11月の「関西洋風建築めぐり」講座は、柴島浄水場と高射砲跡住居でした。当日は曇り~小雨まじりでというあいにくの天気となり、肌寒かったです。

大正3年(1914年)に完成した柴島浄水場は、帝室奈良博物館の設計を片山東熊の下で担った宗兵蔵が設計した煉瓦造の美しい建物です。赤レンガと白い花崗岩の組み合わせが見事なのですが、曇りということもあって写真の色が冴えないのが残念です。正面に日が射したら10倍くらい美しく見えるのに・・・。

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正面アーチ部中央の柱(? たて桟?)に施された装飾のデザインがユニークです。イオニア式オーダーに植物紋様をミックスしたような感じでしょうか。

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建物内部は、壁の一部を露出させて補修・再生などの説明用に利用されていましたが、これ以外に昔の名残は見受けられませんでした。この浄水場の敷地内には古くからの建物が他にも幾つか残っているはずなのですが、立入禁止となっていて見ることができず、その点がやや物足りなかったです。花見シーズンの公開のときはもう少し入れるエリアが広がるのかな?

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当日の川島先生の説明でも出てきた河合浩蔵設計の「奥平野浄水場旧急速濾過場上屋」(現神戸市水の科学博物館)は下の写真です。こちらも煉瓦造ですが、白煉瓦(煉瓦タイル?)を使うなど色合いはもちろんのこと、テイストも異なるのが興味深いです。こちらも内部に昔の名残は殆どありませんでした。

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次の2枚は、途中で見つけたちょっと気になる建物やタイルです。

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その後、今回特別に同行してくださった藤井先生の案内で、戦争(大阪大空襲)の爪痕・遺構や中島大水道跡(現在、その上を新幹線が通っているそうです)などをめぐりました。

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そして、この日の見学の締めくくりが高射砲跡住居でした。昭和19年に造られたもので 、全部で4基残っています。話に聞いたことはあったのですが、見たのは初めてで、その迫力・存在感は凄かったです。ここは計画道路ルートとバッティングしており今後が心配なのですが、大阪に残る戦争遺産としてとても貴重だと思います。

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