ができる」、「裕福な人のためだけの政策だ」「そのワクチンを、恵まれない環境で感染への高いリスクに晒されながら生活している人たちに打つべきだ!」といった国民からの反発が強く、計画が無期限の延期となっていました。
その国民からの反応を受けて、大統領は中止に踏み切りました。この個人接種に関しては世界保健機構(WHO)も声明の中でインドネシアに対して懸念の意を伝えていました。ということでしばらくはこれまで通り、ワクチン接種は会社やコミュニティー、居住地域単位で無料で行われることになりそうです。
そんななか、インドネシア保健省は改めて「フェイクニュース」に気をつけるよう警告を行なっています。
新型コロナウイルスに効果がある薬の情報や、先日出回った「無料で酸素を配る」という情報、給付金や還付金の情報、ワクチン接種に関する情報など、SNS:ソーシャルメディアにはこの類の信憑性が疑われる情報が溢れています。
メディアも揃って踊らされ得る場合もあるので判別は非常に困難ですが、拡散されている情報や書いてあることを反射的に鵜呑みにはせず、まずは冷静に判断して、その後色々なソースをチェックできるようならチェックして、信頼に値する情報かどうかを確認する必要がありそうです。
普段なら結構当たり前のように意識していることではありますが、こういう切羽詰まった状況だったり、冷静でいられないような時にそういった「フェイクニュース」は簡単に広まってしまったりします。お互い気をつけていきましょう!
というわけで、素敵な日曜日をお過ごしください!
あなたにとって、今日が昨日よりちょっとでもいい日でありますように。
ひろ。