1人オーナー社長マニュアル 役員報酬の変更 | WEBエンジニア社長のブログ

1人オーナー社長マニュアル 役員報酬の変更

役員の報酬を変更する場合、1人オーナー社長の場合は、特にこの3点に注意が必要です。


1) 定期同額が基本です。
2) 議事録を作成しておきましょう。
3) 健康保険料、厚生年金保険料の変更に伴い、届出が必要になるかもしれません。


1) 定期同額


役員は、自身の報酬を自由に設定することができますが、
「売上が思いがけず増えたから今月から給料を増やそうか」とか

「今期は赤字になりそうだから自分の給料を減らそう」

などということは、基本的に、してはなりません。


国税から利益操作と判断されてしまいます。


基本的には、1年に1回、株主総会や取締役会で決めることになります。

期の途中で役員報酬を変更すること自体は違法ではありません。
ただし、会社の損金として認められる額が、一番少ない月の報酬になります。ですから、それを超えた分については損金の対象外となります。


でも、2008年9月のリーマンショックを契機に、急激な業績悪化が認められる場合には、期の途中でも役員報酬の変更をしても、損金扱いにできるようになったようです。

財務を健全化するために、経費削減、リストラ、解雇などしているのに、税金面で不利だからと役員報酬を据え置かなければならないのは、自由な企業活動の妨げになります。
ま、それでも、報酬の変更は年に2回が適当かと思います。



2) 議事録の作成


役員の報酬は、定款または株主総会の決議で決定されます。
定款をいちいち変更するのは面倒ですから、株主総会で決めることの方がよいでしょう。

さらに、株主総会で役員の総報酬額の上限を決めておき、取締役会にその範囲内で各役員の報酬を決められるように委任しておくともっと柔軟に運営できるでしょう。


その上で、毎年取締役会で個別の役員報酬を決めます。

特に、期の途中で変更した場合は、理由・経緯・事情、役員報酬の減額割合などを記しておくことは、後で起こるかもしれない税務上の問題回避につながります。


ということで、これらの議事録をきちんと作成しておきましょう。



3) 健康保険料、厚生年金保険料


報酬の変更により、健康保険料と厚生年金保険料が変更になる場合があります。
特に、標準報酬月額が2等級以上の変化があった場合には、「被保険者報酬月額変更届」を社会保険事務所に提出する必要があります(協会けんぽに加入している場合)。

(参考:http://www.sia.go.jp/sinsei/iryo/iryo05.htm


標準報酬月額は3ヶ月間の報酬の平均から算出します。
例えば、4月から変更した場合は、4、5、6月の平均から標準報酬月額を算出します。
そして、被保険者報酬月額変更届を7月に入ってから提出することになります。


その際、役員の場合には取締役会の議事録が必要です。

また、3ヶ月間の報酬の平均から算出するため、改定月の初月から60日以上遅延して届出することになり、報酬の変更があった月の前月分から届出のあった月の直近支払い分までの賃金台帳の写しが必要です。

先ほどの例でいえば、3~6月分となります。


以上まとめますと、次の3つの書類を提出する必要があります。

・被保険者報酬月額変更届
・取締役会議事録
・賃金台帳の写し